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2012/03/14

本棚:「これを読んだら連絡をください」前川麻子

41e8p4xejxl__ss500_今週の8冊のうち1冊。
私がこの本を手に取る気になったのは2つの理由による。

ひとつは「これを読んだら連絡をください」という、なんとも寂しげなタイトル。

そしてもうひとつは、著者である「前川麻子」の名前。

この人のもともとの本職は女優である。私はこの人の主演した映画を、ビデオで見たことがある。当時20歳。映画の内容は要するにアレである。私はこの人のショートカットと愛らしい顔立ちとスレンダーな体にとても魅力を感じていたのである。

その人が書いた本である。彼女は役者兼作家として、小説新潮長篇新人賞も受賞した経歴を持っている。その人の、おそらく「私小説」ではないかと思われる。
彼女のほかの作品を読んだことはないが、世間のブログでみると、この小説の評価は極端に分かれる。酷評されているものも多い。

ストーリーは40手前の離婚歴のある女性作家が、小説のテーマをめぐって大学生(「K大」とされている)たちと交流する話である。確かに主題は見えにくい。書きなぐりに近い部分もある。世の男性女性が見たらどうかと思うような思考や行動の描写もある。

けれども私はこの本を神妙になって読んだ。
私は元来人の気持ちを察するのが苦手なタイプである。特に女性に対してその傾向が強い。自分がこれまですれ違ってきた女性たちがどうであったかは別として、こういう生き方をしてきた女性がいること、そして彼女が恋愛や性をどのように捉えているかを知ることは、自分にとって決して損なことではないと思えた。

嫁も子供もいるのに今更どうでもいいことと笑われそうではあるけれど。

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