« 札幌市営地下鉄3000形電車、引退。 | トップページ | 鉄道の乗りつぶしとは、こういうものなのです。 »

2012/03/02

太陽の塔

仕事で大阪に来た。

早朝の飛行機で新千歳を出発したため、梅田での午後からの仕事の予定には多少時間があり、少し遠回りをしながら梅田へ向かう。

大阪モノレールに乗って万博記念公園駅を過ぎると、進行方向左手の窓に、奇怪なオブジェが見えてくる。

1970年大阪万博の象徴、岡本太郎作「太陽の塔」である。

この塔を見たのは初めてである。特段芸術に興味があるわP3016754けではないが、昨年、森見登美彦の小説「太陽の塔」を読んで、無性に見たくなったのである。

あくまでもモノレールの窓からではあるが、私は小説の登場人物の気分になって、窓越しの太陽の塔を拝んだ。1分間に満たない邂逅であったが、どこまでも奇怪な姿である。

「つねに異様で、つねに恐ろしく、つねに偉大で、つねに何かがおかしい。何度も訪れるたびに、慣れるどころか、ますます怖くなる。」

森見氏の小説の中でもそう書かれた芸術の爆発は、僕になんとも言えぬ不可思議な感覚を残した。

その不可思議感のなせる業なのか、悲劇はその直後起こった。電車を降りて歩いているとき、肩からぶら下げていたカメラの紐が、私の悲しきなで肩から少しずつ滑り落ちているのに気付かなかった。あっと思ったときには時すでに遅く、購入価格44,800円、実働期間4年9か月の私の愛機は、コンクリートの上に硬い音を立てて墜落した。

電源は入るのだが、内部のカメラのレンズが動かず、ズームエラーとなって電源OFFに戻ってしまう。何度繰り返しても結果は同じ。明日の仕事でも使う予定だったが、携帯電話のカメラだけでの対応を余儀なくされそうである。

カメラの修理にかかる値段を考えると、上の「太陽の塔」の写真が、わが愛機の遺作となる可能性はきわめて高い。

|

« 札幌市営地下鉄3000形電車、引退。 | トップページ | 鉄道の乗りつぶしとは、こういうものなのです。 »

日本の旅人」カテゴリの記事

コメント

太陽の塔、愛知万博だと思ってた。
それを題材にした小説まであるのか~
むっちが岡本太郎を知ったのは、確か奥入瀬渓流だったかな。

そのカメラ、むっちがベルサイユ宮殿の大理石の床に落とした時と同じ状態…
その後、レンズが閉じなくなるも復活したり、モンサンミッシェルを前にまた動かなくなったり。

遺作、ステキです!!!

投稿: むっち | 2012/03/02 12:56

むっちさん、ありがとうございます。
森見登美彦さんの「太陽の塔」は文庫本でも売られています。ファンタジーノベル大賞の作品で、理屈っぽい文章ですが案外さくさくと読めるのでお勧めです。
カメラは動かないままです。写真撮影を携帯に依存したので、今度は携帯のバッテリーが心許ない状況です(泣)。

投稿: いかさま | 2012/03/02 17:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 太陽の塔:

« 札幌市営地下鉄3000形電車、引退。 | トップページ | 鉄道の乗りつぶしとは、こういうものなのです。 »