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2012/04/22

5つのケーブルカー乗り比べ【その2】

翌4月15日は、宿泊先の姫路のホテルを早朝5時にチェックアウトし、山陽電鉄で神戸に向かう。市内の地下鉄を乗りつぶしたあと、昨日と同じく阪急六甲駅から、今度は16系統のバスで、神戸市内のいまひとつのケーブルカー、六甲ケーブルへ向かう。

Dscn0105日曜日の朝の六甲ケーブルは、ハイキングらしき行楽客が多く、乗り場までの市バスも、ケーブルカーそのものも満員の盛況。全長1.7kmと、国内のケーブルカーの中で2番目に長く、493mの標高差を10分かけて頂上に登る。




Dscn0108終点の六甲山上駅からは、有馬温泉へ抜けるロープウェイや、昨日の摩耶山へ抜けるバスに乗り継ぐことができる。ハイキング日和ということもあり、大半どころか私以外のすべての乗客が、歩きか、もしくはそれらの交通機関で、三々五々散っていく。
ひとり残った私は、例によって折り返しのケーブルカーで下山するが、乗客は私ひとり。すれ違う登りケーブルカーの満載の乗客が、好奇の目でたったひとりの下山客を眺める。

Dscn0122六甲から伊丹・川西能勢口と乗り継いで、能勢電鉄で妙見口へ。妙見ケーブルの様子は以前にも書いたので詳細は省く。ケーブル駅までは妙見口駅からだらだらと上り坂を15分ほど歩く必要があり、体にしっとりと汗をかく。
その代わり、桜並木に彩られた沿線は美しく、山上の風が心地よく汗を乾かした。

妙見口から大阪へ戻り、近鉄線で生駒を往復。高校3年、受験勉強の合間に訪れて以来である。その時は2本のケーブルカーを乗り継いで生駒山へ登り、1時間ほど歩いて近鉄奈良線の枚岡駅まで下った。今回は駅前の風景を少し眺めて、すぐに引き返す。
そこからさらに京阪交野線の私市までを往復して再び大阪に入り、近鉄信貴線で信貴山口へ。この旅最後のケーブルカー、近鉄西信貴ケーブルに乗る。

Dscn0145西信貴ケーブルは、信貴山朝護孫子寺への観客輸送を主目的としている。山上の高安山駅からはバスに乗り換える必要があるが、19時近いこの時間は運転を終了している。よってケーブルカーに、他に客の姿はない。最終便が22時20分発と遅いので、ひょっとして山上に民家でもあるのかと思ったが、延長1.3km、標高差354mの高安山駅はひっそりとしている。係員に聞くと、「ときどき夜景見学の方が乗られますが…」とつぶやく。

Dscn0153私は山上の貧相な展望台に立って、太陽の灯りがうっすらと残る時間から周囲が闇に沈むまで、下界の景色を眺めた。摩耶掬星台ほどの広がりは望むべくもないが、大阪の無数の街灯りが、空の境目をほんのりと明るく見せる夜景は、なかなか悪くなかった。私は十分満足して、再びたった一人の客となって山を下った。

山を下る際に気付いたのだが、ケーブルカーの高安山寄りには、大きな水タンクが備え付けられていた。高安山駅周辺で使用する水は、すべてふもとの信貴山口で汲み、ケーブルカーで山上へ輸送しているのである。
たかがケーブルカーといえども、乗客を乗せるだけでなく、いろいろな役割があるものである。

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