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2012/04/23

関西の鉄道乗り歩き 雑記帳

1. あてにならない記憶

大阪の天王寺から和歌山を経て南紀へ向かう阪和線・紀勢本線から、繊毛のように小さく飛び出した2本の盲腸線がある。ひとつは阪和線の鳳から東羽衣まで1駅の阪和線羽衣支線、もうひとつは和歌山から和歌山市まで西へ2駅の紀勢本線である。

Dscn0038_2この2つの路線には、高校2年の夏、友人と3人で北陸から南紀を旅行した折に確かに乗った記憶がある。当時の写真は残っていないが、双方の駅の雰囲気はおぼろげながら記憶に残っている。
今回、乗りつぶしの途上で、この2駅に立ち寄る機会があった。ところが、そのおぼろげな記憶の中の和歌山市・東羽衣の両駅と、今回あらためて観察した2駅の光景がまったく一致しない。まるで別の駅に来たようである。おおがかりな区画整理でも行われていれば話は別だが、そういう様子もない。

こうなると、記憶など当てにならないものだと思う。駅周辺の雰囲気だけでなく、そもそも12年前にその2路線にちゃんと乗っているのかさえ自信がなくなってきた。和歌山-和歌山市の方は今回も乗車しているから問題はないが、羽衣支線の方は今回の乗車路線の中には入っていない。過去の資料をもう一度引っ張り出して、再度記録を確認しておく必要がありそうだ。

2. 睡眠不足のツケ

南海加太線は、和歌山市駅の隣、紀ノ川駅から分岐して加太へ向かう路線である。私は和歌山から電車に乗り、加太までを往復した。行程では紀ノ川で難波行きの普通電車に乗り換え、みさき公園で多奈川線の電車に乗り換えて多奈川へ往復する予定であった。

ところが、数日来の睡眠不足で精神が多少参っていたらしい私は、和歌山市行きの電車の中で眠りこけ、気がつくと終点の和歌山市。乗る予定だった普通列車とは、紀ノ川と和歌山市の間ですれ違っており、乗車は不可能である。私は後続の特急電車でみさき公園に向かったが、乗車予定の多奈川線電車は無情にも5分ほど前に出発したばかりである。

私は駅前のタクシー乗り場に急いだ。時刻は12時12分。多奈川駅までは約3km。折り返しの電車が多奈川を発車するのは12時20分である。これを逃すと次の列車は30分後である。
タクシーの運転手に聞くと、信号にさえ引っかからなければ5~6分ほどで多奈川駅に着けるという。私は運を天にまかせ、タクシーのリアシートに身を沈めた。

Dscn0049タクシーは途中の大きな交差点で1分ほど足止めを食らい、私はやきもきしたが、12時18分、多奈川駅の小さなロータリーに滑り込んだ。運賃は980円。無事12時20分発の電車に乗り込み、当初予定の行程に復帰したあとで、いったい何のためにここまでして電車に乗っているのだろう、と、私は風景そっちのけで考え込む羽目になった。

この件が刺激となって、その後は、終点まで乗りとおす列車以外では絶対に居眠りをしないよう、度重なる睡魔の襲来に耐え、なんとか予定通りの行程をこなしたのであるが、この話には続きがある。

私は目の下に立派なクマをつくって北海道に戻り、そのまま出張に出て、翌日には釧路で仕事をひとつこなした。昼過ぎの釧路発札幌行きの特急列車に乗り込んだ私は、積み重なった緊張感の緩和と睡魔の襲来に耐えきれず、発車を待たずして深い眠りについた。
次に私が目を覚ましたのは、終点の札幌駅で掃除のおじさんに「お客さん、終点ですよ」と体を揺すられた時であった。途中駅の記憶は全くない。
夜行列車でもない昼間の列車で、4時間近くにわたって全く目覚めることなく眠り続けたのは、おそらく私の人生の中でも初めての経験である。

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