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2012/06/17

海外の都市交通事情(4) アメリカ・シアトル【その1】トンネルバスとモノレール

Pa193397シアトルは太平洋に面したワシントン州の州都である。市街地のすぐ西側の海岸はベイエリアになっており、「ピア」と呼ばれる海上に突き出した桟橋の上に、レストランや水族館など、さまざまな施設が立ち並び、非常ににぎやかだ。
ボーイング社の工場がある都市としても知られており、専用空港や航空博物館なども設けられている。いまや日本でも急速に数を増しつつある「スターバックス・コーヒー」の発祥の地もシアトルである。

Img045とくに海岸近くで複雑な起伏を持つ独特の地形から、シアトルではバスが非常に発達しており、日本では立山・黒部アルペンルートくらいでしか見かけなくなったトロリーバスも現役である。
バスの運賃は1回2.25ドル、同日の同時間帯(午前・午後・夜間)であれば、乗継券を受け取っておけば乗継も無料になる。また、ダウンタウンではデータイムに運賃が無料になるサービスもある。

シアトル・ダウンタウンの交通におけるもっとも特徴的なものは、「トランジット・トンネル」である。
ダウンタウンの渋滞緩和のため、市街地の地下に公共交通専用トンネルが掘られている。市街地南部、セーフコ・フィールドやアムトラックのキングストリート駅近くに入口があり、市街地中心部を抜けて、コンベンション・プレイス駅まで5つの停留所がトンネル内に設けられている。

Pa193328元々はバス専用で、トロリーバス用の架線も張られていたようだが、2009年7月、シアトルと郊外のタックウィラ(Tukwila)を結ぶLRT、「セントラル・リンク・ライト・レール」の開業に合わせて改修され、トロリーバス用の架線は撤去されたようである。現在、トンネル内にはLRTの電車が乗り入れて、バスと停留所を兼用している。このLRTは、空港アクセスとしての機能も果たしているが、詳しくは次回に触れる。

Pa183313実際に電車に乗ってトンネル内へ入っていくと、電車のサイズよりもひとまわり大きく掘られたゆとりのあるトンネルである。停留所部分は電車3~4本分と幅広になっており、両端に設置された停留所に電車は停まる。その間にバスがやって来て電車の後ろに停まったと思うと発車し、電車の脇の空いたスペースを走って追い抜き、トンネルの奥へと消えていく。トンネルがバス・電車共用だと知らなければ、度肝を抜かれる光景に違いない。

Pa183322もうひとつ。
トンネル内の終点の一つ手前、ウエストレイク・センター駅は、大きなショッピングセンターの真下に設けられているが、このショッピングセンターの3階から、シアトル名物、スペース・ニードルのあるシアトル・センターに向けて、モノレールが走っている。運賃は2ドル。無人運転の最前列から、大きくて開放的な窓を通して前方を眺めると、市街地のビル群が途切れ、スペース・ニードルが徐々にその姿を大きくしながら近づいてくる。夜になるとライトアップもされているから、なんだか宇宙的な光景に見えて、楽しい。

つづく。

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