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2012/07/25

小学3年生の冒険

10日ほど前の話になる。

札幌市が主催して毎年夏に行われる林間学校。これにうちの長男坊が参加することになった。
「冒険」というのはこの林間学校の話、ではない

ある土曜日、林間学校の開校式が札幌市役所で行われた。私は坊主を車で市役所まで送り、帰りは市役所最寄りの大通駅から自力で帰って来させることにした。

坊主はバスと地下鉄にひとりで乗るのは初めてである。

「地下鉄南北線で真駒内まで来る。そこから○○番か△△番のバスに乗る。何かあったらテレホンカードで電話すること。」
私は坊主にそう言って、ウィズユーカード(地下鉄・バスのプリペイドカード)とテレホンカードを渡した。テレカには万一に備え、坊主の名前と私の携帯番号を書いておいた

さて、昼過ぎ、携帯電話に電話がかかってきた。
「あのね、今真駒内まで来たからね、これから○○番のバスにのるから。」
第一関門は無事突破したらしい

その5分後、携帯電話が鳴る。見慣れない番号である。

「そちら□□××さんのお宅ですか」
相手は坊主の名前を言う。不審に思いながらも私は「そうですが」と言う。坊主の身に何かあったのか、と私は身構える

「こちら真駒内駅構内の◆◆書店です。テレホンカードが落ちていたのでお電話しました。」

力が抜ける。物忘れの激しい坊主のこと、何かやらかすとは思ったが、まさかテレホンカードとは。これで坊主と連絡をとる手段はなくなった

ともかく家の近くのバス停に、頃合いを見計らって下の坊主とともに出掛ける。珍しく定時運行のバスは、私たちが着くより先にバス停に着いて、客を降ろしていた。

だが、その中に坊主の姿はない。私は焦った。

彼の乗った○○番のバスは、真駒内を始終着とする循環系統である。私は下の坊主を車に乗せて、そのバスを追いかけるように真駒内駅へ向かった。

果たして真駒内駅のバス乗り場に着くと、坊主がバス停の前に立ち、バスの時刻表を眺めながらぼんやりと立っている姿を発見した。私は尋ねた。

寝ちゃったのか?

坊主は悪びれる様子もなく頷き、
「うん、あのね、☆☆のバス停くらいから、覚えてないの。さっき運転手さんに起こされて目が覚めたの。いくらですかーって聞いたら、いらないって。」

☆☆と言えば、真駒内駅からわずか2つ目の停留所ではないか。
疲れていたのか、単に図太いのか。

「わかったから、そこの本屋さんに行ってテレホンカードをもらってきなさい」
私が言うと、坊主は一瞬、なんで? という顔をした。それからポケットを探って、ひゃあ、と言った。テレカを置き忘れたことにも気が付いていなかったようである

このクソ坊主にさんざん振り回された私だが、どうにも怒る気にならなかった。
なぜなら小学校3年生にもなるまでこういう経験を積ませていなかったという負い目がひとつ、そしてもうひとつは、お父さん自身も前科持ち だからである。

息子よ、何もそんなところまで親父に似ることはないのに。

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日常の旅人」カテゴリの記事

コメント

こんばんは^^

小学3年生でよく頑張った方ではないかなと思いました。
初めての経験をするのにもちょうどいい、もしくは若干遅いぐらいではないですかね?
私は小5の時、そういった思い出があります。道に迷い、泣きながら公衆電話から母に電話した記憶が。
今となってはいい思い出ですが、あの時はほんとドキドキでした。私の主観ですが、大人になればできることは、泣かせてまでやらせなくてもいいんじゃないかということです。
今回の息子さんは、泣いていないし、むしろ寝てるぐらいだから大したものだと思いました(・∀・)

投稿: 華凜 | 2012/07/26 00:23

宣伝サークル経由で来ました。
これからもよろしく。

お坊ちゃま、
物に動じないというか、鷹揚だというか、
将来は大物になるんじゃないですか。

投稿: うさぎさん | 2012/07/26 00:36

>華凛さん
コメントありがとうございます。
自分の経験に照らし合わせると、3年生はちょっとデビューとしては遅いかな、と思っています。
僕個人としては泣くぐらいまでやらせてもいいのでは、と思ったりもしますが、ひとつ間違うとトラウマになってしまいそうですね。

本人は次回は岐阜の実家まで電車で行くと意気込んでいます。
万一新幹線で寝過ごして博多まで行ってしまったら、面倒見てやってください(笑)

投稿: いかさま | 2012/07/26 01:10

>うさぎさん
コメントありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。

そうですね、動じないというか、単に忘れっぽいというか(笑)
本当にお父さんそっくりなのです。
お父さんも昔は「将来大物になる」と言われてました。あれから30年、予言はいまだ実現していません(笑)

投稿: いかさま | 2012/07/26 01:13

長男くんの身になにもなく、真駒内駅で合流できたのがおめでたい!
そして、あたふたしない長男くんがすばらしい!惚れポイント!
むっちも子供ができたらいっぱい冒険させたいと思ってるよ♪

そういうむっちは小学校2年生の時から大通周辺の塾に通わされていたので、一人地下鉄デビューも早めでした。

ついでに、早く親元を離れたい、自立したい、という意思も強かったみたい。
と、結納の時にむっち父がお相手ご両親にお話していたのを思い出しました(笑)

投稿: むっち | 2012/07/26 12:40

こんばんは
長男さん、素敵ですね
おっとりしている様で、やるべきことは、きちんとこなしていますよね
最後に寝過ごすとは、やっぱり緊張してたのかな?
長男さんより、お父さんの心の内に、ちょっとハラハラしたかな(笑)
私が一人で、乗り物に乗ったのは中学生になってからです
だから、一人旅をさせたお父さんにも、ちゃんと帰ってこられた長男さんにも、
素晴らしいなと思います

投稿: tutatyan | 2012/07/26 19:36

>むっちさん
コメントありがとうございます。
あなたの場合は自身が冒険家ですからね(笑)。その行動力はどこから出てくるのかと感心することが多いです。
あまりにだらしないことが続くようであれば、うちの坊主を入門させますので、その時はよろしく。

投稿: いかさま | 2012/07/27 07:43

>tutatyanさん
コメントありがとうございます。
緊張はあったかもしれませんね。だから、バスに乗った瞬間に、「あ、これで帰れる」と、糸が切れてしまったのだろうと思います。
自分の経験に照らし合わせれば、なるべく早いうちから行動半径を広げてやりたい、ということは、いつも考えています。

投稿: いかさま | 2012/07/27 07:45

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