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2013/03/30

江差線一部廃止問題(4) 地元自治体廃止受け入れへ

昨年夏以来報じられてきた、JR北海道江差線の末端部、木古内-江差間の廃止問題について、大きな動きがあった。

JR北海道江差線(木古内-江差)2014年廃止へ
江差線廃止に関する考察(2) 松前線との関係
江差線一部廃止問題(3) 地元自治体に正式提案へ


3月29日付北海道新聞によると、沿線3町(木古内・上ノ国・江差)で組織する対策協議会は、28日に開いた会合で、JR北海道からの廃止提案を正式に了承した
これでJR江差線 木古内-江差間は廃止・バス転換が決定された。JR北海道では国土交通省への廃止申請を5月までに行うとしており、鉄道事業法に定められた「廃止1年前までの届け出」というルールに基づけば、2014年5月までに廃止される。

代替バス事業者は未定で、今後選定作業に入る。代替バスは1日6往復と、現在の列車本数と同数を運行する想定としている。

廃止に対する積極的な反対意見は少なかったようである。先にも述べたとおり、江差線末端区間の輸送密度は41人/km/日と、国内トップクラスの閑散区間で、JRによると年間赤字額は3億円。第3セクター化などの経営形態見直しを含め、鉄道としての維持は困難な状況となっていた。

このことから、対策協議会では、バス転換を前提に、JR側からより有利な地元支援策を引き出すべく協議を重ねてきた模様である。JR側からは、代替バスの運行支援を15年間行うとの提案があったが、協議会ではこれを20年に延長するよう要望、最終的には18年分の運行費用に相当する9億円の支援をJRから引き出した。2014年度から3か年で3億円ずつが支払われるという。また、バスの運行区間も、江差高校まで延長する方向となっている。このあたりのやり取りは、各自治体の議会、あるいは委員会議事録に詳しい。

(参考)木古内町第6回総合交通体系調査特別委員会議事録

あと、こちらのやり取りが何となく面白かったので載せておく。
江差町議会 平成24年第4回定例会議事録(5)

いずれにしても江差線末端区間は、北海道新幹線の開業を見ることなく、残り1年余りで消えていくことが確定した。JR北海道発足以降に決定した赤字ローカル線の廃止としては、函館本線支線(通称「上砂川線」 砂川-上砂川)、深名線(深川-名寄)に次ぐ3例目となる。
私はこの区間に、1991年、大学1年の秋に乗車している。当時は間違いなく今より乗客は多かったはずだが、それでも1両で十分足りる程度のわびしい空気であった。
あれから20年経過して、江差線がどのような姿になっているのか非常に気にかかる。できれば夏休みにでも再訪して、最後の江差線の姿を見ておきたい、という気持ちはある。ただその一方で、おそらくその時期になれば、ふだんは閑散としている江差線もその筋の人々でいっぱいになるのではないかという懸念もある。
私としては、路線が廃止になることより、そちらの方がむしろ気分が重い。

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