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2013/04/29

記憶と記録【2】 「記憶」を「記録」する

前々回の記事に書いたサークルの会報だが、私の記事が載っているおよそ10冊分をMさんが貸してくださったおかげで、高校時代の旅のおぼろげな記憶が、かなりの部分で補強できた。

私は、これまでに乗った鉄道路線を線区ごと、年代ごとに整理し、乗車記録の整理を行っている。対象にしているのは1987年4月1日以降の乗車区間である。
これ以前を対象にしていないのは、国鉄が分割民営化でJRになった日で区切りがいいことと、小学校時代、あるいは幼稚園時代まで遡ると、風景どころか乗ったことの記憶ですらおぼろげなことが多いからである。

もちろん、それ以降の記憶でもおぼろげなものは数多い。前々回にも書いたとおり、古い記憶が当てにならなかったり、別の旅の記憶と混在したりする。
そうしたことを防ぐために、私は大きな旅に出ると、必ず「紀行文」の形で記録を残す。これは当時から変わらない。サークルを抜け、発表する場面がなくなった後も、習慣的に続いている。

例の海外研修の時など、A4判約70枚の仕事関係の報告書とは別に、仕事には直接関係ない部分を、頼まれもしないのに記録に残した。これが400字詰め換算で約600枚の大作になっている。あまりのボリュームに、文房具屋で製本キットを買ってきてハードカバーの本にしてしまったくらいである。

こうして記録を残したことで、乗車データの補強も進む。
昨年春、関西圏の鉄道を乗り歩いた時、「ちゃんと乗っているのかさえ自信がなくなってきた」と書いた、JR西日本の紀勢本線・和歌山-和歌山市、阪和線支線・鳳-東羽衣については、「ワイド周遊券」のところで書いた高校2年の友人との3人旅の時に確かに乗っていたことが、自分自身の紀行文から判明した。日時やルートがはっきり思い出せなかった他の旅についても、Mさんの会報のおかげでデータを完成することができた。

このように、「記録」というものはありがたいものであるが、その一方で、記録など残っていなければよかった、と思うこともある。

その代表例が過去の恋愛に関することである。

俗に「女性の恋愛は上書き保存、男性の恋愛は別フォルダ保存」などと言われるが、私の場合は別フォルダに保存したあげく、その中から都合の悪い部分だけが抜け落ちていく、という、まことに高機能な記憶能力を備えている。

ゆえに思い出は葬式の弔辞のごとく、時々何かのきっかけで現れるに際しては美しい部分だけが誇張されることとなるのだが、若かりし頃には「何でもいいから書けばいい」とばかりに鉄道旅行の記録にまで好きな女の子を登場させたりするものだから、非常に恥ずかしい気分になる。
おまけにそういうところに残っているやり取りは、えてして抜け落ちた方の記憶だったりするからたちが悪い。そんな記録など残さなければよかった、と、切に思う。

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コメント

“女性の恋愛は上書き保存、男性の恋愛は別フォルダ保存”
これはすばらしい例えですね φ(・ω・ )メモメモ
もうひとつ付け加えるなら
別フォルダ、別名保存でしょうか (*^m^)
私のことじゃありませんよっ(強調!)

和歌山駅から和歌山市駅 マニアックですね
今は、一部高架になっていますけど
もう2~30年は乗ったことはありません (^-^;

投稿: buzzっち | 2013/04/30 16:29

>buzzっちさん
いつもありがとうございます。
上書き保存と別フォルダ保存の格言(?)は、以前にネット上で見つけたものを「これだ!!」と思って活用させていただいているものです。どうやらbuzzっちさんにも思い当たる節があるようですね(笑)
「別名保存」のくだりは、いろんな状況が想定できて面白いと思うのは僕だけでしょうか?

和歌山-和歌山市間のJR紀勢本線は、距離も短く印象は薄いです。普通はクルマで移動するでしょうし、公共交通機関もバスの方がはるかに便利だと聞いたことがあります。

投稿: いかさま | 2013/04/30 22:54

こんばんは!
きっと若気の至りの恋愛のくだりも鉄道旅行の記録に花を添えているんでしょうね!
膨大な量の記録の整理になっていそうなので、休憩がてら恥ずかしい思いを思い出すのも楽しそうです(o^^o)

投稿: ミナゾウ | 2013/05/01 00:16

過去の記憶は年と共に青空のように晴れ渡り…のはずですのにねぇ。記録があったとは、これはしたり(^w^) ぶぶぶ・・・他人事は楽しいものですが、これがいざ自分のこととなると嫌ですね~
と~まはちょっと男性的で別フォルダなので、いかさまさんのお気持ちお察ししますぅ。同窓会なんか行くと、出てくる出てくるいやぁな記憶…とほほ(´ε`;)

投稿: と~まの夢 | 2013/05/01 09:56

>ミナゾウさん
いつもありがとうございます。
花を添えたというかなんというか、のぼせたかのように遠距離電話を入れて恥ずかしいセリフを吐くとか、今思えば実りもしない果実にずいぶんと肥やしを突っ込んだものだと、ある意味感心することもあります(笑)。若いとはすばらしいことですね。

投稿: いかさま | 2013/05/03 01:26

>と~まの夢さん
いつもありがとうございます。
記憶の修正のために活用できる記録がある、というのは嬉しいことではあります。つじつまの合わない部分がうまくつながると、ジグソーパズルのピースがぴたりとはまったようなある種の感動を覚えますが、その一方で恥ずかしい記憶を呼び覚まされるほどトホホな感覚はありません。同窓会など怖くて行けません。まあ遠距離なので物理的に行けないからいいのですけど(笑)

投稿: いかさま | 2013/05/03 01:29

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