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2013/04/27

江差線一部廃止問題(5) JR北海道、廃止届け出

4月27日付北海道新聞によると、JR北海道は26日、江差線末端区間(木古内-江差)の廃止を北海道運輸局に届け出た。同区間は5月11日限りで廃止され、バス転換されることが正式に決定した。

http://response.jp/article/2013/04/27/196983.html(レスポンスの記事)

【これまでの経過】
JR北海道江差線(木古内-江差)2014年廃止へ
江差線廃止に関する考察(2) 松前線との関係
江差線一部廃止問題(3) 地元自治体に正式提案へ

江差線一部廃止問題(4) 地元自治体廃止受け入れへ

残り1年余りの運命が確定した江差線末端区間。訪れて最後の車窓を楽しみたい気持ちは、私の中でつとに強くなっている。
けれどもその一方で、「廃止」を売り物にしたツアーがJR北海道をはじめいくつかの旅行会社で企画されている。JR北海道の小池社長は「廃止までにイベント列車を走らせ、廃止後も観光振興などで協力したい」と語っている。そうでなくてもこの夏休みには、廃止を惜しむファンが江差線を数多く訪れ、江差線は軽度重度を問わず鉄道好きの人々で最後の賑わいを見せることだろう。

誰しも去りゆくものに対する郷愁は持ち合わせており、廃止となれば最後の姿を記憶にとどめておきたい気持ちは、私も含めて同じだろうと思う。だが、その一方で、地元の数少ない乗客に支えられながら細々と走る、普段着の江差線末端区間を静かに味わうことは、おそらく困難になってしまうのであろう。そういう状況の中で、物見遊山客として乗りに行くことが、果たしてよいのかどうか、少し迷っている自分がいる。

もうひとつ気がかりなことがある。そのようにして集まる鉄道ファンが、皆廃止になる路線の最後の姿を静かに味わおうとしているのであればまだよい。
が、時としてこのような所には、節度をわきまえない困ったファンが現れることが往々にしてある。
混雑する車内でカメラや荷物で座席を占領して知らん顔をしているファンがいる。列車の写真を撮るために、地元住民の所有地や立入禁止の区画に平気で侵入するファンがいる。廃止の期日が近付くにつれてそうした人の数は増え、質は低下する。自分が撮影や録音を楽しむためには周囲を怒鳴りつけてでも自分好みの環境をつくり出そうとする者がいる。いわゆる「葬式鉄」と呼ばれるひと握りの困った集団が、真に列車を必要とする利用者の悪感情を誘い、全体として鉄道ファンの印象を悪くする

そうした輩が江差線末端区間に群がることなく、皆が節度ある旅を楽しむことを望むばかりである。

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コメント

マナー大切ですよね。木古内以降なくなったら、江差線という言葉はなくなるんですよね、きっと。五稜郭-木古内間は何て呼ぶんでしょうね。

投稿: キハ58 | 2013/04/27 23:42

葬式鉄って云う言葉は初めて聞きマシタが、なるほどって気がします!
ルールやマナーを守れない人達ってどこの世界にも多少なりともいますよねー(^-^;
周りの迷惑も気にせず何かに没頭出来るコトは或る意味羨ましいデスが、やっぱりね・・・困ったもんデスね(`ε´)

投稿: よかろうモンキー | 2013/04/29 14:57

>キハ58さん
いつもありがとうございます。
そこまで思いも及びませんでしたが、確かに来年の5月12日以降は「江差線」では名が体を表さない状態になってしまいますね。
ただ、五稜郭-木古内間は、その2年後に第三セクター転換されますし、「津軽海峡線」の愛称もありますから、おそらく、線名としてはそのまま残すのではないでしょうか。

投稿: いかさま | 2013/04/29 23:46

>よかろうモンキーさん
コメントありがとうございます。
よかろうモンキーさんの趣味の世界にも、こういう方はいらっしゃるのでしょうか。
趣味に没頭すること自体は悪くないと思いますが、周囲が見えなくなるのは困りものですよね。
公共性の高さから、最近では列車や路線廃止のニュースが報道されることが多いので、立ち居振る舞いには気をつけてほしいですね。
鉄道ファンはどうもそういう方が多いような…ま、これは自分自身に対する戒めでもありますが(笑)

投稿: いかさま | 2013/04/29 23:48

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