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2013/06/22

関東1都6県乗り歩き【6】群馬のふたつの盲腸線(2)

前回の続き。

2.吾妻線(渋川-大前)
Dscn2069翌日曜日も早起きして6時14分の電車で、吾妻線の終点、大前へ向かう。吾妻線は、終点の一つ手前、万座・鹿沢口駅までは特急列車も乗り入れるが、終点の大前への電車は1日5往復のみ。この電車を逃すと、大前行きは昼までない

2両編成の電車の主な乗客は、部活へ向かうらしい学生。おおむね中之条までに下車してしまい、残りは明らかにその筋の人とわかる客ばかりとなる。寝台特急の今後についてこんこんと語っていた二人組は群馬大津で下車。終点の大前まで乗りとおした客は、私ともうひとり、携帯カメラで頻繁に窓の外を撮影していたおっさんだけだった。

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大前は山に囲まれたのどかな終着駅。小さな待合室がひとつあるだけの4両分ほどの長さのホームの先、100mほどのところで線路は途切れている。ここまで乗務してきた運転士と可愛らしい女性車掌は、最後部の運転台に引きこもってただただ時間が過ぎるのを待っている。検札をする気配もない。
嬬恋村の市街地は、すぐ近くを流れる吾妻川を渡った対岸にあるようだが、小さな山に阻まれてその姿は見えない。ただただ静かである。時折どこからか現れる3人ほどの客を拾って、電車は高崎に向けて引き返した。

Dscn2085吾妻線は、吾妻渓谷と呼ばれる吾妻川に沿った山間を走り、緑の濃いこの時期は青空との見事なコントラストを見せてくれる、意外に風光明媚な路線である。
鉄道ファンならでのみどころもある。そのひとつが、岩島-川原湯温泉間にある「樽沢トンネル」で、全長わずか7.2mと、電車1両の3分の1ほどの長さで、日本で一番短い鉄道トンネルである。私は帰りの電車の最後部からこのトンネルの姿を写真に収めようとカメラを構えたが、あっという間に通過してしまい、ピンボケした1枚しか手元に残すことができなかった。

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このトンネルと、木造の駅舎がなんとも趣のある川原湯温泉駅を含む、岩島ー長野原草津口間は、あの八ッ場ダムの建設工事に伴い、線路の付け替え工事が行われている。川原湯温泉駅は湖底に沈む。樽沢トンネルはかろうじて残るようだが、もはや列車は走らなくなる。
八ッ場ダムの建設工事は時の政権に振り回されて雲行きが怪しくなっているが、線路の付け替え工事は粛々と進められており、巨大なコンクリート橋も姿を現している。この先、どうなっていくのか、気がかりである。


【おまけ】
Dscn2089 Dscn2100
この後、新前橋で両毛線の電車に乗り換えて小山に向かったのだが、乗り継ぎの待ち合わせ中にちょうど「SLレトロみなかみ号」に遭遇。これはファンでなくとも撮りたくなるらしく、性別問わずにわかカメラマンが携帯やスマホを向けた。

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コメント

大前駅なつかしいです。確かに本数少ないですよね。昔の珠洲線の、珠洲-蛸島の関係を思い出しました。一軒宿の温泉があるようで、今度泊まりたいなーと思いました。

投稿: キハ58 | 2013/06/24 21:51

>キハ58さん
いつもありがとうございます。蛸島とは懐かしい響きですね。結局乗りに行くことができないうちに廃線となってしまい、残念です。

大前駅周辺のたたずまいは、本当に心がいやされるものがありますね。温泉宿は駅の真ん前にあった宿でしょうか。時間があったらゆっくりとしたい場所です。

投稿: いかさま | 2013/06/24 23:03

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