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2014/06/14

新幹線駅名考

先ごろ、JR北海道は、2016年3月に開業する北海道新幹線の駅名を決定した。
自治体同士のいがみ合いから行方が注目されていた仮称・新函館駅の正式名称は

新函館北斗」と決定した。

以前のブログ
で述べたとおり、新函館北斗駅は、新函館(仮称)駅として計画されていたが、実態としては隣接する北斗市(旧大野町)に位置する。「北斗」の地名を頭に付けた「北斗函館」を主張していた北斗市と、なじみ深い「新函館」を主張する函館市の間で意見の一致が見られず、JR北海道一任の形になっていた。
同時に青森県内に新設される奥津軽(仮称)は「奥津軽いまべつ」と発表された。

既設の新幹線の駅名を見てみると、在来線の駅に併設されるものはそのまま、新設されるものは「新○○」とするルールがあったようで、1964年から75年にかけて開業した東海道・山陽新幹線ではこのルールがほぼ忠実に守られている。例外は「岐阜羽島」だけである。

これが東北新幹線開業の頃から、自治体どうしの綱引きや、観光需要拡大に向けた駅名への誘導が見られるようになり、現在では駅名のバリエーションも多様になっている。単一の地名や地域名ではなく、複合系の駅名が増えている。すでに駅名が公表されている北陸新幹線(長野-金沢)も含めて、いくつかのパターンに整理してみる。、

1.在来線駅名に「新」が冠されているもの

新横浜、新富士、新大阪、新神戸、新倉敷、新尾道、新岩国、新山口、新下関、新鳥栖、新大牟田、新玉名、新八代、新水俣、新白河、新花巻、新青森、新高岡

2.地名に旧国名、あるいは県名・地域名を冠したもの

三河安城、筑後船小屋、越後湯沢、岐阜羽島、いわて沼宮内

3.駅名が2市町村名あるいは字名の複合体

那須塩原、水沢江刺、燕三条、本庄早稲田

4.地名+観光地名の複合体

白石蔵王、七戸十和田、安中榛名、上越妙高、黒部宇奈月温泉

5.駅名にひらがなが交じるもの

くりこま高原、いわて沼宮内

非常にざっくりとした区分であり、なかには異論もあるであろうが、後半に行くにしたがって本来簡潔明瞭を旨とする駅名がなんとも分かりにくい、あるいは呼びにくい名前になっていく。
私は駅名など簡潔であるに越したことはないと思っているのだが、「新函館北斗」だの「奥津軽いまべつ」だのは、さらに上の1と3、2と5の性格を兼ね備えたものである。この例の中には「いわて沼宮内」があるのみである。わかりにくいところへもってきてさらに複数要素を具備されると、なんともすっきりしない気分になる。

ただ一方で、「新幹線の駅名」というインパクト、影響力を考えると、自治体が何としても自分の市町村名を駅名に織り込みたいと考える気持ちもわからないでもない。ただ、それにしても「函館北斗」「津軽今別」でよかったように感じるのは私だけだろうか。

こうした長ったらしい、呼びにくい名称は、縮めたり省略したりして呼ばれる可能性がある。秋葉原は今や当たり前に「アキバ」と呼ばれ、「長野行き新幹線」からはいつの間にか「行き」の文字が消えてしまった。「新函館」は、地元でもすでに「シンハコ」と略されており、これは正式名称が「新函館北斗」と決まっても変わるまい。北斗のホの字も出てこない。これが「函館北斗」だったら、せめてホの字くらいは残ったであろうに、と考えると、北斗市が多少気の毒に思えてくる。

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鉄道の旅人」カテゴリの記事

コメント

こんにちは^^
これまで駅名については、深く考えてもみませんでした。
新○○駅は、○○駅とは別の場所にあるんだなくらいの
認識でしたが、とても勉強になりました
それにしても、新幹線楽しみですね。
我が家は新幹線開業によってその後の人生まで変わりましたからね(笑)

投稿: ターコイズ | 2014/06/14 09:33

>ターコイズさん
こんばんは。いつもありがとうございます。
ここにきて北海道では再び新幹線関連の記事が新聞をにぎわせています。まだ1年半以上先の話で、気の早いことではありますが、それだけ新幹線が地域に与える影響の大きさでもありますね。

今回は函館までの開業ということで、私自身への影響はそれほど大きくありませんが、いずれ札幌まで伸びてくれば、例えば帰省や旅行など、自分の身の周りは一変しそうです。

投稿: いかさま | 2014/06/15 00:22

こんばんは。
なるほど~。。駅名一つにしても様々な思惑や力関係などで簡単にはいかないのですね。
私などはとにかくわかりやすくしてほしいと思うのですけどね…
漢字3文字が一番スッキリして覚えやすくて好みです。
長ったらしいのはダメです!(笑)
次に北海道に行く時にはもう出来上がっていますね。
個人的には函館と小樽を結んでほしいなぁ。


投稿: ミミ | 2014/06/15 20:45

>ミミさん
こんばんは。いつもありがとうございます。
駅の名前など本来は鉄道会社の専決事項と思うのですが、やはり地元の意向を無視しては決められないということなのでしょうね。

新青森-新函館北斗の開業は2016年3月。これもまだ1年半先ですが、その先、札幌までの開業は2035年頃だとか。そのときには小樽(これも小樽市の外れですが)にも駅ができます。

さてその頃まで健康体でいられますかどうか(笑)

投稿: いかさま | 2014/06/16 01:34

駅名、決まったんですね。
地元になじみがある名前がいいですよね・・・。
『本庄早稲田』とか・・・完全に高校用の駅か?って・・・思っちゃいます(笑)
早稲田、どんだけお金だしたんだろう?とか・・・思ってみたりして(笑)
地名とか、駅名って・・・略しますよね・・・。こちらでは新横浜というひとは稀ですね・・・『新横』です。でも、横浜線は『浜線』。同じ、『横浜』でも・・・。


投稿: ai | 2014/06/16 13:11

いかさまさん こんばんは

駅名を決めるのも大変なのですね^^;
考えたこともなかったので「へ~~!」「ほぉ~~~!」と
感心して読ませていただきました

それにしても。。。
早く新幹線北海道まで行かないかしらwww
首をなが~~くして待っているのですが
高いところが嫌いで飛行機もできれば乗りたくないのです( ´艸`)ププ
あ~~北海道行きたいわ

投稿: そら* | 2014/06/16 21:06

我が妙高市と上越市、それに旧高田市でもめにもめていた北陸新幹線の「上越妙高」駅です。駅舎の位置は旧高田市です。結果的にはJRの判断が良かったと思っています。
それにしても新幹線の駅名の由来は面白いですね。
たかが駅名、されど駅名。いや、駅名が地域の発展を左右する、ですね。

投稿: ゆ~ | 2014/06/18 21:45

>aiさん
いつもありがとうございます。
意外なことに「本庄早稲田」は地元での公募第1位の名前だったそうです。JR東日本は「新」のつく駅名は好まないんだとか。

新横浜は「シンヨコ」ですか。いずこも同じですね(笑)「ハマセン」という響きは、なんとなくハイカラな感じがして素敵です。

投稿: いかさま | 2014/06/21 01:09

>そら*さん
コメントありがとうございます。
マニアックな記事で申し訳ありません(笑)。

私も必要に迫られて飛行機は頻繁に利用するのですが、どちらかというと出来れば地べたを這って移動したいタイプです。
函館までの開業ですと、札幌から私の実家まではまだ10時間近くかかりますが、札幌まで延びてくれると8時間もあれば行けるようになりそうです。それでも「長い!」と一般の方には言われそうですが(笑)

投稿: いかさま | 2014/06/21 01:12

>ゆ~さん
いつもありがとうございます。
「上越妙高」は、観光地名というより、上越市と妙高市、2自治体の複合駅名なのですね。
いろいろと調べてみると、この駅名決定にもいろいろな意見や案があったようですね。自治体間でのかなり激しい綱引きがあったと聞きます。
駅の場所は現在の脇野田駅付近ということで、新幹線の開業でかなり駅周辺の風景は様変わりするのでしょうが、愛される駅名、そして駅そのものになってほしいですね。

投稿: いかさま | 2014/06/21 01:21

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