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2014/08/21

42歳の地図

お祝いを請求するわけではないけれども、今週の火曜日、8月19日は私の誕生日であった。

年を重ねても気持ちだけは永遠の28歳を自称しているのだが、体力や肌のツヤに関する限り、「永遠」の文字は当てはまらない。残念ながら42歳のそれ、もしくはそれ以下である。

私がこの世に生を受けたのは1972年、昭和47年である。
1月…グアム島で横井庄一さん発見、2月…札幌オリンピックとあさま山荘事件、3月…山陽新幹線・新大阪-岡山開業、4月…川端康成がガス自殺。
5月…沖縄が本土復帰、6月…日本航空ニューデリー墜落事故、7月…田中角栄内閣発足、8月…ミュンヘンオリンピック開幕。
9月…日中国交正常化、10月…日本の鉄道100周年、11月…北陸トンネル列車火災事故、12月…韓国で朴正煕政権誕生。
こんな年であった。これを遠い昔のことと感じるか、ごく最近のことと感じるかは人それぞれだろうと思う。とにもかくにもそこから42年である。

30歳や40歳という節目の年ではないけれども、私が胸の中に抱いている感慨がひときわ強いのがこの「42歳」という年齢である。

それは私の両親のことである。
私の父は1948(昭和23)年生まれ、母は1949(昭和24)年の早生まれという同級生である。私は父が24歳、母が23歳の時に生まれ、それから18年、岐阜県の片田舎で育ち、学校に通った。

その私が親元を離れて単身北海道に渡ったのが18歳の春。つまり、両親が42歳のときである。今の私の年齢のとき、子供が自らの手を離れていったことになる。それまでほぼ毎日顔を合わせていた親子は、半年か1年に1度しか会わない関係になった。その時、子は時にうざったいと思っていた親から離れ、開放感を味わいながらも、周囲に血の通った身内がいない寂しさにさいなまれることになる。

その時、42歳の両親は、家族を離れてひとり暮らしを始めた子供をどんな思いで送り出し、どんな感慨を抱いたのだろうか。単身赴任という状況下、私自身も子供とは頻繁に顔を合わせない環境にはあるが、私の上の子供はまだ11歳。本当の巣立ちを迎えるにはまだ時間がある。42歳になった今の私には、その当時の両親の心の底をまだうかがい知ることはできない。

北海道で生活することが決まった3月、42歳の父と18歳の私は、猛烈な吹雪の中、札幌でアパートを探して歩き回った。そしてその翌日、ふたりで「北斗星」に乗って東京まで運ばれた。今思い返すと、父とのふたり旅はこれが初めてだったように思う。

私の手元にはそのときの写真が何枚か残っている。コピーロボットのごとく似ていると周囲から言われた42歳の父の写真を眺める。髪は今の私の方がいくらか黒く、量も多い。全体的な雰囲気でも、今の私の方が若さでは優っているように感じるのはナルシシズムだろうか。
それでもその父の風貌からは、私にはない風格が感じられる。子供を育て上げたという経験の差なのか、それとも永遠に私の父であり続ける存在感なのか。いずれにしても私がその域に達するのには、まだまだ時間がかかりそうである。


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日常の旅人」カテゴリの記事

コメント

お誕生日おめでとうございま〜す m(_ _)m

同級生くらいだと思っていたのに ← もう忘れたんかい!
まだまだお若かったんやっ ( ̄ロ ̄lll)

後厄が過ぎるまでもうちょっとの我慢です
おとなしくいてましょう (*^m^)

投稿: buzzっち | 2014/08/22 05:15

おはようございます。いかさま。
42歳の独り立ちおめでとうございます。
改めて、いかさまの存在と、決意に(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ
幸多き人生でありますように。

投稿: mitakeya | 2014/08/22 06:11

いかさまさん、Happy Birthday!!
これからもいかさまさんらしい、記事やコメントを
楽しみに拝読させて頂きマス(*゚▽゚)ノ
ちなみに、俺も13日で50になっちゃいマシタ(^-^;
お互いまだまだ頑張らねば・・・デスね!^^

投稿: よかろうモンキー | 2014/08/22 08:54

早々の私への誕生日メッセイジありがとう~。
そして 改めて、いかさまさん
「お誕生日 おめでとう~。」
我が次女と同じ年です。
お父様42歳の時にいかさまさんが独立・・・。
親としては複雑な心境だったと思います。
嬉しさ半分、心配半分。
皆 子供は何時か、巣立つものですから、
順繰りです。親に反発ばかりしていてもいつか親の
気持ちが分かる時が来る。
親孝行・・したい時には親は無し・・・。
ではなくて、いかさまさんには
まだご両親様いらっしゃるなら充分親孝行出来ます。

色々人生楽しんで下さい。
まだまだお若いいかさまさんですから。

投稿: マーチャン | 2014/08/22 09:27

42歳! おめでとうございます
うちの旦那が単身赴任していたのもちょうどいかさまさん
くらいの歳のときでしたよ。ただ、家族は九州、勤務先は、東京のしかも銀座でしたから。。。
その暮らしぶりはとてもいかさまさんのそれとは大違いだったと思いますが(笑)
お父様との北の大地でのエピソード。まるで映画のワンシーンのように
想像できて、胸に熱いものを感じました

投稿: ターコイズ | 2014/08/22 10:38

誕生日おめでとうございます。
ふふ!ヨン様と同い年なのね
42歳でも、人それぞれですね
独身の人もいれば、子供の独立を見なければいけない人、
まだまだ人生長いです。
これからの生き方によって、人生どうにでもなりますよ!

投稿: 姉さん | 2014/08/22 15:47

こんばんは☆
 
遅れましたが
お誕生日 おめでとうございます
健やかで 良い1年でありますように。
 
父親は やはり父親なのでしょうね。
自分と同じ年齢であっても やはり
24歳差は大きいのだと思います。

投稿: 花mame | 2014/08/22 18:51

こんにちはぁ^^ノ
遅くなりました…

お誕生日おめでとうございます
良い事がたくさんの1年になりますように

人それぞれの 節目ってありますよね。
ステキなお父さんですね

投稿: kikyou | 2014/08/23 10:14

遅くなりましたが、、、
お誕生日おめでとう~
42才ですかぁ。まだまだお若いですだ~♪

投稿: と~まの夢 | 2014/08/23 20:47

\(^◇^)/

投稿: うさぎさん | 2014/08/23 22:09

お誕生日おめでとうございます!(^_^)/
心身共に健やかで、やりたいことイッパイの
前向きな1年でありますように!

両親が今の自分くらいの時にはどうだった…
とか、
あの記念写真の時には両親は○○才だったんだ!
とか、だんだん考えるようになります。
…で、同じ年齢でもなぜか親の方が大人っぽい。
昔の人はしっかりしていたのでしょうか?
それとも、親は昔に遡っても親であり、
子はいくつになっても結局子のままだからでしょうか?
(なんかバックトゥザフューチャーみたいになってきた)

ちなみに私は小学生の時から今と同じ顔してました♪(笑)
(・_・)エッ....?

投稿: ひまわりっこ | 2014/08/23 22:54

42歳のお誕生日、おめでとうございます。
いかさまさんといくつか共通点がありちょっと嬉しくなりました。
私も大阪の親元を離れて札幌で一人暮らしを始めたのが18歳、その時の母親が42歳、ただ父は既に他界していました(その時生きていれば53歳で、ちょうど私の今の年齢ぐらいです)。また私もネズミ年ですが、ちょうど一回り上だったようです。
私の場合、札幌での住居は知りあいに探しておいてもらい、一人で来札、1ヶ月ほどして母親が自分のアパートを見に来ました、得意になって札幌や洞爺湖を案内し母親を千歳空港で見送った後に猛烈な寂しさを感じたことを思い出しました。
父親が他界した年も越えましたが、やはり当時の父親の写真のほうが威厳があったように感じます。自分も子供がまだ12歳で、子供が自立するまでまだまだ頑張らないといけないのですが、最近どうも子供に迎合してしまう傾向があり反省していたところでした。優しくも厳しかった、自分の父親を思い出すきっかけの記事を書いて頂き有難うございました。

投稿: Khaaw | 2014/08/24 09:08

いかさまさん、ちょっと遅れてしまいましたがお誕生日おめでとうございます^^
42歳ですか~私には2人弟がいますが下の弟が同じくらいです。
まだまだこれから楽しみが一杯待ってますね!
読んでいて共感できる部分が多々ありました。
私も自分が年を重ねる程に親の偉大さを感じるようになりました。
ごくごく普通の親ですけどね。
当り前に続く毎日の生活を支えてきたという事がいかに大変か、若い頃は考えが及びませんでした。
私もまだまだ親の域には届きません。
というよりずっと届かないものなのかも。


投稿: ミミ | 2014/08/24 15:42

>buzzっちさん
お祝いありがとうございます。
え、buzzっちさん同級生くらいでしたよね?
42?43? 十分それで通用しますよ。

とりあえず後厄過ぎるまでもう少しです。
前厄、本厄と、全国各地の神社で軽く手を合わせた
効果で無事通り過ぎましたが、旅に出られていない
今年はよくないことがいろいろ起こっています。
今からでも遅くないからどこかへ行きたいのですが。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:34

>mitakeyaさん
お祝いありがとうございます。親父ほどでは
ないにしろ、いろいろな変化が自分の身の周りに
起きた年です。まだまだ先は長いですから、
ぼちぼち乗り切っていきませんとね。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:35

>よかろうモンキーさん
お祝いありがとうございます。
よかろうモンキーさんも8月生まれのしし座
なのですね。お仲間です(笑)。
お互いいろいろなものを抱えて日々を送って
おりますが、焦らず、ゆっくりとひとつずつ
乗り越えていきたいですね。まだまだ先は
長いですから。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:37

>マーチャンさん
お祝いありがとうございます。
両親がどう思っていたかはわかりませんが、
少なくとも私は18で親元を遠く離れたことで、
親のありがたみを早い段階で知ることができた、
そんな風に思っています。

恩返しはいつか、と思っているのですが、
これを先延ばしにしてしまうと本当に後悔する
ことになりそうですね。なにか考えていこうと
思っています。
これからもよろしくお願いします。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:39

>ターコイズさん
お祝いありがとうございます。
東京と九州、鉄路で一本に結ばれていても、
その距離は大変なものですね。家族を残しての
単身赴任にはいろいろとご苦労も多かったことと
思います。

北海道での2人での下宿探しと小さな旅。どんな
会話をしていたかはよく覚えていません。
ひとつだけ、朝起きてからの時間が長かった
「北斗星6号」の個室で、あくびを連発する父の
姿だけは覚えています(笑)

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:43

>姉さんさん
お祝いありがとうございます。
そうなのです。ヨン様やキムタクと同い年なので
あります(笑)。ずいぶん差がついていますけどね。
人生折り返し点近くまで来ているいう感覚は、
あまりないのですが、この先の生き方が自分の
人生の充実度をより高めてくれるような気はして
います。何事も経験。貪欲にいきたいと思います。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:47

>花mameさん
お祝いありがとうございます。
最近、ひとつずつ年を取るたびに、自分の父親の
ことを考えます。考えてもたどり着かず、追っても
追いつかないのが父親なのだろうとは思いますが、
今年66歳になった父の背中をこれからも追い続けて
いくのだろうと思います。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:50

>kikyouさん
お祝いありがとうございます。
素敵かどうかはわかりません。場面によっては
反面教師であることもありますが(笑)、父が
聞いたら喜ぶと思いますので伝えておきます(笑)。

kikyouさんのブログを毎度拝読しながら、少しでも
いい夫、いい父親でいられるよう、襟を正すように
しています。今後ともよろしくお願いします。

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:53

>と~まの夢さん
お祝いありがとうございます。
まだまだ若い!なにより励みになる一言です(笑)

と~まさんのチャレンジ精神を見習い、自分に
できることはどんどんチャレンジしていきたいと
切に感じています。あとは実行力ですね(笑)

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:54

>うさぎさんさん
お祝いありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたしますヽ(´▽`)/

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:55

>ひまわりっこさん
お祝いありがとうございます。
先にも書きましたが、追っても追いつかないのが
親の背中ですよね。42歳だった父は66歳になり、
つねに私の一歩前を歩いています。42歳になった
自分が、当時の父よりも幼く感じるのはきっと、
そういうことなのだろうと思います。
父がしっかりしていたか、それは微妙ですが(笑)

父のコピーロボットである私、そして私のコピー
ロボットである坊主。「シャチハタ一家」と
呼ばれております(笑)

投稿: いかさま | 2014/08/24 22:59

>Khaawさん
お祝いと心温まるお話をありがとうございます。
Khaawさんも北海道での一人暮らしをされていたの
ですね。同じような時間や感慨を過ごされ、しかも
同じネズミ年。共通点があって、私も大変うれしく
思います。
早くにお父上を亡くされて、ご苦労をされていたの
ですね。ご両親に対する思いや、父親という存在に
ついての思いが、文面からたっぷりと伝わって
きました。お父上がご存命であれば、父親となり
一家の柱となったKhaawさんの姿を、どのような
思いで眺められたのでしょうね。
子供さんも我が家とほぼ年が近く、これからも
きっと同じような感慨を持ち、時に悩みながら
時間を過ごしていくことになりますね。北海道と
バンコク、遠く離れていますが、ともに頑張って
いきましょう。
これからもよろしくお願いします。

投稿: いかさま | 2014/08/24 23:13

>ミミさん
お祝いありがとうございます。
弟さんが同じくらいですか。すみません、ミミさん
そんなに先輩だとは思っていませんでした(笑)。

親は今自分が歩いている道をすでに通ってきた
人生の大先達ですから、時にウザい、とか面倒、
などと失礼なことを思いつつも、やはり偉大さを
痛感させられる存在だと思います。年を取って、
同じ道を歩いた距離が長くなればなるほど、強く
そう感じるものですね。
やっぱりいつまでも届かない。それが親であり、
そうあり続けてほしいとも思います。

投稿: いかさま | 2014/08/24 23:17

いかさまさん、お誕生日だったのですね。
おめでとうございます
私よりお若かったのですね
気持ちはいつまでも若くいたいですね。
自分が40歳を超えたなんて
幼い頃には想像もできませんでした。
42歳だったいかさまさんのお父様は
いかさまさんの新しい生活の期待と心配、寂しさで
いっぱいだったと思います。
自分が年を重ねていく度に両親の有難さと
偉大さを感じますね。

投稿: kasukasu chan | 2014/08/26 11:18

自分がその歳にならないとわからないこと沢山、でも振り返ると北斗星のようなすてきな想い出がある・・・なんかイイ感じですね。
お誕生日、おめでとうございます。

投稿: キハ58 | 2014/08/26 22:00

>kasukasu chanさん
お祝いありがとうございます。
ブログの文章を拝見していてもはっきりした年齢を書かれている方は少ないですから、なかなかわからないものですよね。私も、くどくどとおっさんくさい文章を書いていますが、実は42歳です(笑)。
自分の将来の姿は常に想像できないものでありますが、「こうありたい」とか「こうなりたい」と思う姿はありますね。常に背中を見続けている父親の姿は、そうしたことを考える上で、常に意識しています。
「あの時どんな思いだったのか」…いつか直接尋ねてみたい気がします。

投稿: いかさま | 2014/08/26 23:40

>キハ58さん
お祝いありがとうございます。
実は父親とのこういう思い出は本当に数少ないのです。幼少の頃は仕事の関係でもあり、とても遠い存在でした。でも当時の父親の年齢に近づくにつれ、いろんな思いを少しずつ共有できるようになって来たのかな、と思います。

投稿: いかさま | 2014/08/26 23:41

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