« 新幹線、満50歳。 | トップページ | 2014秋・東海道中乗りつぶし【2】豊橋近郊乗り歩き »

2014/10/03

2014秋・東海道中乗りつぶし【1】遠い記憶の名鉄電車

お待たせいたしました(待ってないか)。満を持して第1回。

Gamagoori
 今回の旅のスタートは名鉄新安城駅。9月20日、8時22分発、西尾線吉良吉田行きの準急電車が第一ランナーである。今回は愛知県から神奈川県にかけて、東海道本線沿いに残る未乗の民鉄路線を片っ端からつぶしていくのが目的である。

20140920003  新安城から吉良吉田を経て、蒲郡までの名鉄西尾線・蒲郡線がまず最初の目的であるが、厳密に言うとこの区間の電車は初乗りではない。私が幼稚園児だった頃、親戚一同で西浦温泉へ一泊旅行に出掛けた際、電車に揺られたはずである。宿で見た「温泉卓球」、あるいは西浦港から船で巡った「猿が島」「うさぎ島」、さらには帰路に乗せてもらった「名鉄パノラマカー」の先頭展望室などの記憶が断片として残っている。当時、我が家の家族旅行といえばクルマ移動が当たり前で、電車の旅など数えるほどしかなかったから、記憶の断片をつなぎ合わせると、その時確かに電車で西浦温泉まで行ったのだ、と考えなければ辻褄が合わない。

 とはいえ、幼年期の記憶などその程度のもので、実際、周囲の景色がどうだったかなど全く覚えているはずもない。私の鉄道乗りつぶし記録は、1987年、国鉄がJRに変わった年をスタートとしており、それ以前に乗った路線は参考記録に過ぎないから、改めて乗り直すことになる。西尾線の沿線は、愛知県の中でも土地利用型の農業が盛んな地域で、駅周辺の住宅地が切れると、緩やかに穂を垂れた水田が広がっている。

20140920009 20140920007
 吉良上野介の領地であった旧吉良町の中心、吉良吉田は、蒲郡線電車との乗換駅。西尾線のホームと蒲郡線のホームは乗り換え改札をはさんで分かれており、Y字型に開いている。この不思議な構造は、現在は行き止まりになっている蒲郡線ホームの先に、かつて碧南方面への三河線の線路が伸びていたことによる。碧南-吉良吉田間の名鉄三河線(末端部分)は、利用客の減少から2004年に廃止になっている。

20140920005 20140920012
 蒲郡行きの電車は2両編成のワンマン列車。沿線の各駅は無人、乗客も少なく、何ともわびしい。かつてうさぎ島・猿が島への観光船が出ていた東幡豆もひっそりとしている。西浦温泉自体は今も健在のようだが、その玄関口であるはずの西浦駅も、どんよりとした曇り空の下、あまりにわびしい姿で立っている。一大レジャー地域だった三河湾へのアクセスとして、往時は名古屋方面からの直通特急も乗り入れた蒲郡線だが、レジャー嗜好の変化により、うさぎ島・猿が島の放し飼い動物たちは回収されて島はただの前島・沖島に戻り、観光船も廃止になって久しい。西浦温泉へのアクセスは自動車が中心になっている。

 こうした中、蒲郡線の存廃論議も活発になっており、現在のところ、自治体の助成を受けながら最低限の運行が行われている、というのが実態のようである。名鉄のICカードも蒲郡線では使えない。
 蒲郡線のあまりの寂れっぷりに、私自身も幼少時の記憶を疑いたい気分になり、後日、実家の両親に西浦温泉への旅行の件を確認してみたが、間違いないということが判明した。それはそれで私の記憶力については誇らしい結果であったが、蒲郡線の行く末を案じると手放しで喜べる話ではなく、私は電話を切ってからしばらく考え込むことになった。

続く。



ランキング参加中です。みなさまの「クリック」が明日への糧になります。よろしかったら、
ポチっとな
にほんブログ村 鉄道ブログへ
 にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道旅行へ  鉄道コム

|

« 新幹線、満50歳。 | トップページ | 2014秋・東海道中乗りつぶし【2】豊橋近郊乗り歩き »

鉄道の旅人」カテゴリの記事

コメント

かつてその名古屋方面から直通特急に乗って
豊川稲荷へ行った記憶があるのですが
数分ごとに駅に入って来る電車の本数の多さに
驚いたことしか思い出せません(笑)

投稿: buzzっち | 2014/10/04 18:02

なんと、うちの地元西尾線ではないですか。蒲郡線は今、にしがま線応援団という団体がウォーキングやハイキングを企画しています。西尾市民なら蒲郡線に乗ると子供は1回ただで乗れるとかあったような。ちなみに自分の場合、豊橋方面に行くには来た電車によって新安城経由か、蒲郡経由か変えています。昔は蒲郡から鳥羽まで高速船出てましたし、時代はかわりましたね。

投稿: かわうそくん | 2014/10/04 21:20

今年の桜見物は岡崎城・・・。
泊りが吉良温泉の傍。
去年は吉良温泉に泊まっています。
去年と今年の旅の所です。
電車の位置と旅行の場所・・・興味深く地図を
見ました。

投稿: マーチャン | 2014/10/05 08:58

私鉄を含めて、乗りつぶしをされるのは、やりがいありそうですね。
JRは95%くらいのっているのですが、私鉄は計算したことないです。一度調べてみようかなあ。
完乗への旅、がんばってくださいね~!

投稿: キハ58 | 2014/10/05 16:04

>buzzっちさん
いつもありがとうございます。
buzzっちさんは豊川稲荷へお越しになったことがあるのですね。しかも電車で。意外です(笑)
おそらく電車に乗られたのは名鉄名古屋駅ですね。当時は新名古屋駅といったかもしれません。各方面からの線路が集まる中枢駅にもかかわらず、線路が2本しかない地下駅ですから、停車位置をずらしながら手品のような電車のやりくりがおこなわれています。

投稿: いかさま | 2014/10/05 23:41

>かわうそくんさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
地元の鉄道を残し、そして育てていくためには、地域住民の皆さんのパワーが不可欠ですね。他力本願でレールを守れる時代ではありません。自治体の支援もあるようですが、今後の動向を見守りたいと思います。
蒲郡から鳥羽への高速船、そういえば以前に聞いた記憶があります。私は昔、家族旅行で師崎-鳥羽便を使ったことがありますが、どちらも過去帳入りですね。時代は本当に変わりました。

投稿: いかさま | 2014/10/05 23:46

>マーチャンさん
いつもありがとうございます。
そうですか、こちら方面へお越しになられたのですね。桜の時期、私も行ったことはありませんが、綺麗だったのでしょうか。
私がひとたび鉄話を始めると、山ほど地名・駅名が出てきますので、参考資料として地図を添付するようにしています。もしマーチャンさんのご旅行の記憶をたどるお役に立てたのであれば、これまた私の喜びです。

投稿: いかさま | 2014/10/05 23:49

>キハ58さん
いつもありがとうございます。
私ももともとはJRだけの乗りつぶしを目的にスタートしていますので、今となってはもっと効率的に乗っておけば楽だったのに、という所がそこらじゅうに存在します。ここから先はそういう場所との格闘ですね(笑)
お互いがんばりましょう。

投稿: いかさま | 2014/10/05 23:51

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2014秋・東海道中乗りつぶし【1】遠い記憶の名鉄電車:

« 新幹線、満50歳。 | トップページ | 2014秋・東海道中乗りつぶし【2】豊橋近郊乗り歩き »