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2015/03/27

2015春 関東の鉄道乗りつぶしの旅【1】わたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車

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 先週の後半、仕事で東京方面へ出掛ける機会があった。
 水曜日から金曜日まで仕事の予定をこなした後、私は乗り残している関東地区の鉄道に乗り歩くべく、翌土曜日の朝にかけて、未乗になっていた東武鉄道の佐野線(館林-葛生)、伊勢崎線の末端区間(太田-伊勢崎)、桐生線(太田-赤城)を片付け、朝10時過ぎの赤城駅にいた。

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 赤城駅から蔵造りの建物が目立つ通りを北へ7、8分歩き、わたらせ渓谷鐵道大間々駅へ。昭和のひなびた雰囲気が色濃く残る駅舎に人影は少ないが、駅車内では観光案内の人がテーブルを置いて頑張っている。駅の窓口で一日乗車券と、あらかじめ予約しておいたトロッコ列車の乗車整理券を買い求めて改札口を抜けると、反対側のホームをピンク色の花が見事に飾っている。河津桜というらしい。

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 10時49分、桐生方から、茶・黄・赤のトリコロールに塗られたディーゼルカーが入ってきた。「トロッコわっしー3号」である。女性アテンダントに迎えられて車内に入ると、大きな窓から陽光が降り注ぎ、木の直角座席を照らしている。夏になると窓ガラスを外して走るらしく、気持ちよさそうである。30人ほどが座れる座席は8割がた席が埋まっており、一部の座席には弁当と名札が置かれている。隣り合わせたお弁当の主であるご婦人に聞くと、日光名産のゆば弁当と沿線観光をセットにした企画商品とのこと。

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 沿線風景だけでなく車内の時間も楽しめるような趣向が凝らされたつくりの車両は、わたらせ渓谷鐵道グッズを売るコーナーもあり、オリジナルのゆるキャラであるわっしーのぬいぐるみが、「買え!」といわんばかりにこちらを睨んでいる。車両の先頭には、子供が楽しめるような擬似運転台も置かれている。

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 わたらせ渓谷鐵道は、全線をほぼ渡良瀬川に沿って走る。進行方向右手に広がる川原は、新緑の季節を前に乾いた風景である。かつて上流の足尾銅山からの鉱毒事件の舞台となった渡良瀬川の水は澄んでいるが、どこか無機的な雰囲気が感じられる。
 小中駅と神戸駅の間にある、ふたつのトンネルに挟まれた滝は、車窓のはるか上から落ちてきており、小さな滝だが落差は70mにも及ぶという。線路に密着するように流れ落ちる滝は、道路からは見ることはできず、通称「汽車見の滝」と呼ばれている。

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 東武鉄道の特急車両「DRC」の廃車体を利用したレストランが待つ神戸(ごうど)駅で半数ほどの乗客が下車。これも企画旅行の客らしい。あと数週間先には満開の桜がホームを飾る神戸駅を出ると、これまで律儀に渡良瀬川に沿ってくねくねと走ってきた列車は長いトンネルに入る。ダム工事のために1973年に付け替えられた区間である。10分ほどかけてトンネルを抜けると、第一渡良瀬川橋梁を渡る。渡良瀬川は左手に移り、大きな白御影石の岩が転がる渓流となる。

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 沢入駅と原向駅の間で群馬・栃木の県境を越え、原向駅の先で再び渡良瀬川を渡ると、左手に廃墟のような建物群が見えてくる。足尾銅山の選鉱場跡で、搬入される銅鉱石をここで選別していたという。手前に見える貯水池のようなものは、比重の差を利用して良質な鉱石を取り出すための施設である。
 予定では終点の間藤まで乗り通すことにしていたが、終点での折り返し時間に余裕があるので、寂寥とした雰囲気に惹かれて、旧足尾町の中心に近い通洞駅で下車。ここにも昭和の香り漂う流麗な駅舎が残っていた。


 続く。

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鉄道の旅人」カテゴリの記事

コメント

いかさまさん おはようございます。
いよいよ関東の鉄道シリーズ開始ですね。
早春の北関東、春の息吹が感じられる中の鉄道の旅、楽しみにしています。
神戸と書いて、「ごうど」「かんべ」そして「こうべ」と色々な呼び方があるのを知るのも旅の楽しみのひとつでしょうか。

投稿: Khaaw | 2015/03/27 08:01

良い写真ですね~。
思わず 電車の旅もしてみたい・・・と思いました。
足尾銅山は、車での旅ですが、日光の帰りに寄って資料館を見学しました。

投稿: マーチャン | 2015/03/27 09:52

1歩1歩と完鉄に向かって駒が進みましたね。
もう少したつと季節が変わりまた新しい営みが始まりますね。お仕事に、完鉄に頑張ってください。

投稿: mitakeya | 2015/03/27 20:14

車窓からの写真、いいですねー
私は渓谷沿いを走る電車に乗るのが好きで、
川の見えるほうに座席を替えながら
飽きずに外を眺めて乗車してましたです。
なつかしいなぁ。
記事の路線もなかなかの風情ですね。
そんなに遠くでもないし、ぜひ乗ってみたいなぁ。

投稿: 瑠璃 | 2015/03/27 21:35

お久しぶりです。
可愛い電車ですね。
トロッコ電車って普通の電車よりだいぶアトラクション的な乗り物なのですね。
景色も良いし、楽しい旅行でしたね。
前回目標達成へのお悩み書かれてましたが、残りが少なくなったら寂しいかもしれませんね!

投稿: ミナゾウ | 2015/03/29 18:50

>Khaawさん
こんばんは。いつもありがとうございます。
旅、というよりは、仕事ついでにちょっとそこまで、といった感じではありますが、乗り歩きを大いに堪能してきました。
ここの「神戸」はもともと「神土」と書きました。兵庫の神戸と混同するから、ということでわざわざ変えたようですが、本来は「神戸」が正しいとのこと。同じ文字でもさまざまな読み方がある、これもまた日本らしさではありますね。

投稿: いかさま | 2015/03/29 21:37

>マーチャンさん
こんばんは。いつもありがとうございます。
「汽車見の滝」など、車では見ることができないそうですから、鉄道での旅も悪くないですね。
足尾銅山は、せっかくの機会なので下車して、駆け足ながら訪ねてきました。次回ちょっとだけご紹介できるかな、と思っています。

投稿: いかさま | 2015/03/29 21:39

>mitakeyaさん
いつもコメント、そして激励(笑)ありがとうございます。
少しずつではありますが目標達成に向けて歩を進めています。いつの日か完乗したら、今度は花いっぱいの季節に訪問してみたい、そんなことを思わせるわたらせ渓谷鐵道でした。

投稿: いかさま | 2015/03/29 21:40

>瑠璃さん
こんばんは。いつもありがとうございます。
トロッコ列車という観光色の強い列車でしたが、その分、沿線の景色を意識しながら旅ができたように思います。思った以上に素敵な車窓を見せてくれました。
東京・神奈川あたりからだとちょっと行きにくい場所にありますが、機会があればぜひお越しください。オススメですよ。

投稿: いかさま | 2015/03/29 21:43

>ミナゾウさん
ご無沙汰しております。いつもありがとうございます。
今回は天気に恵まれたこともあり、非常に楽しい景色を見せてくれました。トロッコ列車は夏になると、この車両だけでなく、機関車に引かれた客車列車も走ります。窓のガラスも外して、天然の風を浴びながらの旅ができますよ。
残りわずかですが、まだまだ楽しい路線、残っていそうです。

投稿: いかさま | 2015/03/29 21:45

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