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2015/06/23

続・10年ひと昔、ですね。

 前回の続き。
 自宅の書棚を漁ると、さらに10年ずつ前の「鉄道ジャーナル」も発掘された。ものはついでとばかりに、せっかくなのでそこからさらに10年、20年とさかのぼってみる。


Dscn5036  1985年7月号の特集は「ブルー・トレイン1985」。時代は分割民営化が不可避な情勢になっていた国鉄最末期である。東京発九州行きのブルートレインは5往復を数え、東北方面行きや関西から九州行きの寝台特急も、本数こそ減っていたもののまだ健在。車両も新造からまだ10年あまりと新しい。
 ただ、寝台特急の客室設備は、この頃からすでに時代遅れのものとなりつつあった。B寝台個室サロンカーなどが改造投入され始めるが、「カシオペア」を除き、車両の新造はこれ以降おこなわれず、寝台特急そのものが退潮期へと入っていくことになる。
 30年後の今、ここで紹介されたブルートレインは全滅した。ブルートレインの代表格であった「さくら」「はやぶさ」「みずほ」の愛称が、現在、新幹線に引き継がれていることが、非常に感慨深い。


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 東北新幹線がようやく上野へ乗り入れた直後でもあり、新幹線接続の任を担って登場した特急の記事が多い中、大阪-新潟間急行「きたぐに」が583系電車化された記事が目立つ。
 登場から20年近くが経過した特急型電車の「格下げ運用」となった「きたぐに」は、塗装こそ変われど、それから同じ姿で27年間走り続け、2012年に姿を消す。
 一方で、同じ583系電車の余剰車を改造した近郊型電車、715系の記事も載っている。寝台電車としての生涯を全うできた「きたぐに」の車両に比べれば悲しい末路ではあるが、それでも美深の野ざらし583系電車よりは幸せな余生だったかもしれない。


Dscn5037  続いてさらに10年前、1975年7月号。鉄道ジャーナルの通算100号記念特大号の特集は「日本の特急列車(第1部)」。であった。
 この年3月に、新幹線が博多まで伸びたことに伴う大規模ダイヤ改正があり、山陰地方、九州地方で新幹線接続特急網が整備されている。東北にまだ新幹線はなく、特急列車が昼夜分かたず走っている。人手不足で寝台がセットできず、座席のまま走る夜行特急の記事など、世相を反映している。


 ニュース記事を見ると、「釧路管内4線からSL引退」などという記事から、まだSLが最後の最後の活躍をしていたことがわかる。国鉄の旅客列車・貨物列車からSLが姿を消すのは、この年の年末のことである。
 新線開業は小田急多摩線、永山-多摩センター間開業の記事。写真も添えられているが、駅周辺のマンション建設はまだまだ途上で、かなり空き地が残っている。現在の光景からすれば隔世の感がある。
 一方、廃線の記事は、夕張鉄道越後交通栃尾線・長岡線富山地方鉄道笹津線庄内交通湯の浜線王滝森林鉄道と5本を数える。1970年代はモータリゼーションの進展により、こういった地方のローカル私鉄が続々と姿を消していった時期でもあった。この流れはこの数年後、経営の悪化した国鉄へと向かい、特定地方交通線83線の廃止へとつながっていく。


 ちなみに、この号が発行された当時、私は2歳と9か月純真無垢なお子様であった私が、その後鉄道狂いのしょうもないおっさんになることを、本人も含めてまだ誰も知らない。



 この流れ、終了。

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コメント

こんにちは^^
我々世代は、どれだけ「みずほ」に乗ったことでしょう
今は格安航空もあり、東京まで日帰りでもOKになりましたが
寝台車に揺られながら、ゆっくり時間が流れていたころが
いろんな意味で心にもゆとりがあった気がしますね

投稿: ターコイズ | 2015/06/24 10:23

中学の修学旅行は北海道でした。
青森から青函連絡船では~るばる来たぜ函館
もうすぐ新幹線がピュ~ンと札幌まで
10年・20年後はどうなってるでしょうね?

投稿: 姉さん | 2015/06/24 21:38

ターコイズさん、コメントありがとうございます。
熊本にお住まいですと「はやぶさ」「みずほ」ですね。列車のグレード的に言うと「はやぶさ」の方が上に感じますが、「みずほ」には熊本の列車、という印象が強いですね。
寝台車の窓からカーテンを開けて眺める朝の景色、大好きでした。もう経験できないと思うと残念ですね。

投稿: いかさま | 2015/07/01 01:28

姉さんさん、いつもありがとうございます。
私は修学旅行で北海道に来たことはありませんが、私たちの少し先輩世代は、北海道と本州の往来に青函連絡船が欠かせない存在だったそうです。
それが新幹線開業まであと8か月あまり。札幌まで来るのにはまだ数十年かかりそうですが、時の流れは早いものですね。

投稿: いかさま | 2015/07/01 01:31

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