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2015/12/02

JR北海道 普通列車を大幅削減へ【2】

 以前にも書いたJR北海道の気動車老朽化に伴う普通列車の大幅削減について、11月27日、JR北海道は、来年3月のダイヤ改正で整理する列車の概要をまとめて公表した。


 ⇒【以前の記事】JR北海道 普通列車を大幅削減へ
 ⇒JR北海道による公式プレスリリースはこちら。


 前回のプレスリリースでは、対象路線で平均15%の列車本数を削減するとされていた。今回発表された記事を見ると、対象となる区間は8路線10区間で、列車本数469本に対して79本を廃止または区間短縮するとなっている。本数ベースでの比率は16.8%である。
 一方、廃止や短縮する列車の代替として、別の列車の運転区間延長などもおこなわれており、実態としてどの程度の削減率になるのかが非常にわかりにくい。そこでプレスリリースの内容を元に、区間ごとの列車本数削減状況を、ざっくりと率にして地図化してみた。

Sakugen_3 ざっくりと8路線10区間とされた見直し対象区間だが、仔細に見てみると、区間によって削減率にはかなりばらつきがある。例えば石北本線や宗谷本線の旭川近郊のように現状維持の区間もあれば、半分近い本数がバッサリと切られる区間もある。特に赤やオレンジ色で示された区間は、もともとの運転本数も少ないため、数本の削減でも削減率は大きくなる。最も大きいのは、運転本数が3往復から1往復に削減される札沼線・浦臼-新十津川間で、削減率は66.7%である。


Hokkaido この地図を、以前に掲載した、線区ごとの輸送密度の地図と比較してみると気付くことがある。
 普通列車の削減率が大きい区間は、そのほとんどが輸送密度500人未満の超閑散路線、もしくは500人~4,000人の路線の一部区間で、おおむね連動しているが、輸送密度4,000人以上と一定の流動がありながら列車削減の対象となっている区間がある。室蘭本線・長万部-東室蘭、石勝線・追分-新夕張間などである。


 これらはいずれも振興局(昔の支庁)の境界を挟む区間で、もともと普通列車の運転本数が少ない区間である。その一方、特急列車の往来は10往復以上で、普通列車より圧倒的に多い。輸送密度の大半を都市間輸送に依存する北海道の典型的な区間で、ダイヤ改正後、室蘭本線・長万部-豊浦間は8往復が4.5往復、石勝線・追分-新夕張間は下り6本・上り9本が下り4本・上り6本となる。ちなみに、最も典型的な区間は石勝線・新夕張-新得間で、1981年に開業した当時から普通列車は1本も運転されていない。


 今回の列車本数削減では、札沼線・浦臼-新十津川間も含め、普通列車の1日の運転本数が3往復以下となる区間は4線・4区間249.2kmで、JR北海道全路線の1割に達する。


 利用が少ないから列車が削減されるのか、そもそも列車本数が少ないから利用者が減るのかは難しいところであるが、元々少なかった普通列車の本数が今回、さらに削減されることによって、これまでより一層利用しにくい環境になることは想像に難くない。それでも線路ごと剝がされるよりはましなのかも知れないが、列車本数の削減が利用客の減少に直結するようなことになれば、早晩江差線や留萌本線の末端区間と同じ運命を辿らないとも限らない。JR・沿線自治体に北海道も含めて、今後の地域交通のあり方について、連携しながら真剣に検討する時期に来ていると思う。




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JR北海道経営問題」カテゴリの記事

コメント

削減される普通列車の中には、駅の廃止によって役目を終えるものもあるでしょう。今回、石北本線のいわゆる白滝シリーズの廃止によって、それらの駅への連絡手段としての役割を失った列車が多く廃止されました。今後、瀬戸瀬駅が廃止になれば、白滝〜遠軽間の普通列車のうち、4622Dと4623Dは「オホーツク7・8号」に吸収されて廃止になると思います。白滝駅へは、遠軽駅から緩急接続している8号が停車すれば代替できますからね。

同じようなことは石勝線でも見られます。川端駅と滝ノ上駅の廃止は時間の問題でしょうから、2623Dと2625Dは「Sおおぞら1号」、2631Dは「Sおおぞら7号」、2630Dと2632Dは「Sおおぞら8号」が追分駅・新夕張駅に停車すれば、それぞれ廃止または区間短縮されると思います。特に、南千歳〜追分間の普通列車はいつ全廃されてもおかしくないでしょう。もっとも、そうなる前に夕張支線が廃止されそうな感じですが。

投稿: 龍 | 2016/05/20 21:58

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