« 43歳・初沖縄【4】「沖縄らしいもの」探し | トップページ | 43歳・初沖縄【5】「ゆいレール」で訪ねた首里城 »

2016/04/04

北海道新幹線 1週間の成績表

 JR北海道の3月29日付プレスリリースによると、3月26日の開業日から3日間の北海道新幹線の利用者数は、上下合計で1日平均約9,900人となった。前年同時期の在来線特急の平均、約4,000人と比較すると249%という利用状況である。平均乗車率は43%であった。


 ⇒「北海道新幹線開業後のご利用状況について」(JR北海道) 

 
 4月2日付の北海道新聞は、1面でこの1週間の状況を伝え、その中で、前年3月に開業した北陸新幹線・長野-金沢間の、開業日から3日間の平均乗車率48%に「近い実績」だったと伝えた。確かに数字だけを見れば近いように感じなくもない。JR北海道は北海道新幹線の平均乗車率を26%と想定しており、E5系・H5系10両編成の定員(731名)から計算すると、1日の想定利用客数は上下合わせて4,942人となる。これを見れば決して悪い数字ではない


  けれども乗車率5%の差以上に北陸新幹線との間には大きな開きがある。北陸新幹線は、長野-金沢間を直通する定期列車だけでも開業時から25往復運転されていた。しかもあちらは12両編成、定員934名である。乗車率の差はわずか5%だが、開業3日間の延長区間の平均乗客数は約28,000人で、北海道新幹線の3倍に相当する。北陸新幹線はその後も好調な輸送を続けており、今年2月までの平均乗車率も47%をキープしている。


 北陸新幹線の開業により、羽田-富山・小松間の航空便は、減便や機材の小型化を余儀なくされるなど大きな影響を受けた。これに対し、東京-函館間の航空便は、少なくとも開業3日間の平均搭乗率は90%近くを維持しており、4月、5月の予約状況にも大きな影響は出ていないという。
 その理由をメディアは、「東京-新函館北斗間4時間を切れなかったため」と報じた。確かに鉄道と航空のシェアが劇的に動くのは所要時間4時間が境界とされている。


 これに加えて私は、需要構造のそもそもの差もあると考える。中心都市である金沢を軸に面でビジネス需要を拾える北陸新幹線と、あくまで北海道の玄関に過ぎず、ビジネス需要が小さい函館が点で観光需要を拾わざるを得ない北海道新幹線の差である。より安定性・速達性を求めるビジネス客は航空から鉄道へシフトし、団体や早期予約客に対して料金面で優位に立つ航空は観光客からの志向性が高い。北海道新幹線の増加分は、航空のシェアを食ったというよりは、観光客の増加新幹線そのものを目的にした旅客という新たな需要の創出によるものだと考えることができる。


 新幹線を迎えた函館では、函館市電の乗客数が26・27日の2日間で前年同期の3割増函館山ロープウェイの利用者数は開業から26日~31日までの6日間で前年同期の1割増となった。
 一方で、平日の利用状況は、開業3日目の28日ですでに1日上下合計6,800人と、開業初日の半分以下となった。夜の盛岡・新青森行きの上り列車などは1両に数人程度の乗客という状況にもなっており、このことも北海道新幹線が観光需要主体であることを物語っている。安定需要であるビジネス客の獲得は札幌開業まで待たねばならない。
 まずは今年のゴールデンウィークの利用状況がどの程度まで上昇するか。北海道新幹線の実力が最初に試される時期は目前に迫っている。


 ところで私はといえば、開業景気に沸く地元のテレビ報道を横目に見ながら、今年の乗り鉄旅の計画をぼちぼちと立て始めている。けれどもその予定の中に北海道新幹線は入っていない。ただ、「Sきっぷフォー」だけは、廃止の前日に2冊買い求めておいた。北海道新幹線には乗らないが、札幌-旭川間は頻繁に移動する予定がある。




ランキング参加中です。みなさまの「クリック」が明日への糧になります。よろしかったら、ポチっとな
にほんブログ村 鉄道ブログへ にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道旅行へ  鉄道コム

|

« 43歳・初沖縄【4】「沖縄らしいもの」探し | トップページ | 43歳・初沖縄【5】「ゆいレール」で訪ねた首里城 »

鉄道の旅人」カテゴリの記事

JR北海道経営問題」カテゴリの記事

コメント

おはようございますいかさま。
こちらの新聞にも新幹線のことが載ってました
平均予想乗車率26%w(゚o゚)wエッ!これでペイ
できるのかい!なんて思ってましたが、今のところ
順調なんでしょうね。多くの方が利用していただければいいですね。
そちらはまだまだ桜の便りは遠いのでしょうね。
こちらが忘れたころに、花見のお楽しみ情報まっとりますばい

投稿: mitakeya | 2016/04/04 07:06

こんにちは。
S切符フォー、廃止になったんですね。
知らなかった・・・。
お得で便利だったんですけどね。
新幹線、函館までなら、
なかなか乗る機会が無さそうですね。
人気が続くのを祈るばかりです。

投稿: monna | 2016/04/05 22:28

 mitakeyaさん、いつもありがとうございます。
 東北・北海道新幹線の乗客数は、仙台、盛岡、新青森で段落ちになるので、北海道新幹線区間で低い乗車率になるのは仕方のない部分もありますが、それにしても…というのが偽らざる感想です。元々の利用予測に比べれば大目で推移していますが、開業直後のご祝儀相場が終わるとどうなるかはわかりませんね。

 こちらでは桜は通常、5月の連休前後ですが、今年は気温の高い日が続いていますのでもう少し早くなるかもしれませんね。たまにはそんな歳時記をお伝えしないと、いつもデンシャの話ばかりでは寂しいですよね(笑)

投稿: いかさま | 2016/04/06 23:40

 monnaさん、コメントありがとうございます。
 Sきっぷフォーは残念ながら廃止になってしまいました。私は旭川と札幌の往復にバスとの使い分けで重宝していたので残念です。
 新幹線は札幌まで延伸されたときがその真価を発揮するときだと思っていますが、それ以前に今のJR北海道の体力でそこまで持ちこたえられるか、その方が心配です。

投稿: いかさま | 2016/04/06 23:41

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 北海道新幹線 1週間の成績表:

« 43歳・初沖縄【4】「沖縄らしいもの」探し | トップページ | 43歳・初沖縄【5】「ゆいレール」で訪ねた首里城 »