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2017/02/26

2016年秋・東北乗り歩き【13】左沢線と山形鉄道

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 10月30日、日曜日。最後の1日である。日曜の早朝で人影がそれほど多くない山形駅から、7時50分発の左沢線左沢行きの普通列車に乗る。見慣れた形のキハ100系ディーゼルカーだが、水色をアクセントにした左沢線オリジナルのキハ101形が4両つながっている。車掌も乗務している。山形近郊で通勤通学輸送が多いらしく、ロングシートが並んでいる。1両に20人ほどの乗りだが、日曜の朝だというのに高校生の姿が目立つ。


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 最初の停車駅、奥羽本線との分岐駅の北山形で早くも7分停車し、行き違い停車。それならば山形発車をもう少し遅らせればいいのにと思うが、不思議なダイヤである。山形盆地の西端に沿うように、水田地帯の中をまっすぐ走っていく。時々、ちらほらとりんご畑の姿も見える。
 8時24分着の寒河江で後ろ2両を切り離す。車掌もここで降りて、ここから先はワンマン運転になる。ここでごっそりと乗客が減るのかと思ったが、意外と減らない。かと思うと次の西寒河江で高校生が一斉に下車し、車内には10人ほどの乗客が残るばかりになった。


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 寒河江の市街地を反時計回りに囲むように走り、最上川に沿って西へ進む。線路は山際へ登り、小さな集落を見下ろすように伸びる。再び市街地が開けて、8時44分、終点の左沢に到着。大江町の交流施設と合築の駅舎は立派だが、駅前から延びる通りに人影はなく、2台のタクシーが待つ営業所も手持ち無沙汰な雰囲気である。左沢線の2013年度の輸送密度は3,681人/km/日。地方交通線としては比較的高水準にあるが、それでも30年あまり前から6割以下に減っている。


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 折り返しの列車で山形へ戻り、10時02分発の山形新幹線「つばさ136号」に乗車。自由席は9割方席が埋まり、途中駅での入れ替わりも多く活気がある。
 10時25分着の赤湯で下車。開放感のある改札口を抜けて外へ出ると、アーチ形のフォルムが美しい駅舎が青空に映えている。だがここも駅前の雰囲気は寂しく、レンタカー営業所の看板だけが目立つ。


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 立派な駅舎の線路を挟んだ反対側には、山形鉄道の赤湯駅がある。こちらはログハウス風の小さな建物。出札窓口はあるが、日曜日のせいか駅員の姿はない。花柄模様をあしらったディーゼルカーが1両停まっている。この列車が10時47分発のフラワー長井線荒砥行きになる。列車に乗ると、車内には20人ほどの客がおり、家族連れの姿が目立つ。鉄道ファンと思しき客や、大きなビデオカメラで前面車窓を撮影する人もいる。


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 赤湯から宮内あたりまでは南陽市街の住宅地が続く。その先は住宅に混じって果樹園が目立つようになる。左手からJR米坂線が近づいてきて並走し、今泉に到着。紀行作家の宮脇俊三氏がこの駅の駅前広場で終戦の玉音放送を聞いた話が「時刻表昭和史」に書かれている。
 赤湯行きの列車と行き違って発車。今泉を出ると2つの路線はいったんひとつになって線路を共有し、1.5kmほど走ってようやく再び分岐する。乗客が大きく入れ替わった長井を過ぎ、木造の古びた駅舎が印象的な羽前成田を過ぎると、水田地帯の中を進む。


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 終点の荒砥は「荒砥駅前交流施設」と称する町施設との合築。左沢といい矢島といい、地方ローカル線の終点で立派な駅舎を持つところはこうしたパターンが多いようである。
 地域と一体になって鉄道を活かしていこうという環境がなければ鉄道の維持は難しい。フラワー長井線も、「鉄道むすめ」とのコラボや、「ローカル線プロレス」などという一風変わったイベントで路線を活かそうと必死に活動している。それでも2013年度の輸送密度は581人/km/日と、この30年で4分の1まで減った。鉄路を維持するための道は険しい。



 もう少し、続く。



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コメント

上野樹里さんの出世作・スイングガールの舞台にもなりましたね。
架線の無いのどかな路線、たまに乗りに行きたいですね^.^/

投稿: キハ58 | 2017/02/28 20:42

 キハ58さん、いつもありがとうございます。
 言われてみると確かにそうだったな、と今思い出しました。
 普段架線の下を漫然と行き来していると感じませんが、架線や電柱がないだけで線路の風景は本当にすっきりして見えますね。たまには出歩くことも大事だと思い知ります(笑)

投稿: いかさま | 2017/03/06 00:06

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