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2017/07/06

列車愛称に思う【1】「ライラック」「カムイ」コンビの復活

 先日、旭川から札幌へ向かうために、駅のホームで特急「ライラック」と「カムイ」の並びを見ていて、ふと思った。


Img_2794  今年3月のダイヤ改正から、北海道の二大都市、札幌と旭川を結ぶ特急列車は、「ライラック」と「カムイ」の2本立てとなった。列車の使命や停車駅などに差はないが、グリーン車を連結した6両編成で、一部の列車が宗谷本線・石北本線特急との接続を担う「ライラック」の方が、Uシート連結とはいえモノクラス5両編成の「カムイ」と比べて格上のように感じられる。


 古くからの北海道民や時刻表ファンにとっては、この図式は非常に懐かしく感じるところである。1980年代の前半、札幌―旭川間の優等列車は、L特急「ライラック」を看板列車として、急行「かむい」(当時はひらがな書き)が補完する関係にあり、現在の図式とは若干異なるが、主従の関係で二大都市を結んでいたのである。


199003106  札幌と旭川を結ぶ特急列車の端緒は、1961年、函館―旭川に道内初の特急として運転を開始した「おおぞら」であるが、現在のような気軽に利用できる体系になったのは、1975年のL特急「いしかり」7往復の運転開始からである。「いしかり」は、1980年に室蘭本線の電化と781系電車の増備完了に伴い「ライラック」と改称され、ここに「ライラック」「かむい」の優等列車体系が出来上がった。

 だがこの体制は長くは続かなかった。特急増発、急行削減の流れの中、1986年には札幌―旭川をノンストップで結ぶ特急「ホワイトアロー」が運転を開始。翌年以降、停車駅を増やし、順次増発されて、「かむい」を消滅に追いやった。


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 1990年には785系電車の導入により、途中岩見沢・滝川・深川停車で1時間20分運転の「スーパーホワイトアロー」13往復と、美唄・砂川にも停車して1時間30分運転の「ライラック」14往復の体制となった。のちに両列車の停車駅はそろえられるものの、主役だった「ライラック」は「スーパーホワイトアロー」の補完的な役割に回ることになった。

2012070701  2007年、「ライラック」に使用されていた781系電車を置き換えるために、789系1000番台電車が投入され、この区間の特急は「スーパーカムイ」に統一された。脇役としてひっそり消えていった「かむい」の愛称が形を変えて一気に主役に躍り出る一方、主役から脇役に回っていた「ライラック」の愛称は消滅することになった。このあたりの列車愛称の消長はめまぐるしい。


 愛称消滅から10年、「ライラック」は、「スーパー」の冠を外された「カムイ」を従え、再び道内最大幹線の看板特急として復活した。「ライラック」「カムイ」のコンビは実に29年ぶりの復活となる。


 「スーパー白鳥」から転用された「ライラック」用789系0番台は、本来、改造により仕様を789系1000番台にそろえて「スーパーカムイ」に投入される予定だったと考えられるが、折からの経営悪化に伴い車両改造もままならず、そのままの形で転用せざるを得なかった。
 加えて宗谷本線・石北本線の特急系統分割により接続特急としての役割が増えたこともあり、編成も列車名も分けて運転されることになった。これは当初の想定になかった偶発的な出来事だと思う。


 だが、その一方では、石北本線特急への「大雪」の愛称復活といい、JR北海道の社内にオールド鉄道ファンを少なからずゾクゾクとさせる「遊び心」を持った社員がいたのだろうか、などと考えると、とかく厳しい報道が多い中でほんの少しほほえましい気分になる。


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コメント

いやー、懐かしい写真をありがとうございます!
いろいろマイナスなニュース流れるJR北海道ですが、車両の豊富さ、遊び心、素晴らしいと思います^.^::

投稿: キハ58 | 2017/07/07 06:13

こんにちは。
近年全くJRを利用していませんでしたが
ライラックって今、こんな形なんですね?
十数年くらい前は
月に2,3回くらいスーパーホワイトアローか
ライラックに乗車していました。
スーパーホワイトアロー◎の電飾文字
が好きでしたね。

投稿: monna | 2017/07/08 18:28

 キハ58さん、いつもありがとうございます。
 私も古いアルバムから引っ張り出してきて懐かしい気分になりました。(笑)
 多種多様と言いながらJR九州などと比べると遊び心も売り出し方もまだまだ、という感じですね。今となっては難しいですが、列車そのものの魅力をもっと前面に出す方法もあったように感じます。

投稿: いかさま | 2017/07/09 22:15

 monnaさん、いつもありがとうございます。
 「ライラック」は今年の3月から再登場しました。もともとは青森と函館の間を結んでいた特急の車両です。
 「スーパーホワイトアロー」も今となっては懐かしい愛称になりましたね。名前が長すぎて、ちょいちょい舌を噛みそうになった記憶がよみがえります(笑)

投稿: いかさま | 2017/07/09 22:16

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