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2017/10/01

2009年世界の旅【80】ベルギー(1) 世界三大がっかり名所~小便小僧

 これまでの経過は ⇒こちら。


 翌日、取引先の会社訪問と現地視察を終え、先方のセールスマネージャーが食事に誘ってくれた。私が宿泊するホテルのレストランで、のど越しの良いベルギービールを飲み、料理をつまみつつ会話を楽しむうち、マネージャーから、翌日ベルギー国鉄がストライキを予定していることを教えられた。数十年前の日本では当たり前だったストライキも、国鉄分割民営化を経てほとんど実施されることがなくなった。それゆえ、列車が動かない、という感覚が即座に理解できなくなっている。


 ブリュッセルへの代替交通機関はバスだというが、乗り換えが必要であまり実用的ではない。タクシーが一番だという。ブリュッセル国際空港までは50km以上あり、かなりの出費が予想されるが、ストライキでは仕方がない。無理にバスを利用して渋滞に巻き込まれたり道に迷ったりしては目も当てられない。当初予定では朝一番で取引先へあいさつに行く予定にしていたが、マネージャーからは、事情が事情なので寄ってもらわなくて構わない、車はこちらで手配しておく、との言葉をもらった。


 翌朝、私はタクシーに乗り、ウェステルローを出発した。水曜朝10時のグローテ・マルクト周辺には市が立っており、静かだった夜とはうって変わって賑やかだった。
 ところどころに大型のガラスハウスが立ち並ぶ農村地帯を抜け、タクシーはブリュッセルへ向かう。私は運転手にお願いして、国際空港ではなく、中央駅へ車を走らせてもらった。都心に近い中央駅まで行けば、10kmほど離れた空港までの交通手段は何がしかあるだろう。中央駅の目の前で車を止めてもらい、料金を払って降りようとすると、運転手から手で制された。先方からすでに料金を受け取っているようである。


Pb043948  ブリュッセル中央駅で確認すると、ストライキは延期されたようで、列車は正常運行している。中央駅から空港へは、およそ15分おきに走る列車で約10分である。朝取引先へ寄らず、タクシーで空港へ直行できたおかげで、3時間ほど時間に余裕ができた。私は駅構内の手荷物預かり所にスーツケースを預け、ブリュッセルの市街地へと散歩をしてみた。


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 坂道を下って市街地へ向かう途中のカフェで遅めの朝食。砂糖をまぶしたワッフルはカリカリとしていて、少し想像と違っていたが、温かいコーヒーによく合った。コーヒーを飲みながら時間の過ごし方を考えた結果、まずはブリュッセル名物「小便小僧」を見に行き、時間があれば列車に乗って、昨日通り過ぎただけのアントウェルペンへ行き、ノートルダム大聖堂を駆け足で眺めることにした。ノートルダム大聖堂は、名作文学「フランダースの犬」で、ネロ少年と愛犬パトラッシュが最期を迎えた場所である。


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 再び市街地へ向かって歩くと、市庁舎をはじめとするゴシック建築の数々に囲まれた広場へ出た。グラン・プラス(Grand Place)と呼ばれる、学校の運動場ほどの広さの、石畳に覆われた広場である。いわゆる大広場で、フランス語ではグラン・プラス、オランダ語ではグローテ・マルクトとなるらしい。市庁舎の屋根上に立つ、空を突かんばかりの塔がひときわ目を引いているが、行き交うたくさんの市民は、いちいち建物に目をやっている様子はない。見上げたりカメラを構えたりしているのは、みな大きな荷物を持った観光客風の人間ばかりである。


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 小便小僧をかたどったチョコレートを売る店が並ぶ通りを抜けた左手の角に、本物の小便小僧があった。4m四方ほどの角に、扇形に柵が設けられ、その奥の石造りの飾りの台の上に、ちんまりと立っている。小僧が左手でつかんだ自らの小僧からは、ちょろちょろと小便が流れている。おそらく50cmあるかないかの大きさだろう、あまりの小ささに驚く。
 像の後ろはすぐに土産物屋の建物になっており、風情も何もない。ビルに取り囲まれた札幌時計台どころの騒ぎではない。さすがは、シンガポールの「マーライオン」、コペンハーゲンの「人魚姫の像」と並ぶ「世界三大がっかり名所」に数えられるだけのことはある。
 私は踵を返して中央駅の方へ戻りかけた


 延々と、続く。


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コメント

本場の小便小僧さん情報ありがとうございます(o^-^o)
おそらく??生涯行くことないと思うし
ベルギーに本物さんが居ることをコメントいただくまで知りもしなかったので…(お恥ずかしい限りです)
コメントいただいて今回こうして貴重な経験のお写真を拝見させていただきとても感謝です。m(_ _)m
浜松町駅の小僧さんが特別小さいのかと思っていましたが(ホーム上なので)
本場も小さいのですね(汗)
それに放水量??も↓少ないって本当なのですね…なんか生活感あふれた場所というか??ずいぶん地域密着しているっていうか…(゚ー゚;
ちょっと可哀想にみえて…(;ω;)
浜松町駅の小僧さんはみんなに愛されて幸せそうに思えたのは…私のエゴでしょうか…。
いつも私の知らない世界の情報をありがとうございます
サンライズのように参考にさせていただいちゃうことも
m(_ _)m
これからも楽しみに拝見させていただきます。

投稿: ゆきぱんだ | 2017/10/01 23:50

ベルギー・・・もう一度行きたい国の1つです。
小便小僧は本当に小さいのに「な~んだ!!!。」
記憶にあります。
ただ その小僧の場所に行く前に、
写真の広場は良かったですね。
商人の最盛期に立てたというだけあって豪華でした。
私はブルージュに宿泊してブルッセル訪問でした。

投稿: マーチャン | 2017/10/02 09:55

グランプラスはいつ見ても美しいですね。
あの広場に出た時の思わず漏らした感嘆の声、思い出します。
小便小僧を見た時の「え?これ?」って拍子抜けした感じも覚えています(笑)
でもこれはまだ可愛い。
小便少女像はご覧になりました?
あの衝撃は凄かったです。。さすがの私も赤面しました

投稿: ミミ | 2017/10/02 22:55

 ゆきぱんださん、ようこそお越しくださいました。
 ここらあたりで食いついていただけるのでないかと、実はひそかに期待しておりました(笑)。

 さすがはがっかり名所、と私も正直最初は思っていましたが、この小便小僧の話には続きがあります。今日アップさせていただきましたが、本場の小便小僧も浜松町の分身に劣らず町の人々に愛されている、ということがよくわかりました。ぜひそちらの方も楽しんでいただければ、と思います。

 私もゆきぱんださんの旅記事、いつも楽しく拝見させていただいています。ちょいちょいお邪魔しますが、これからもよろしくお願いいたします。

投稿: いかさま | 2017/10/04 00:03

 マーチャンさん、いつもありがとうございます。
 私のブリュッセル散歩は、中央駅からグランプラス、小便小僧までのほんのわずかな距離、ほんの数時間でしたが、ずいぶんと密度の濃い時間を過ごしたように思います。グランプラスのさほど大きくない広場を、ゴシック調の背の高い建物が取り囲むようにして立つ姿は本当に素敵ですね。
 もう一度訪れてみたい街だと思います。

投稿: いかさま | 2017/10/04 00:06

 ミミさん、いつもありがとうございます。
 似たような構成の広場は他の国でもお目にかかりましたが、ここのグランプラスは実に印象的ですね。中央に立っているだけで、異国の空気を全身で感じることができる気がします。
 小便少女の像は実は帰ってきてからその存在を知りました。後で写真を見てみましたが、あれはちょっとどうかと思いますね。像の前に立つだけでこっぱずかしい気持ちになりそうです(笑)

投稿: いかさま | 2017/10/04 00:09

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