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2017/10/19

2017年秋 北陸・東海乗り歩き【1】 上越線・2つのループ線

 前回の続き。


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 10月12日木曜日、早朝にネットカフェを抜け出し、高崎駅前のファミリーレストランで朝食を取った後、私は7時37分発の上越新幹線下り「たにがわ401号」で越後湯沢へ向かった。折り返して上越線上り水上行き普通列車に乗る。新潟・群馬県境を越える普通列車は1日5往復しかなく、かつて東京と新潟を結ぶ特急列車が頻繁に往来した上越線の面影はない。4両編成に50人足らずの乗客が揺られる普通列車の雰囲気は、地方ローカル線のそれと変わらない。


Photo  この区間の上越線は複線電化の堂々たる路線だが、少々特殊な形態になっている。普通の複線区間は2本の線路が並列しているが、地形と建設年次の関係で、上りと下りの線路が大きく離れているのである。
 最初に建設された上り線は、谷川岳の中腹を清水トンネル(9.7km)をはじめ7つのトンネルで抜ける。急な勾配を越えていくために、2つのループ線が設けられている。一方、複線化の際に増設された下り線は、13.5kmの新清水トンネルと3.1kmの新松川トンネルの2本のトンネルで貫き、ループ線はない。


 複線区間では、上り・下りの線路それぞれを通らなければ「鉄道を全部乗った」などと言えないのかもしれないが、細かいことを言い始めるときりがない。札幌駅の1番線から10番線まですべてを通過したかと言われると私も自信がない。
 私のルールでは、どちらか片方を通過すれば、その路線を乗車したと整理している。上越線は29年前、下り列車で全線通過しており、乗り直す必要はないのだが、上下線がこれほどまでに大きく離れている路線は珍しく、しかもループ線を挟んでいるとなれば、その風景には非常に興味がある。


 スキー場が沿線に点在する区間を抜け、越後中里を出ると、下り線が右に向かって離れていく。こちらの上り線は、しばらく直進した後、右に大きくカーブをはじめ、ほどなくトンネルに入る。さらにぐいぐいと右に曲がっていく感覚がわかるが、トンネルの中で景色は見えない。いったんトンネルを出るが、すぐにまたトンネルに入り、それを抜けるとほどなく次の土樽に停車する。交点はトンネルの中で見えず、遠心力に振られ続ける感覚だけがループ線の存在を伝える。


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 土樽を過ぎると、2本の線路はほぼ同時に長いトンネルに突入する。上り線の清水トンネルを抜けると、土合。ホーム1面だけの駅に、まばらな登山客が下車する。
 土合を出ると、列車は2本のトンネルを抜け、左にカーブを始める。しばらく進むと、進行方向右手の眼下に、これから通る線路が見えた。再びトンネルに入り、今度は左にぐいぐいと曲がっていく。2本目のトンネルを抜けた地点が、先ほど眺めた線路になる。列車はほどなく湯檜曽に停車。ここで列車を降りる。


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 駅舎を出て土合方面に向かって少し歩くと、ループ線が交差する地点を道路から見ることができる。トンネルを抜けて湯檜曽駅に向かう線路の奥側上方の山腹に、手前の線路と直交するもう1本の線路が見える。山の中で線路はぐるりと円を描き、急な勾配を距離を稼ぎながら登っていくのである。山岳路線らしい、ダイナミックな眺めである。


 続く。



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コメント

半分当たっていました・・・でも上りとは!
まさに「これから通る線路」、この風景大好きです。あけぼの走っていた時代、夏至前後だと明るくなってくるところで、この風景を観ること大好きでした^.^/

投稿: キハ58 | 2017/10/19 23:49

こんにちは。

昔、わたしの弟が土合駅を見に行ったとき、
その凄さに熱弁ふるって?ましたが、
このようなループがり、しかも上下線が離れてるんですね。
我が弟はそこまで教えてくれなかった(--;
今頃ようやくパズルピースが埋まった気分です。
景色も良いところなんですねぇ…♪♪

投稿: アケ | 2017/10/20 13:36

私もこの夏、堪能しました・・・上越線上りの土合ループ。
私は、ループ自体はトンネル内だから景色も見えないしと思い、
土合からバスで湯檜曽に出て、湯檜曽駅のホームから
電車がやってくるのを眺めて楽しみました。
いい思い出になりました♡

投稿: 瑠璃 | 2017/10/20 20:18

 キハ58さん、いつもありがとうございます。
 あえて上り列車で引き返してくるあたりがちょっと面白いところだと自画自賛しているのですが(笑)、下り列車で駆け抜けてしまうにはもったいない風景ですね。連続する短いトンネルの間から垣間見える山間の風景が印象的でした。

投稿: いかさま | 2017/10/22 23:37

 アケさん、いつもありがとうございます。
 複線区間でループ線があるのはここの他に北陸本線もあるのですが、短区間に2つのループ線が続いており、しかも片やは長いトンネルの中、というのは非常に特殊だと思います。
 弟さんが熱弁された土合駅は次回訪問します。お楽しみに(笑)

投稿: いかさま | 2017/10/22 23:39

 瑠璃さん、いつもありがとうございます。
 土合から湯檜曽へバスで抜けられたとのことですが、実は私、今回瑠璃さんと逆ルート、湯檜曽からバスで土合へ抜けました。
 ということは、瑠璃さんは土合で下り列車を降り、あの階段を登って地上へ出られたのでしょうか?ご苦労、お察し申し上げます(笑)。

投稿: いかさま | 2017/10/22 23:42

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