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2017/11/23

2017年秋 北陸・東海乗り歩き【9】 高原バス・ケーブルカー・称名滝

 これまでの経過は ⇒こちら


 室堂は立山・剱岳一帯の観光や登山の拠点である。立山連峰のひとつ、雄山山頂までは往復およそ4時間の登山コースだが、室堂平と呼ばれる周辺一帯にもみどころは点在している。北アルプスで最も美しいと言われるミクリガ池へは往復約30分で、遊歩道も整備されているので、最低でもこのあたりは眺めておきたいところである。


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 けれども、室堂ターミナルの3階から外へ出ると、雨が強さを増している。とりあえずミクリガ池方面へと歩いては見るものの、雨は時折強い風を伴って横殴りに顔をたたく。旭川から持参した貧相な折り畳み傘は見るも無残な姿となり、ミクリガ池の展望台にたどり着く前に私は引き返すよりほかなくなった。


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 とりあえず、池のほんの入り口辺りを眺めて引き返し、ターミナル付近に立つ「立山」と大書きされた石碑の前で、立山に来た痕跡だけは残しておこうと考えた。
 石碑の前には中国人観光客の団体が、数人ずつ交代で何枚も記念写真を撮り合っていた。多くの観光客が順番待ちの列をつくる中、いっこうに譲る気配がない。しびれを切らしたひとりの日本人の男性が大きな声を出すと、波が引くように引いて行った。この男性にシャッターを押してもらい、代わりに私もご夫婦のシャッターを押させてもらう。


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 せっかくの室堂平だがこれ以上する気力もなくなり、ターミナルへ入って1階へ降り、美女平行きの立山高原バスの列に並ぶ。
 10時40分発の便は、途中の天狗平・弥陀ヶ原などで乗降を扱う通常便と、美女平へ直行する臨時便各1台で、いずれもハイブリッドバスを使用している。直行便には私のほか、20人弱が乗り込んで、静かに発車した。


 立山連峰の中腹を、大きくカーブを描きながらゆっくりとバスは下っていく。アルペンルートを象徴する景色として知られる「雪の大谷」も、この時期は地肌をさらしている。そういえばミクリガ池周辺に残っていた残雪も、この雨で溶けてしまったと聞いた。早い年ならば、この時期にはもう雪が降っているというが、今年は遅いようだと運転手がアナウンスした。


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 天狗平、弥陀ヶ原などの景勝ポイントでバスは減速し、撮影時間を取ってくれる。雨はややおさまってきたようで、標高が下がったせいか少しずつ視界も晴れてきた。弥陀ヶ原からしばらく走ると、右手遠く、まだらな紅葉の山を白い帯が2本、はためきながら落ちるような滝が見えた。
 V字の左翼側が称名滝、右翼側がハンノキ滝という。称名滝は日本最大の落差(350m)を持つとされているが、どう見てもハンノキ滝の方が落差が大きく見える。落差500mのハンノキ滝は、雪解け時期や降雨後にしか現れないのだとかで、「参考記録」扱いのようである。これまで私の観光や散策を阻害してきた降雨が、ここに来て幻の滝を見せてくれたのだとすれば、これは唯一にして最大の幸運である。


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 室堂から23kmの道のり、約1,500mの標高差を45分かけて下り、標高977mの美女平立山ケーブルカーに乗り換え。20人ほどの乗客とともに、標高475mの立山駅まで下る。単線で途中2か所のトンネルをくぐり、中間で上りケーブルカーとすれ違う、ごく一般的なケーブルカーに見えるが、物資や資材を運搬する貨車を山麓側につないでおり、乗務員はそこに乗っている。


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 乗車7分、11時47分に立山に到着。観光ガイドなどでは、扇沢-立山間は最低でも6時間程度をみて余裕を持った行程を組むように、と書かれており、私の基本計画でも立山到着は13時過ぎ、場合によっては14時半頃まで余裕を見ていたのだが、悪天候が私を扇沢からわずか4時間17分でここまで連れてきてしまった。ちなみに観光などを考えずひたすら乗り継げば、3時間弱で駆け抜けることができるから、私としてはこれでも頑張った方だと言えなくもない。



 続く。



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コメント

行ったことのないアルペンルート、詳しい記事をありがとうございました!
ダム建設もろもろの拝啓あるとして、よくぞ、こういうところに作ったと驚きです^.^/

投稿: キハ58 | 2017/11/24 21:46

称名滝はゴールデンウィーク頃に行くとはっきり見えますよ。雪も2m近く積もっていますので参考までに。

投稿: かわうそくん | 2017/11/24 22:18

 キハ58さん、いつもありがとうございます。
 申し訳ありません。キハ58さん未踏の地、アルペンルートの情報を適度にさらさせていただきました(笑)。
 そもそも出掛けた理由は「鉄道」の乗りつぶしだったのですが、それ以外のところでの発見や感動が多かったですね。もう一度行っても楽しめるところだと思います。

投稿: いかさま | 2017/11/26 21:36

 かわうそくんさん、いつもありがとうございます。
 ゴールデンウィーク頃ですと雪解けで水量が増えていてハンノキ滝もはっきり見えそうですね。雪の大谷をはじめ春を迎えたばかりのアルペンルート、晴天で鮮やかな色合いに囲まれた夏のアルペンルート、次回の訪問が楽しみです。
 情報ありがとうございました。

投稿: いかさま | 2017/11/26 21:37

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