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2017/12/18

2017年秋 北陸・東海乗り歩き【18】 大井川鐵道のその先へ(1)

これまでの経過は ⇒こちら


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 10月15日日曜日。昨日の酒の影響もなく、朝6時にはすっきりと目が覚め、7時にホテルを出て掛川駅から7時14分発の熱海行き普通電車に乗った。2つ目の金谷で下車する。


 今回の旅の最終目的、大井川鐵道は、金谷-千頭間の大井川本線と、千頭-井川間の井川線からなるローカル鉄道である。大井川本線には1990年の正月に乗車済みで、未乗なのは井川線のみである。ここは3年前、東海道沿線の鉄道の乗りつぶしを試みた際、災害により接岨峡温泉-井川間が不通となっていることに気付かずにやって来て乗り残した区間である。今回の福井鉄道とやや同じ状況にあった因縁の区間である。3年越しでようやくその思いを遂げられるわけであるが、一方で同じ不始末で別の区間を乗り残した。実に学習能力のない話である


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 金谷駅の窓口で、2日間有効の全線フリーパス「大井川周遊きっぷ」を購入し、7時48分発の千頭行き普通列車に乗る。昭和中期に流行した2枚窓の風貌を持つ21000系電車は、南海電鉄からの譲受車両である。20人ほどが乗る車内には古びた転換クロスシートが並んでいる。空いた座席を見つけて腰かけてみると、想像以上に抵抗がなくペシャン、という感じで尻が下がった。相当傷んでいるのも無理はなく、車内に掲げられた銘板を見ると、製造年は昭和33(1958)年。還暦間近で、富山地方鉄道の電車群をはるかに超える。


 地方鉄道がモータリゼーションの進展と沿線の過疎化で困難な状況に置かれているのはいずこも同じであるが、大井川鐵道は昭和40年代以降の急速な経営悪化に際し、当時第一線から退いていた蒸気機関車による観光列車の運転に活路を求めた。また、自社新造が困難な普通車両についても、小田急ロマンスカー(SE車)や京阪テレビカー、近鉄特急車など、特色ある車両を中古で購入してきた。


 残念なことに近年の少子高齢化の進展により、大井川鐵道の経営はいっそう厳しさを増している。「トーマス号」の運転などSL列車の需要が下支えしているものの、普通列車の本数は削減され、車両のバラエティーは乏しくなった。近年、おなじみの東急車の中古が導入されたが、それも廃止された十和田観光電鉄からのお下がりである。


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 えてしてこういった路線の沿線が楽しいのも共通である。小雨交じりの車窓は、「越すに越されぬ」と言われた大井川のゆったりした流れに沿う。沿線の畑は茶畑が圧倒的に多く、こんもりと整った丸型をした、濃い緑の畝が、住宅や山に挟まれたわずかな空き地に点在している。開業時以来の古い駅舎が残る駅も多い。


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 金谷から1時間15分、9時03分に、大井川本線の終点、千頭に到着。観光の拠点、といった風情の改札口を出て駅舎を眺める。この駅前には以前にも立ったことがあるはずだが、まったく記憶がない。27年という時の流れもさることながら、どうせその時は無理やり乗り鉄に付き合わせた彼女の顔ばかり眺めていたに違いない。こういうしょっぱい話を笑い話に変えられるようになったのもまた時の流れである。大井川鐵道の旅は、まだ続く。



 続く。



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コメント

大井川鐵道には15年ほど前にいきました
当時の私は小さい子供さんと同じで新幹線・特急・SLにしか
興味がなく(汗)その結果??SLのことしか…記憶に
残っていませんが…良い所ですね(゚▽゚*)
また出かけてみたくなりました
無理矢理付き合わせた彼女さんも…今でしたら??
もしかして??ブライダルトレインの下見??
な~んていかさまさんよりワクワクドキドキしていたかもしれませんねいずれにしても??いかさまさんは顔色ばかりを気にすることになりそうですね??
ごちそうさまですm(_ _)m

投稿: ゆきぱんだ | 2017/12/18 14:53

 ゆきぱんださん、いつもありがとうございます。
 昨今の「トーマス列車」の運転だけでなく、大井川鉄道と言えばSL運転のイメージが強いですが、のどかな風景が広がるよい路線です。そこにSLが走るから、日本の原風景のような印象になるのでしょうね。
 ここに当時の彼女を連れてきた理由は、単純にまともなデートの仕方を知らず、私の個人的趣味に一方的に付き合わせただけです。これではうまくいくわけがありませんね(笑)

投稿: いかさま | 2017/12/21 01:17

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