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2018/06/28

2009年世界の旅【93】フランス(5) モン・サン・ミッシェルの1日・その2

これまでの経過は ⇒こちら。


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 案内所で受け取った日本語パンフレットによると、モン・サン・ミッシェルの起こりは10世紀、カトリック系の教会であるベネディクト会が建設を始めた修道院である。それがほぼ現在の形になったのが13世紀。それから長い年月をかけて城下町が整備されていった。
 近代の高層ビルに匹敵するほどの高さを持つ建物が、1,000年近く前にすでに作られていたというのも驚きであるが、それを300年かけて組み上げていったというのは雄大な話である。内部に展示されている、着工時から現在に至るまでの様子を示した4段階の模型を見ると、その過程がよくわかる。


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 順路に沿って階段を上り、区切られたいくつもの部屋を抜けると、列回廊に出た。回廊に囲まれた中央部は、自然の光が降り注ぐ、よく手入れされた庭になっている。私は中学生の頃に観た「天空の城ラピュタ」の1シーンを思い出した。寒さと空虚さの入り混じった光景だった。


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 再び薄暗い階段の中を下る。建物から外の通路へ出るたびに、小さな庭があり、どれもよく手入れされているのだが、これも一抹の侘しさを感じさせる。修道院の最下階は観光地にありがちな土産物屋になっている。モン・サン・ミッシェルのペーパークラフトなどというものも見つけ、興味津々だったが、この手のものがうまく出来上がったためしがないので、買うのをあきらめた。建物を出ると、民家が寄り添うように密集して建っており、墓地などもあって急に生活感が漂い始める。行きに通った土産物屋街まで下りる頃には、時間は昼を大きく過ぎていた。


 そろそろ昼食を、という話になり、私は、噂に聞いていたブルターニュのオムレツが食べたい、とS君に申し出た。あまり多くを語らず、客人の意見に口を挟むような性格でないS君は、通りをしばらくうろうろした後、1軒の店へ入った。店内はツアー客と思われる観光客で混雑しており、私たちは5分ほど待って、団体が一斉に退いた後のフロアに案内された。私は迷わずオムレツの入ったセットを注文した。


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 オードブルのサーモンマリネを一気に腹の中に流し込み、次の皿が運ばれてくるまでの時間に半ば退屈しかけた頃、オムレツが運ばれてきた。かすかに上る湯気が食欲をそそる。
 しかし、最初のひと口を運んだ瞬間、私の期待は無残にも打ち砕かれた。卵だけのオムレツだからそれほど味が濃くないのは予想していたが、それにしても味が薄い。ふんわりとした見た目と食感は悪くないのだが、腹の中に入ると、薄味の卵と一緒に空気を食べているような感覚になる。向かいではS君が、別の料理を黙々と口に運んでいる。


 量的にはそれほどでもないのだが、食べ切るのにずいぶん時間がかかった。ようやく完食した時、私の腹は、何か他の食べ物か飲み物を求めつつ、これ以上は何も受け付けないという奇妙な胃もたれ感に支配されていた。デザートの味もほとんど覚えていない。


 「ここのオムレツはまずいんです。まずいんで有名なんです
 店を出て土産物屋を冷やかしながら歩いている時、S君が控えめに言った。それなら先に教えてくれよ、と私は案内人を少し恨んだ。


 延々と、続く。


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