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2018/08/09

2018年夏 東北乗り歩きの旅【9】仙石東北ライン・利府支線

 前回の続き


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 明けて7月7日、早朝5時半にチェックアウトし、雨が降る中、まずは女川駅前に立つ。温泉施設を併設した真新しい駅舎から、駅前広場を挟んで海方向に向かって、綺麗に整備された商店街が並んでいる。
 旧女川駅はこれよりもかなり海側にあり、東日本大震災の津波で流失した。この影響で浦宿-女川間が不通となっていた石巻線は、2015年、旧駅から内陸200mほどの場所に移転し、線路も付け替え、営業キロも変更になった。したがって私の乗りつぶしルールではもう一度乗りなおしておく必要がある


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 列車を待つ間、商店街を抜けて海岸方面へ出てみた。ここも海岸に近いところは柵がめぐらされ、重機が並んで朝を待っていた。その中に1棟、ひっくり返った状態で残されている建物があった。旧女川交番である。コンクリート造の頑丈な交番は、杭ごと引き抜かれて倒されている。柵に取り付けられた案内看板によると、押し寄せた津波ではなく、引き波で倒されたものらしい。ここでも津波の力を思い知らされる。


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 女川6時05分発の仙台行き快速に乗車。昨夜乗って来たのと同じHB211系4両編成である。この列車は石巻から仙石線に入り、さらに高城町の先で東北本線に乗り入れて仙台を目指す。「仙石東北ライン」の直通快速である。女川を出た時には20人足らずの乗客だったが、石巻でどっと客が増え、立ち客も出た。土曜日の朝とはいえさすがにここまで来ると人の流動も多い。


 陸前小野を出ると、線路敷がにわかに新しくなり、高架となって高台へ駆け上っていく。この辺りも震災による津波で大きな被害を受けており、内陸に移設された区間である。野蒜・東名と、真新しいホームのすぐ脇に、新しい宅地が広がっている。
 付け替え区間が終わった陸前大塚で2分ほど停車。ここは進行方向左手側に大きな防潮堤が設けられ、その向こうはすぐに松島湾になっており、小さな島が窓の向こうに見え隠れする。


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 高城町を過ぎると、やや深い雑木林に入り、民家の姿がなくなる。列車がゆるゆると減速し、ポイントを渡って左に仙石線を分ける。何もない草むらの向こう、右手から不意に線路が近付いてくる。東北本線である。いったん停車して信号待ちをし、それからゆっくりと東北本線に合流していく。営業キロにしてわずか0.3kmの連絡線だが、初乗りは初乗りである。


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 このあたりで、東北本線と仙石線は、くんずほぐれつといった感じで、時々交差しながら並走している。仙石線は戦時統合で国鉄線になるまでは私鉄路線で、東北本線と比較して駅間距離が短く、所要時間が長い。震災復興の一環として、仙石線から東北本線に乗り入れ、仙台への所要時間を短縮する目的でこの連絡線は設置された。ただ、交流電化の東北本線に対して仙石線は直流電化と方式が異なるため、連絡線は非電化となっている。ハイブリッド車両が「仙石東北ライン」に用いられているのはこのためである。


 塩釜で後続の普通列車に乗り換え、岩切から7時39分の電車で東北本線の支線、利府へ向かう。E721系と701系の混成6両編成の電車はガラガラ。発車してすぐに新幹線の高架をくぐると、新利府駅の前後に東北新幹線の仙台車両基地が広がる。E5系・E2系など東北新幹線の車両群に交じって、北陸新幹線用のE7系が休んでいる姿も見える。


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 岩切から6分で終点の利府着。以前はこの先東北本線の品井沼まで線路がつながっており、こちらが東北本線のメインルートだった。勾配緩和と輸送力強化のため、塩釜経由の新線が戦時中に開通し、そちらがメインルートになると、1962年に利府-品井沼間は廃止され、利府駅はヒゲ線の終点となった。今利府駅に立っても、当時の面影は何処にも残っていない。


 折り返し7時50分発の電車に乗って、8時08分、仙台に到着。人の流れも多く、久々に都会にやって来た気分が強まる。朝からいろんな景色を眺めていろんな電車に乗り、非常に充実した時間を過ごしているが、女川を発ってからまだ2時間余りしか経っていない



 続く。


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