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2018/08/05

2018年夏 東北乗り歩きの旅【8】大船渡線と女川のカラフルホテル

 前回の続き


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 かつて盛・一ノ関・前谷地へと2路線3方面への分岐駅だった気仙沼は、東日本大震災の影響でそのうち2方面がBRT化され、鉄道で残るのは一ノ関へ向かう大船渡線だけとなっている。
 その気仙沼駅前に27年ぶりに立った。駅舎は改装されているらしく記憶にないが、駅前に構えるホテルと、27年前に立ち寄った郵便局の光景はうっすらと覚えている。この辺りはやや高台にあたるらしく、津波による被災を免れたようである。


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 17時50分発の一ノ関行き340Dは、キハ100系2両編成。山田線や釜石線のキハ110系とは親戚筋に当たるが、車体長がやや短く、寸詰まりの印象を受ける。1両に10人ほどの乗客を乗せて発車。路線は比較的平坦で、畑や水田の中にまばらながら民家が続いている。途中、千厩で大量の高校生が乗車し、ボックスシートが3人ぐらいずつ埋まって賑やかになった。鉄道の活気を支える高校生の存在は大きい。


Ooifunato3  その千厩から線路は大きく右にカーブを取る。ここから陸中門崎の間は、線路が正方形の3辺を通るように大きく迂回している。ドラゴンレールの愛称の所以だが、歴史を紐解くと当時近在に居た政治家の圧力が影響している。
 当初陸中門崎からまっすぐ千厩へ抜ける予定だった線路は、四角形の右上に当たる摺沢を地盤とした政友会の候補が当選したことで、摺沢からまっすぐ大船渡へ向かうよう計画が変更された。ところが後日の選挙で憲政会が勝利し、計画は再び千厩・気仙沼を経由するよう変更された。政治の力で翻弄された大船渡線は、当初計画ならば気仙沼まで50kmほどのところをナベヅル型に迂回して62.0kmの道のりとなり、「我田引鉄」の象徴的な路線となった。
 もっとも、観察していると、摺沢や、四角形の左上に当たる陸中松川はじめ、中間の駅でもパラパラと下車があり、こまめに利用客を拾えている印象を受ける。途中駅での入れ替わりがほとんどない山田線あたりとは雰囲気が違う。


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 陸中門崎からも何人かの乗客を乗せて、19時14分、一ノ関到着。これまでぐっとこらえていた雨が、我慢できなくなったように降り始めた。東北本線の普通列車で小牛田へたどり着く頃には本降り。25分余りの乗り継ぎ時間を人気の少ない駅の中でじっと待ち、21時08分の石巻線最終、石巻行きに乗る。キハ110系4両編成と長い列車だが乗客は少なく、1両に4~5人ほど。そのわずかな乗客も途中でパラパラと降りていき、石巻に降りたのは私の他にあと1人しかいなかった。


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 石巻の女川方面ホームには対照的に数十人の乗客が列車を待っており、仙台からの女川行き快速列車が到着するとどっと乗り込んだ。ハイブリッド式車両のHB211系4両編成で、車端部にエネルギーの流れを表示するモニターが付いている。電化区間は電車、非電化区間はディーゼルという固定概念に馴らされてきた身に、時代の変化をひしひしと感じさせる。


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 22時19分、女川着。雨は降り続いており、真新しい駅に降り立った数十人の乗客は迎えの車などで早々に散っていった。この駅は震災で被災し、移転新築されているが、じっくり眺めるのは翌朝に回し、早々に宿へ向かうことにした。
 といっても、本日泊まりの宿は、女川駅のホームに隣接する「ホテル・エルファロ」。広場にカラフルなトレーラーハウスが数十棟、ランダムに並んでおり、それが1室ごとのゲストルームになっている。
 中央付近にあるフロントでチェックインをして部屋に入る。室内はツインベッドに小さなソファとテーブルが置かれ、ユニットバスも設置されて快適そのものの空間である。明日の朝も早い。私は西日本を襲う豪雨のニュースを眺めながら、とろとろと眠りについた。


 続く。


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コメント

鉄道もハイブリッドがどんどん登場してきましたね。
HBって、鉛筆みたいですが^.^;;
女川ですか、だいぶ南下されてきましたね。BRTで下ってこないところがいかさまさんらしい!

投稿: キハ58 | 2018/08/07 06:07

 キハ58さん、いつもありがとうございます。
 そういえば鉛筆の方は最近めっきり使う機会が減ってしまいましたが、鉄道の方はこれからもハイブリッドや電気式など、進化を続けていくのでしょうね。
 気仙沼から女川へBRTで南下しなかったのも、大船渡線が未乗だったから、というのが理由なのであまり格好よくはありませんが(笑)、ともかく少しずつゴールが見えてきました。

投稿: いかさま | 2018/08/09 23:59

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