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2018/08/26

日本の鉄道全線完乗~なぜ「すすきの」だったのか

 「鉄道全線完乗」を成し遂げるにあたり、いつ、どこで、フィニッシュとするかについては、残る未乗区間が2,000kmを切り完乗が現実味を帯び始めた5年くらい前から少しずつ考え始めていた。
 一般の方にしてみれば実にどうでもいい話だろうし、ファンの中にも何でもない日にどうということもない場所で自然に完乗を達成した、という人も居ないわけではないだろう。だが乗り鉄である我々にしてみればひとつの大きな区切りであり、どうかすると結婚記念日にも並ぶ終生の思い出となる。粗末に扱うわけにはいかない。


 元来が変わり者だと言われる私は、この完乗達成ひとつをとっても、何か変わったことができないか、と考えていた。
 同好の仲間の多くはまずJR全線完乗を達成し、それから他の私鉄等も含めた鉄道全線完乗を達成するというプロセスを踏んだ。そこで私は、青森近辺のJR線を少し残しておいて、2015年度末の開業がほぼ決まっていた北海道新幹線開業のその日に、新函館北斗で一発完乗達成、というプランを考えた。JRと私鉄を同時に、それも新幹線の終着駅で、しかも開業初日となれば、私自身の中でも相当インパクトを持った記録になる。


 だがことはそううまくは進まない。綿密に行程を組み立てて、かなり効率よく乗りつぶしを進めてきた自信はあるが、まだ当時乗り残した路線は全国に点在しており、そのタイミングでの達成はかなり困難だということがわかった。
 私が初めてひとり旅に出た日から30年の2018年4月2日あたりに達成できれば綺麗だが、これも紆余曲折、ちょっとしたトラブルに阻まれて予定が少しずつ遅れて厳しくなっていったのはこれまで記事に書いたとおりである。仕事の関係から言っても、年度変わりの時期に呑気に休みを取っているのは、いかに社畜の底辺であってもまずい


 最後の達成駅については、Xデイが先延ばしになるうちに、柄杓型に線路を有していた札幌市電が、西4丁目-すすきの間に路線を新設して環状運転となったことで選択肢は増えた。新函館北斗のインパクトは魅力だが、すすきので大願成就し、そのままさっさと飲みに行くという展開も捨てがたい。


Img_0586  最終的にXデイを自身の誕生日である8月19日、フィニッシュをすすきのと決めたのは、先月の旅から帰ってきた後、7月の下旬のことだった。決め手は「貸切電車」である。
 札幌市電では宴会用などに貸切電車の運転をおこなっており、環状線1周で18,000円、新型の低床電車、通称「ポラリス」なら21,600円である。新幹線のグランクラスで豪勢にフィニッシュするのも一興だが、ひとりで電車を1両借り切って最後の瞬間を迎えるなど、風変りにして最高の贅沢ではないか。


 だがよくよく考えてみると、1時間以上にわたって電車の中に私と運転士だけというのは、なんとも空虚である。なにより運転士の方も居心地が悪いに決まっている。
 そこで8月上旬、SNSで知人友人に告知したところ、少なからぬ仲間が「貸切」に興味を示してくれたようである。盆休み後の日曜夕方という日程のせいか、行きたくても行けないというお叱りも何人かからいただいたが、これは私の都合で決めたものだし、行きたいと言ってもらえるだけでもありがたい。それでも最終的に数人の友人が「行きます」と言ってくれた。


 こうして、8月19日の16時半過ぎ、函館方面から帰って来た私は、高校時代以来の鉄道を通じた知人で、今日このためにわざわざ名古屋から出向いてくださったNさんと一緒に、フィニッシュ地点となるすすきの停留所の少し西にある貸切電車専用乗り場に立った。フィニッシュの瞬間まで1時間20分ほど前の話である。



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