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2019/04/04

親子ふたり旅【2】出雲大社・玉造温泉

 前回の続き。


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  3日目、少し早起きして8時のバスで出雲大社へ向かう途中、まずは旧国鉄大社駅を訪問。旧国鉄大社線の終点で、第三次特定地方交通線に指定され、JR西日本を経て1990年に廃止、バス化された。輸送状況から考えれば、鉄道とし て残すことも可能だったように思えるが、同じような境遇にある一畑電車に遠慮したようにも見える。
 全盛期には大阪、名古屋からの急行列車も乗り入れ、初詣客対応のために臨時改札口も並んだ、大正時代建築の荘厳な駅舎は、長いホームや駅構内の看板・時刻表などとともにそのまま残され、往時の姿をとどめる。お父さんは感動で言葉も出ないが、坊主は退屈で言葉も出ない


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 そこから参道を歩き、4つの鳥居をくぐって出雲大社へ。ぽつりぽつりと雨が降り出している。道中には至るところに兎の置物が置かれている。出雲大社に祀られている大国主命は、古事記にも出てくる「いなばの白兎」伝説で、皮を剥かれた白兎に治癒のアドバイスをした神様である。この物語を、私は幼稚園の発表会で演じた記憶がある。確かナレーターだったと思うが、「♪大きな袋を肩にかけ~」という童話は今でも口ずさむことができる。そうしたわけで私にとっては非常に感慨深い。今のひからびた私にとっては縁結びなどもはやどうでもよく、小学6年生の坊主にとってもまだ10年早い


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 本殿を遠巻きに眺めつつ、極太の注連縄を飾った拝殿の前で、坊主と二人神妙にお参り。うやうやしく二礼二拍一礼をするが、のちに出雲大社における正式な参拝は二礼四拍一礼であることを知る。予習の甘さはこういうところで如実に現れる。


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 拝殿のものを上回る、日本一の大注連縄のある神楽殿をまわって出雲大社を辞し、第2の鳥居の前にある茶店で休憩してから、土産物などを冷かしつつ引き返す。「島根は日本で47番目に有名な県」などひたすらへりくだったカレンダーなど、島根県をディスる、というか、知名度の低さを逆手に取った土産物が目立つ。坊主は友人へのお土産に「島根か鳥取か分からないけどそこら辺に行きました」と書かれたチョコレートパイを購入した。


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 帰りは出雲大社前駅から一畑電車で出雲市へ。8年前、黄色い塗装の元京王車が幅を利かせていた一畑電車は、いつの間にか東急からやって来たオレンジ色の能面のように表情のない電車が主力になっている。月日の経つのは早い。電鉄出雲市駅では、JR四国7000系によく似た新型電車にもお目にかかった。一時経営難の伝えられた一畑電車だが、苦境の中、鉄路の維持に向けた取り組みは地道に続けられている。JR北海道の維持困難路線の沿線にとっても大いに参考になるものが多いように感じる。


 ここからの行程は2案を用意しており、ひとつは松江からバスで境港へ出て、「水木しげるロード」と鬼太郎の世界を散策する案、もうひとつは玉造温泉あたりでのんびりと湯につかる案である。坊主に諮ると一片の迷いもなく温泉を選択。実にジジ臭い選択であるが、「歩くの嫌い」と「お風呂大好き」の坊主の性格からすれば選択はおのずと決まる。


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 駅構内の食堂で昼食をすませ、12時22分発の電車で13時07分、玉造温泉駅下車。少し待って、歩いて2分ほどの玉造温泉駅入口バス停から13時37分発のバスで姫神広場バス停下車。まずは足湯で体を慣らし、近くの日帰り温泉「ゆ~ゆ」に行く。どうせなら温泉宿で、と考えないでもなかったが、値段も安いし、広いお風呂を楽しむにはこちらの方がよかろう。案の定、肌がすべすべになる温泉で、露天風呂と屋内、さらにサウナを行ったり来たりして、坊主はご満悦である。


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 帰りはタクシーで玉造温泉駅へ戻り、15時31分の快速で米子へ向かう。雨が降っているとはいえ、このあたり、間近に宍道湖を望む雰囲気の良い景色が広がるのだが、肝心の坊主はほぼ興味を示さない。前の週に買い与えたばかりのスマートフォンにご執心である。動画やゲームの方が楽しいのはわからないでもないが、この先いつ見られるかわからない風景の方がよほど贅沢だぞ、と言おうと思ったがやめておいた。意見が合わないに決まっている


 続く。



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コメント

こんばんは。
息子さんとの二人旅…いいですねぇ(^^)
わたしも出雲へ行った時、
「島根か鳥取か分からないけどそこら辺に行きました」クッキーを買いました。
例のカレンダーも面白いですよね、画が独特のタッチだったように記憶してます。けっこう好きです(笑)
私は出雲から松江にまわってしまったので、次回行く機会があれば、温泉に寄ってみたいです☆
(ゆ~ゆ、覚えておきます(^^))

投稿: アケ | 2019/04/05 00:39

こんにちは。親子2人旅、いいですね(^^♪
息子さんも親父との旅は一生記憶に残るのではないですか。
いい関係ですね。

投稿: mitakeya | 2019/04/07 18:03

 アケさん、いつもありがとうございます。
 このお土産はやっぱり定番なのですね(笑)かくいう私自身、地味度では引けを取らない岐阜県の出身なので、あまり笑ってもいられないというのが本音です。

 玉造温泉は「美肌の湯」の別名のとおり、すべすべとしたいいお湯でした。泊まりだと宿で送迎してくれますが、日帰りはバスかタクシーで移動するしかないのでちょっと不便ですね。ちなみに駅からゆ~ゆまで1,000円前後です。

投稿: いかさま | 2019/04/07 21:46

 mitakeyaさん、いつもありがとうございます。
 下の坊主も春からは中学生。忙しくなるでしょうし、お父さんのこうした要望にはなかなか応えてもらえなくなりそうなので、いいタイミングだったのではないかと思います。
 一緒に旅したことも、広島で学んだことも、サンライズの車窓も、いつかふと思い出してくれたらいいですね。

投稿: いかさま | 2019/04/07 21:47

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