札幌の旅人

2015/11/24

札幌市電ループ化 12月20日開業に向けて

 今から3年半前、「広報さっぽろ」に「路面電車とこれからの札幌」という特集が掲載された。この中で、市電の活性化策として、新型低床電車の導入と環状運転の実施の2点が示されている。このことは、当時このブログの中でも触れた。


 ⇒(過去記事)「札幌市電の将来像」はこちら。


Img_0591 このうち、新型低床電車は、A1200形(通称「ポラリス」)として、2013年から24年にかけて3編成が順次導入された。今後2018年度までにさらに7編成が増備されて旧型車両を置き換え、低床電車比率は30%まで上昇する。他都市の市電から比べれば出遅れている感は否めないが、ホーム側の改良も含め、着実にバリアフリー化は進行することになる。


Image1そしてもうひとつの環状運転については、11月5日の市長記者会見で、今年12月20日に開業することが公表された。西4丁目-すすきの間わずか0.4kmの延長開業だが、1973年に廃止された西4丁目線の42年ぶりの復活であり、札幌市電にとっては実に51年ぶりの路線延長となる。


 当初今年春とされた延長開業は、ここ数年の建設工事費の高騰や人手不足の影響による入札不調などによって延期されたが、現在では工事もほぼ終盤となり、開業に向けた準備が着々と進んでいる。11月11日には試運転も開始されたという。
 旭川の単身赴任先から札幌の自宅に帰る途中、追い込みを迎えた工事の状況を確認してみた。11月12日夜の様子である。


Dscn5080 地下鉄大通駅に近い西4丁目停留所。外回り線の停留所は以前と同じく、南1条通上に設けられる。今回の開業に当たり、リニューアルされている。現在、西4丁目停留所はこの写真の少し先、西5丁目に仮設されている。元は単線だったが、新たに内回り用の線路が敷かれている。ただし停留所はここには設けられていない。


Dscn5083 内回り線の西4丁目停留所は、角を曲がる手前、南北に走る駅前通上に設けられた。一瞬地下街への階段かと錯覚するような停留所のつくりである。
 4丁目プラザのすぐ目の前にあり、商業施設に囲まれた立地である。大丸百貨店が駅前にできて以来、大通周辺が寂しくなったといわれているが、復活の糧となるか。


Image2 新設の西4丁目-すすきの間は、全国的にも珍しい「デュアル・サイド・リザベーション」と呼ばれる方式で敷設された。外回り・内回りの線路が道路の両端に敷かれるスタイルである。電車の乗降に道路横断をする手間が減少する反面、タクシーの客待ちやトラックの荷卸しができなくなる。多少の混乱も予想されるが、実際のところは開業してみないとわからない。


Dscn5084 新設区間の中間に設けられる狸小路停留所は、その名もずばり、狸小路商店街の出口すぐにある。停留所そのものは、西4丁目停留所と同じような構造である。駅前通を挟んで反対側の道路端にも停留所がつくられたのが見える。
 深夜だというのに続けられている工事は、配管の埋設中。ロードヒーティングではないかと推察する。


Dscn5090_2 すすきの停留所は、これまでと同じ南4条通の上に、西4丁目停留所とは異なり対面(若干千鳥配置だが)で設置された。南1条通と比べても道幅が広く余裕があるためかと思う。
 ここも元々は単線の停留所であり、その改良も含めて工事がおこなわれた。現在、すすきの停留所はこの写真の先、西5丁目に仮設されている。


Dscn5087 すすきの停留所で仲良く並ぶ2本の線路は、南4条通と駅前通が交差するすすきの交差点で内回りと外回りが大きく分かれる。年末には、このまばゆいネオンサインの下を路面電車が行き来することになる。その風景を想像していたら、急に一杯飲みたくなってきた。明日からは嵐のコンサート少しぐらい夜更かししてもバチは当たるまい



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2013/12/21

【札幌市】共通ウィズユーカード廃止へ

札幌市は、市営地下鉄・市電および市内バス路線で使用できるプリペイド式乗車カード、「共通ウィズユーカード」について、平成26年5月末で発売を停止し、27年3月末をもって利用を終了すると発表した。

札幌市HP「共通ウィズユーカードの発売停止について(Q&A)」

Withyoucardウィズユーカード」の登場は1992年。当初は地下鉄専用で、JRの「オレンジカード」と同様、券売機で乗車券を購入するためのカードであった。直接改札機に投入できる「ストアードフェア(SF)方式」となり、市電・市営バスで使用できるようになったのは、2年後の1994年である。1997年には、JR北海道バス・北海道中央バス・じょうてつバスにも使用できる「共通ウィズユーカード」に発展した。

しかし、2000年代に入ると世間の流れはIC乗車カードへと向かう。地方のバスなどで1997年頃から始まったIC乗車カード化の流れは、2001年のJR東日本「Suica」の導入以降一気に加速した。札幌市も2009年、市営地下鉄からIC乗車カード「SAPICA」の導入を開始し、今年6月からは市電およびバス3社に利用範囲を拡大した。

偽造防止や廃棄物排出抑制の観点から、IC乗車カードの導入後数年で磁気式カードを廃止する流れも定着しており、JR東日本ではSF方式の「イオカード」の販売を2005年に停止、JRグループ全体としても、オレンジカード」の発売を今年3月で終了している。札幌市でも「SAPICA」の登場当時から、将来的に「ウィズユーカード」の販売を停止することを示唆しており、今回の決定はこれに沿ったものとなる。

「ウィズユーカード」は、1,000円~10,000円まで4種類のカードが発売されていたが、1,000円カードでも10%のプレミアムが付いているのが特色で、10,000円カードでは11,500円分利用することができた。
こうした背景から、「SAPICA」は、交通機関利用時に運賃の10%を「SAPICAポイント」として還元し、運賃分を超えるポイントがたまると、次回乗車時に自動的に運賃に充当される仕組みになっている。

もっとも、私を含め、バス・地下鉄を通勤で利用する客は、プレミアム率の高い10,000円カードを愛用しているから、今回の廃止には文句のひとつも言いたくなる
けれども、IC乗車券でこのようなプレミアムポイントを設定している事例は各地に存在するが、1乗車ごとにポイントがたまるシステムは珍しい。還元率も比較的高い部類に位置する。全国的な傾向を考えると、むしろ感謝すべき制度であり、文句を言えるような立場にはなさそうである。

「SAPICA」のもうひとつの課題は、汎用性、すなわち「Suica」「Kitaca(JR北海道)」などとの相互利用である。システムやポイント制度の違いなどから、現状はSuica系の「片乗り入れ」(=SAPICAはJRで使用できない)となっているが、こちらは相互利用に向けた協議をJRとの間で始めたと報じられている。

なお、余談だが、「Suica」使用開始よりも早く、1999年から2004年にかけて、札幌市営地下鉄で「S.M.A.P.カード」と呼ばれるIC乗車カードの実証試験が行われていたことは、札幌市民以外にはあまり知られていない事実である。

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2013/03/15

3月14日、北海道新聞。

世間一般の北海道民の例に漏れず、わが家では北海道新聞を毎朝読んでいるが、昨日、3月14日の北海道新聞は、どうかと思うほど鉄道がらみの記事が満載だった。

前日、3月13日が、青函トンネル開業25周年だったことから、2面には大きく青函トンネルの特集記事が出ている。
開業初年度こそ306万人が利用した青函トンネルだが、その後輸送人員は減少を続け、2011年度は東日本大震災の影響もあり135万人にまで減少した。新幹線の開業で347万人にまで回復するとの試算があり、地元経済団体は北東北との交流による経済活性化に期待を寄せる。トンネルの老朽化対策に今後30年で1,107億円を要するとの試算もあり、新幹線開業による収入増が課題になっている。
新幹線を迎えるためのレール敷設工事は終了。トンネルを新幹線と共用するJR貨物は2月に新型電気機関車の試作車を配置、現在走行試験を行っている。

新幹線がらみの記事としては、函館市議会が新幹線新駅の名称を、仮称どおり「新函館」とするよう求める決議案を可決したとの記事が載っている。
新函館駅(仮称)は、現在の函館本線渡島大野駅の位置に建設され、所在地は函館市ではなく、隣の北斗市になる。北斗市議会では昨年6月、新駅の名称を「北斗函館」とするよう求める決議案を可決しており、新駅の名称を巡る自治体バトルが本格化する。

直接的に鉄道の話題ではないが、新幹線開業に伴う経済効果の一層の波及を目指し、北海道銀行東北6県の地方銀行10行と業務提携を結ぶという話題。経済団体の交流支援や取引先の相互地域への進出支援、などにより、「新幹線効果」を東北・北海道全域に波及させることが狙いだという。

経済欄には、JR北海道社長の定例記者会見の記事。同じく新幹線がらみで、開業を3年後に控えて、4月1日付で機構改革を実施、「新幹線推進本部」と「観光開発室」を設置。新幹線開業準備と、道南の観光ルート開発を本格化させる。
同じ記者会見で、JR北海道の今冬の節電実績が2010年度との比較で13%の減少となったことを伝える。券売機の一部停止、駅・列車の減灯の他、苫小牧-室蘭間の普通列車を電車からディーゼルカーに切り替えたことで、節電目標の6%を大きく上回る節電を実現した。

一方、札幌地域版には、今年5月からデビューする新型市電の写真が掲載されている。
http://response.jp/article/2013/03/15/193671.html
3連接車体、超低床型電車のお値段は2億6千万円。2014年度にもさらに2編成を導入し、同年度中に予定される市電のループ化(西4丁目~すすきのを駅前通り経由で接続)に花を添える形になる。
翌日(つまり今日)の新聞では、これに加えて、ICカード「SAPICA」のバス・市電での利用開始日が6月22日になったと伝えた。同時にSAPICAエリアでのKitaca・Suicaの利用も可能になるらしいが、逆にKitaca・SuicaなどのエリアでSAPICAは利用できない。このあたりが「互換性」という感覚が欠落している札幌市らしいところではある。

開業まで3年となった北海道新幹線を中心に、この先も鉄道に関する話題は尽きることがないと思われるが、いずれにしても1日の紙面にこれほど鉄道がらみの記事が、それも大きく扱われていると、つい嬉しくなって記事に見入ってしまう。おかげでこの日、私は出勤のバスに1本乗り遅れ、あやうく会社に遅刻しそうになった

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2013/03/10

卒園式、3月の札幌

Dscn1738入学、あるいは卒業、卒園などといった区切りのシーンに立ち会うと、親として、子供の成長をより強く実感することになる。
今日、下の坊主が、3年間通い続けた幼稚園の卒園式を迎えた。3つ違いの上の坊主も、1年通っているので、親としても4年間何度も訪れた幼稚園とのお別れである。

私は元来、非常に涙腺がゆるい
喜怒哀楽も激しいし、極度の「感動屋」でもある。そのレベルはドラえもん」映画のエンディングで毎回目を赤くし、「白い巨塔」を見るたびに、唐沢寿明演じる財前五郎の無念だ」というセリフのシーンで号泣する、といった感じである。

Dscn1744そんなわけで、私は式の最中にうっかり涙をこぼしてしまわないように必死で我慢していた。幸い、卒園式そのものは綿密な練習に基づいて淡々と進行し、坊主が証書授与の際に「出」のタイミングを間違えた程度の粗相はあったものの、私が感極まるようなできごともなく、無事終了した。

Dscn1773その後、子供たちを迎えるため、私たちは教室へ入った。子供たちが先生から証書やプレゼントを渡されている間、私は壁一面に張られた写真を見ていた。
その中に、坊主が年中児2人と一緒に写った写真を見つけた。坊主は、小さな年中さんの手を、気遣うように優しく引いていた
そこにいるのは、いつも上の坊主にピッタリくっついて離れず、時に末っ子モード全開でダダをこねつつべそをかく坊主の姿ではなく、お兄さんらしく振る舞う、私の知らない坊主の姿であった。私はその写真を眺めながら、不覚にもこみ上げてくるものを感じた

いつもならばここで目を真っ赤にして、ツツツと涙を流すところだが、今日のところはじっとこらえた。というか涙が出てこなかった

Img_0571多分私が我慢強かったわけではない。おそらく、卒園式に出掛ける前に、昨夜から今朝にかけて積もった、30cmを超え、かつ部分的に吹き溜まっている雪を、汗をかきつつ泣きながら除雪したせいではないかと思う。
卒園式で流す予定の涙は、その際に出し切ってしまったようである。

最近、週末ごとに大荒れの天気になっていて、そのたびに私の体力は著しく消耗される。いい加減、さっさと春になってくれよ、と思うのだが、一方で深刻な健康被害をもたらす黄砂とかPM2.5が降るよりはいいか、と、自分を慰めている。

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2013/03/05

「優先席」と「専用席」

電車やバスに必ず設けられている「優先席」。私たちの世代は「シルバーシート」などと呼んでいた。今から40年前の1973年、旧国鉄が優先席を導入するに当たり、当時大半が青色だった普通列車の通常座席と区別するために、シルバーグレー色のモケットを使用したことに由来するのだという。ちなみにこのモケットは、「団子鼻の新幹線」0系の古い座席に使用されていた布地の予備を活用したものなのだとか。
その後時代は変わり、列車の座席色もバリエーションが増え、優先席のカラーも必ずしもシルバーグレーではなくなった。最近では吊り革の色もオレンジ色にして、優先区画を明確に識別し、携帯電話オフを呼びかけている会社もある。

Img_0443そんな中、札幌市営地下鉄では「優先席」ではなく「専用席」と称している。
全国的にも札幌の地下鉄だけらしいが、一般の乗客は座らない前提なのが「専用席」で、あくまで「優先」であって、一般の乗客が座ることを妨げない「優先席」とはその意味合いが異なる。

Img_0444実際に地下鉄電車に乗ってみると、立ち客が出るような状況でも、「専用席」だけは空いていることが多い。これはラッシュ時も同様である。また、地下鉄に接続する市内の路線バスは、各社とも「優先席」としているが、地下鉄の「専用席」が浸透しているためか、こちらも混雑時でも誰も座っていないことが多い。

「優先席」のあり方は、今も昔も議論の対象となっている。
本来、高齢者や身障者、妊婦などに座席を譲ることは、個々人の良識に属することであって、強制力をもって行うべきではない。そういった「性善説」に立って考えれば、「専用席」はおろか「優先席」も必要ないのであるが、実際のところはそううまくはいかない。私自身、短時間であれば席を譲るのをためらうことはない。けれども疲れているときや腰の調子が悪いときなど、気持ちはあっても腰が上がらないことがある。

1999年に阪急電鉄・能勢電鉄などが「全席優先席」という方針を打ち出し、横浜市営地下鉄も追随したが、阪急・能勢電では2007年に優先席制度を再導入した。「席を譲ってもらえない」という苦情が多かったためだという。

ルールはモラルの低下した部分に対して発動され、改善が見られない環境で強化される。「優先席」の復活はまさにその典型であって、札幌市営地下鉄で「専用席」が導入された背景には、「優先席」だけではモラルが確保できないという当局の判断があったのだろう。
ラッシュの車内で、誰も座らずデッドスペースになっている「専用席」を見ると複雑な気持ちになるが、そのリスクも考慮してなお「専用席」制度を続けていることに対しては、ある種の寂しささえ感じる。
けれども、「専用席」の概念が定着した一方で、混んだ車内でも大股開きで2人分の座席を占拠して罪悪感のかけらも示さない若者や年配サラリーマンの姿を見ていると、それも仕方のないことなのかなと思えてくる。

高齢者・身障者向けの座席に「専用席」を導入している一方で、全国の都市部で導入が進んでいる「女性専用車」については、札幌市営地下鉄では「女性と子どもの安心車両」として、「専用」の言葉を用いていない。子供や身障者の付き添い乗車を考慮した結果だということだが、世の男達は粛々とそのゆるいルールに従っている

この辺が多少面白いな、と感じるところではある。世の中の女性が怖い、などと遠まわしに言うつもりは毛頭ないのだけれど。

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2013/02/20

変わりゆく札幌市営地下鉄南北線【2】

今朝、通勤のために最寄りの札幌市営地下鉄南北線・真駒内駅のホームへ上がると、昨日まではなかったホームドアが取り付けられていた。

Img_0563_2昨年7月21日のブログ(「変わりゆく札幌市営地下鉄南北線」)にも書いたが、昨年6月から南北線全駅へのホームドア設置工事が進められている。
工事は最北端の麻生から始まって、1か月に2駅のペースで進められてきたが、いよいよこれが最南端の真駒内まで達しようとしている。

Img_0566おそらく昨夜設置されたばかりのホームドアはまだ稼働しておらず、乗降口の部分がぱっくりと口を開けたまま、壁だけが仁王立ちしている状態。おそらくこれから点検やテストが実施されるのだろう。
まだ稼働していない旨注意を促す貼り紙のとともに、3月2日からホームドアが稼働する旨の貼り紙がある。

Img_0567南北線ではすでに昨年6月4日から自動運転が開始されており、真駒内駅を最後に全駅へのホームドア設置も完了する。車両への非常通報ボタンの設置改造もすでに終わっており、あとは4月1日からのワンマン運転を待つばかりとなっている。
これ以降、車掌が乗務する路線は東豊線だけとなり、少なくとも数十人という車掌が職を失うことになる。4月以降、彼らの処遇がどうなるのかは非常に気になるところだが、その一方で、昨秋来車掌の採用試験が行われていて、新たに6名の車掌が採用されている。そのあたり、どうもよくわからない。

Img_0565_2昨年3月の3000形電車の引退以降進められてきた南北線の近代化は、これで完了する。
ドア位置の異なる2種類の電車が走っていた名残、青と緑の乗車位置表示は、該当車両が消滅した緑の看板どころか、ホームドアにより看板そのものが不要になる。開業から40年、南北線の歴史はまた1ページめくられる。

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2013/02/11

ナイタースキー~この手ごろな冬のレジャー~

札幌・藻岩山と言えば、札幌市内の観光名所のひとつで、札幌市内の風景を一望できる展望スポットとして名高い。山麓から山頂へはロープウェイも通じている。

Img_0556この藻岩山の山腹にスキー場がある。昨夜、この「札幌藻岩山スキー場」へ家族でナイタースキーに出掛けた。

私はこのスキー場の、特にナイタースキーが大変気に入っている。その理由はいくつかある。

理由その1、近い。
冬の手軽なレジャーかつスポーツであるスキー。近年ではレジャーの多様化でスキー人口も減少気味だというが、それでも札幌近郊にスキー場は数多い。
ここは札幌市中心部から近く、足場が良いのが売りだが、なによりわが家からは車で5分の距離である。夜6時からのナイターに、5時半に行こうと思い立っても十分間に合うのである。

理由その2、安い。
日中は3時間券2,200円、7時間券3,200円の料金設定だが、ナイターになると16時から21時まで2,000円、18時以降になると1,100円の安さである(すべて大人・子供同額)。脇目もふらずに3時間も滑れば十分満足できるから、家族4人で4,400円でたっぷり滑ることができる。駐車料金もかからない。

理由その3、空いている。
Img_0558私がナイタースキーに行けるのは土曜日の夜くらいなのだが、それなりに客はいるものの、おおむねいつもほどよく空いている。リフトも待つ必要がないし、疲れればロッジで腰掛けて休むこともできる。ゲレンデも空いているうえ、今どきスノーボード禁止のスキー場なので、子供の練習にも最適なのである。

理由その4、コースが豊富。
平均斜度5~7度の初心者向けゲレンデから、最大斜度35度のコブ付上級者コースまでバラエティーに富んだコースがある。コースはいずれもやや短めで、全10コースはスキー場としては中規模程度だと思われる。
だが、ナイターとなると大半のコースを閉鎖してしまうスキー場が多い中、ここは10コース中8コースがナイター利用可能になっている。これは珍しい。

理由その5、山上からの絶景。
Img_0560ある意味、私がこのスキー場を気に入る最大の理由と言ってもいいかもしれないが、山上からの景色が抜群に素晴らしいのである。
リフト2本を乗り継いで到達するスキー場の最高地点は、山頂展望台よりもやや低い位置にあるが、それでも、これから滑降していく方向に向かって札幌市内の夜景が見事に広がっている。おそらく大都市の夜景がこれほど近くに望めるスキー場は他に例がなく、この時ばかりは、庭に鹿の出るようなところに住んでいてよかったなぁ、と感動するのである。

ただし、この絶景ポイントの下は、最大斜度35度のコブ付上級者コースである。
心おきなく夜景を堪能した後は、親子そろって時に宙を舞い、雪だるまのような状態になりながら転げ落ちていかなければならない

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2013/01/24

一応住宅街の真ん中なんですが。

先日の週末の話。

1泊2日の家族スキーから、19時過ぎに自宅へ帰ってくると、30cmほどの雪が自宅前を覆っている。私はスキー道具の後片付けを嫁に任せ、ママさんダンプを駆使して、駐車スペースに積もった雪を、裏の庭に運ぶ作業を黙々と繰り返した。

開始から30分ほど経過したのちのことである。裏の庭に雪を運んで一息つくと、庭の隅で、大量の雪に埋もれた植木がカサカサと音を立てて揺れている

別段風が吹いているわけでもなく、そもそも雪に埋もれているのだから揺れようもないはずなのだが、と一瞬不審に思う間もなく、突如植木が雪山から飛び出した。その瞬間、その植木の下にいた、灰色がかった生き物のつぶらな瞳と目が合ってしまった。

私は間抜けな叫び声を発して、あやうくその場にひっくり返りそうになった。後で考えるに、おそらく、「ほわっ!」というような、世にも情けない叫び声だったと推察される。

私が植木だと思ったのはエゾシカの角だったのである。

私はその瞬間、ママさんダンプを放り出して玄関へ一目散に走り、家の中に逃げ込んだ。刹那、鹿が私の方ではなく、隣家の方へ向ってサッと飛ぶのが見えたが、そんなものの行方を追えるほどの心の余裕は全くない
動物園や、地方の山中の道路でエゾシカを見たことはこれまでに何度もあるのだが、鼻先2mで剥製以外のエゾシカとお見合いしたのは初めてである

私は10分ほど家の中でゼェゼェと荒い息を吐き、落ち着いたところで恐る恐る再び庭に出てみた。ふかふかに積もっていた雪は、鹿がいたあたりだけ激しく散っており、そこから隣家に向かって、わが家の庭を斜めに幅50cmほどの筋が横切っている。おそらく鹿が腹を擦って走って行った痕跡だと思われる。隣家に降りた後の鹿がどこへ走り去って行ったかはわからない。

ほどなく近所から通報があったらしく、周辺をミニパトが巡回し始めた。私は鹿と対面した瞬間のあの恐怖におびえながらも、必要に迫られて、その後30分ほど除雪を続けた

以前のブログにも書いたが、私の住むあたりは、純然たる住宅街でありながら、背後に山を背負っているために野生動物が出没しやすい地域である。そういう意味では出没したのが熊でなかったのは不幸中の幸いではある。エゾシカはどちらかというと臆病で、人に危害を与える危険性は低い。

熊に出会ったら大声を出してはいけない。気付かれないようにそっとその場を去ること。
市の広報ページにはそう書いてある。
けれども、エゾシカ相手ですら絶叫してしまった私のことである。相手が熊だったらその場でジ・エンドだったに違いない。

ちなみに、この話を、後日出張した道東の農村地帯の町で飲んだ際に話したところ、地元出身の方々から、
そんなの当たり前ですよねぇ。うちの畑なんかもよく出るし。」
と一笑に付された。北海道、やはり恐るべしである。

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2012/10/14

シャレにならない

Arashi021

どこかで一度くらいは見かけたことがあるであろう「熊出没注意」のステッカー。
北海道の安価かつ安直な定番土産として、今も土産物屋で売られている。

いわゆるひとつの「洒落グッズ」である。私自身、北海道へ来るまでは、熊や狐が平気で市街地に現れると本気で思い込んでいたくらいなのであるが、このところこれがシャレにならないような状況が続いている。

日常茶飯事というわけではないが、札幌市では山中を中心に、の目撃情報が毎年多く寄せられている。私の住んでいる南区は、背後に藻岩山をはじめとする深い山を抱えていることもあってその件数は多い。
ご存じのとおり、北海道に生息する熊は「ヒグマ」で、本州のツキノワグマと比べても体は大きく、獰猛だとされている。

その熊の目撃件数が最近増加している。
札幌市のまとめによると、住宅街に限らず市内における熊の目撃・痕跡情報件数は、平成22年123件、23年254件と増え、今年も今現在ですでに128件に及んでいる。例年、目撃情報の半数はこの時期以降のものであるから、今年も昨年並みのハイペースである。
南区に限定すると、22年82件、23年161件、24年今日現在89件となっている。

要するに目撃情報の3分の2は南区でのものである。

問題はそれだけではない。出没時期が年々早期化していることと、住宅地に近いところでの目撃情報の比率が増加しているということである。

以前の熊目撃情報は、登山者やキノコ狩りで山へ分け入った人によるものがほとんどであった。ところが昨年は、熊の餌となる木の実が不作だったらしく、餌を求めて住宅街まで降りてくると思われるケースが増加している。
「森のくまさん」の歌よろしく、森の中で出っくわす分には多分に宿命的なものであるが、昨年の10月下旬のように、私の自宅から徒歩5分の場所だとか、日々利用するバス停の近くだとか、御用達のパチンコ屋の駐車場だとかで熊が目撃されるとなると、笑うに笑えない。

今年は8月末から9月頭にかけて、国道230号線を横断する熊と自動車の接触事故も発生している。住宅街に近い公園国道沿いのファミレスの前やでの目撃情報もある。これらはすべて我が家から車で10分圏内である。

375593_304478029579391_337919089_nさて、実際に熊の出没や痕跡が確認されると、「熊出没注意」と書かれた赤い看板が現地に掲げられ、注意を促す。小さなステッカーごときでは警告にならないのである。このような看板が事前に用意されている、というのがいかにも札幌チックではある。
地域によっては地元の猟友会が巡回活動などを行っているが、万一住宅街で発見された場合にまさか発砲するわけにもいかず、多分に威嚇の意味合いが強い。

市のホームページには、「ヒグマに出遭ったらどうするかを考える前に、出遭わないようにするにはどうしたらよいかを考えることが重要です。」(原文ママ)と書かれている。具体的には、山へ入るときには鈴や撃退スプレーを欠かさない、痕跡を見つけたら引き返す、生ゴミは当日の朝出す、などさまざま書かれているが、これだけ住宅街近くまで出てくるのであれば、立ち回りにも気を付けなければならない。夜間の目撃情報が多いようであるから、酔っ払ってタクシーを拾い損ねて歩いて帰る、などと言うのは論外であろう。

クマった話である。

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2012/09/30

小学3年生のお仕事体験~「ミニさっぽろ」

この週末、札幌市郊外の共進会場で「ミニさっぽろ」が開催されている。
http://www.mini-sapporo.com/

Img_0373市の機関をはじめ、札幌市内の民間企業約50社が出展している。
会場内は小さな町を形成しており、各企業が用意する「職業」を、子供たちが体験する。労働に対する報酬は、バーチャル通貨「ドーレ」で支払われ、会場内での買い物や昼食に使用できる。ちゃんと「税務署」もあって、報酬の一部は税金として持って行かれるらしい。
東京や兵庫にある「キッザニア」ほど本格的ではないが、職業・消費体験を通じて社会の仕組みを学べる教育イベントである。

Img_0375参加できるのは市内の小3・4に限られており、各日1,700名の定員制で抽選。運よく当たったので、上の坊主を行かせてみた。
保護者は原則として会場内には入れないが、会場内を見学するツアーが30分ごとに開催されている。このツアーも、コンダクターは子供たちである。「自分の子供を見つけて夢中になって、団体からはぐれないように」などと、10歳未満児から注意を受ける。

Img_0376会場は屋内だけでなく、屋外にも用意されている。そのうちのひとつが「ミニてつ」。地下鉄東西線の電車を模したミニ電車である。時間帯によってはこれも子供たちが運転士・車掌・駅員などを務める。「ドーレ」を使って乗車することもできる。運賃は200ドーレ、保護者と小さい子供は無料である。

さて、肝心の我が坊主であるが、「ミニてつ」に行ってくれるのかと思えばさにあらず、北海道新聞STV(札幌テレビ放送)で働いてきた。6時間で仕事ふたつかよ、と思ったが、職種によってはかなりの待ち時間があり、昼食や買い物の時間も必要なので、決してさぼっていたわけでもないらしい。
それにしても、坊主がマスコミ志望とは知らなんだ

北海道新聞では、カメラマンと記者に分かれて場内を取材し、新聞をつくる。出来上がった新聞には、坊主の書いた記事が記者の写真入りで載り、1,000ドーレの報酬とともに記念にもらえる。

Img_0374STVでは、アナウンサー・レポーター・お天気キャスター・ディレクター・中継班に分かれて、ニュース番組の収録体験。坊主はディレクターの役割をあてがわれた。外から覗いてみると、ヘッドホンなどつけていかにももっともらしいが、仕事はカンペ出しだったらしい。収録された映像は、DVDになって記念に渡された。

いずれにしても、終了時間になって、それなりにご満悦の様子で戻ってきた坊主。稼いだ報酬でお母さんに花のプレゼントを買ってくるなど、いじらしい一面も見せた一方、お父さんへのプレゼントはなし

いや、別にいいんだ。
働くことの大切さを通じて、お父さんに感謝してくれれば。(←少しブルー)


それと、せっかくだから、願わくば大人になってSTVにでも入ってくれれば。
そこはお父さんが落ちた会社だから。

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