船旅ざんまい【3】太平洋フェリー「いしかり」(1)
年末年始をのんびりと実家で過ごし、1月4日、今度は家族4人でドライブと観光の後、名古屋港フェリーターミナルへ向かった。
帰りに利用するのは、名古屋から仙台経由で苫小牧へ向かう太平洋フェリー「いしかり」である。
この航路を利用するのは4度目になる。最初の2回は大学時代、前回は4年前、いずれも車を伴っての帰省である。
この航路に就航しているフェリーは、いずれも船旅専門誌「クルーズ」が毎年定めている「フェリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。1992年の先代「いしかり」から始まって20年連続の受賞であり、国内最高峰のフェリーである。今回は、一昨年就航したばかりの新「いしかり」の1等船室を利用することにしている。
車両甲板から客室へ上がると、中央の吹き抜け階段と、その中央を貫通するエレベーターの姿が目に付く。このあたりの造りは、行きに乗船した「フェリーしらかば」や、以前に利用した太平洋フェリーの各船とほぼ同じだが、就航からまだ2年足らずの真新しさと、全体に漂う気品が、上質感を醸し出している。
徒歩乗船となる家族と、フロントの前で合流し、個室の鍵を受け取る。フロントの右方には売店が店開きしていて、すでに着替えてリラックスムードの船客が、土産物や飲み物、スナック菓子などを買い求めている姿が見える。
今回利用する1等船室は、3~4人用の和洋室である。ツインベッドの奥に桟敷スペースを付けた構造になっており、くつろげる。客室内にはトイレ・シャワーもついていて、新日本海フェリーの1等船室よりも明らかに格上である。テレビでは衛星放送のほか、地上波デジタルも受信できる。1等船室はこのほかに2人用洋室、3~4人用和室があるが、設備はほぼ同等。2人用洋室以外は、外に面した窓も付いている。
私の嫁は、今から10年以上前に、日本海航路の小樽~敦賀便で、低層階の狭苦しい1等和室で小刻みな揺れに悩まされた経験を持っている。また、上の坊主は、4年前に苫小牧~大洗航路のフェリー「さんふらわあふらの」に私と一緒に乗ったことがあるが、出航の際、隣に停泊していた太平洋フェリーを見て、「あっちのおおきいふねがいい」と大騒ぎした経験を持っている。
この二人からしても、今回のフェリーの客室は好印象をもって迎えられたようで、まずはめでたいことである。
名古屋~苫小牧の船旅は、2泊、40時間の長丁場である。
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コメント
内装だけ見ていると
どこかのホテルみたいで
船じゃないですね
2泊40時間
たっぷり時間がありすぎます
投稿: buzzっち | 2013/01/11 08:27
こんにちは(^^♪
フェリーって、すごいですね
ほんと、ホテルみたい
私が知ってるのは、琵琶湖の上を走る遊覧船が大きな
船の基準なんで、想像を超えてます(笑)
それでも、海が荒れると揺れますか?
ご家族お二人の支持を受けて、どんな40時間の船旅が始まるのか・・・
((w´ω`w))ドキドキ ((o(´∀`)o))ワクワク とても楽しみです
投稿: tutatyan | 2013/01/11 19:54
>buzzっちさん
毎度ありがとうございます。
下から響く小刻みな振動と、わずかな揺れがなければ、上質のビジネスホテルくらいのイメージはあります。
これが特等とかスイートとなるとどんな感じなのか、想像がつきません(笑)
フェリーというよりは、ちょっとしたクルーズ船の感覚です。
投稿: いかさま | 2013/01/13 22:23
>tutatyanさん
毎度ありがとうございます。
琵琶湖の遊覧船は僕も遠くから眺めたことがありますが(笑)、やはり長距離フェリーの場合、船内での時間が長く、逃げ場がない分だけ、設備が充実しています。その中でもこの太平洋フェリーは格別だと思います。
太平洋岸のフェリーでひどい目に合ったことはありませんが、日本海側ですと、特に冬場はかなり大きく揺れることがあります。船そのものがひっくりかえるようなことはありませんが、胃袋は完全にひっくり返りますね(笑)
投稿: いかさま | 2013/01/13 22:26