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2013/04/24

記憶と記録【1】

先般、初めてのひとり旅についての記事を書いたところ、四半世紀来お世話になっているMさんからコメントをいただいた。ぶしつけとは思うがそのコメントを転載させていただく。

「懐かしいね~。
 大垣夜行の車中で大学生と盛り上がったとか、他の車両に乗っていた私の寝顔を見られた、などということが、手元にある会報に書かれておりまして。
今読んでもとっても面白い。(以下略)」


KinseiMさんは私の所属していたサークルのメンバーで、件のイベントにも参加されている。私はその旅の一部始終をサークルの会報に寄稿しており、Mさんはそれを見ながら当時の記憶を掘り起こしてくださったようである。
残念ながら私の手元にはその会報はなく、ひたすら記憶に頼って先般の記事を書いたのであるが、これらの話は、完全に私の記憶の中から欠落していた。

後日、Mさんからその会報を送っていただいた。あらためてそれを読んでみると、必死で組み立てた記憶の細部にいろいろと誤りや欠落があることに気付く。特に3日目の私たちの動きは、記憶記録が食い違っている部分が多い。こちらと比較していただけるとよくわかる。

"記憶"の記事…青春18きっぷの話【3】初めてのひとり旅(2)

会津若松からの帰途の電車でご一緒してくれたのは、KTさん・KHさんと、もうひとりはWさんではなくY君という私より1歳年下の少年。4人で東北本線を南下し、新幹線に乗るY君と宇都宮で別れ、3人で上野駅の電車に乗ったところで、KTさんの忘れ物に気がつく。
忘れた場所は黒磯から宇都宮までの電車の中。慌てて気付いて宇都宮へ引き返すも、電車はブツを載せたまま黒磯へと去った後。東京で外せない用事があるというKTさんと別れ、私とKHさんのふたりで黒磯へ引き返し、無事ブツを回収する。

折り返しの電車を待つ間、黒磯駅で「ムーンライト」の指定券を確保しようと試みるも、満席でアウト。仕方がないので、せめて気分だけでも味わおうと、同じ車両が使われる快速「フェアーウェイ」で新宿へ向かうことにする。
列車待ちで駅前をぶらぶらしているところで、Wさんにバッタリ遭遇。3人で「フェアーウェイ」に乗る。ブツは埼玉県民のKHさんが預かって大宮で下車。新宿到着後、Wさんのアドバイスで、「ムーンライト」の指定券に再チャレンジ。キャンセルがあったらしく、幸運にもここで座席を確保できた。

これが「記録」に残されたひとり旅の様子である。パーツとしての記憶や風景はほぼ間違っていないが、それを線でつないでいこうとしたときに、記憶と真実のギャップが生じたようである。なまじ「記憶」に頼って出鱈目を書いたことは大いに反省しなければならないが、「記録」を残してあったことで、こうした事実を再確認することができたのが救いである。

もちろん、逆に記録に残っていなくても、それはそれで鮮明な印象をもって記憶していることもある。
後日KTさんが我が家に遊びに来てくれたとき、寒い部屋を暖めようと、普段使わないガスストーブを引っ張り出してきて点火しようとした。
ところが何度スイッチをひねっても火がつかない。10回近くひねってようやく点火したが、その際「ポン」という音がして、周囲に焦げ臭い匂いが漂った。
髪、髪」というKTさんの声で、ふと前髪に手を当てると、パサパサになった私の前髪がポロポロと滓のように床の上にこぼれ落ちた
記録も残っていないし、その後KTさんとどんな会話を交わしたかも全く記憶にないが、その情景だけは間違いのない記憶として、私の脳内に「記録」されている。

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コメント

記憶違いを出鱈目と猛省するいかさまさんの
真面目さが出てますね

記憶にしても記録にしても
楽しかった旅の記念に違いはないんですから (*^m^)

投稿: buzzっち | 2013/04/25 06:11

記憶は、時と共に変化するものです
時には、それが困ったことを引き起こすけれど、
高齢になると、その変化も含めて楽しい…ことなのかもしれませんよ~
いかさまさん、ほんと、マジメ~(#^.^#)

投稿: と~まの夢 | 2013/04/25 19:59

>buzzっちさん
いつもありがとうございます。
これは褒めていただいているということでよろしいですか(笑)。

何度も旅をしていると、いろんな場面でのいろんな記憶がまじりあって、時々混乱することがあります。
それもこれもたいてい、楽しい思い出であることは間違いないのですが、こうやって文章に起こす上では、なるべく正確に再現したい、と思っています。
さもないと、記憶も間違ったまま固定されてしまいそうで、ちょっと怖いのです(笑)

投稿: いかさま | 2013/04/27 16:59

>と~まの夢さん
いつもありがとうございます。
これも褒めていただいているということでよろしいですか(笑)。

「記憶」と「記録」に関してはいろいろと思うところもあるのでもう一度書いておこうと思っているのですが、やはり時間が経過すればするほど細部の記憶が漏れていき、どこかでショートしてしまうのでしょうね。
古い記録を取り出して、そのもつれた糸をほどき、もう一度まっすぐに並べ直してみる、これが意外と楽しい作業だということは今回わかりました(笑)

投稿: いかさま | 2013/04/27 17:02

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