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2015/10/20

2009年世界の旅【10】ボストン(8)語学学校の仲間たち≪先生編≫

これまでの経過は ⇒こちら。 



  「仲間」などと呼ぶのはおこがましいが、教える側の講師もまた多様である。


 SSPとR/Wを担当するキャシーは、相変わらず朝からのっそりとした雰囲気で教室に入って来ては、物憂げな感じの授業を繰り広げる。体格が体格だから、動くのも億劫と言った雰囲気である。すぐ背後にホワイトボードがあるのに、使う頻度はきわめて少なく、たまに何かを書いても場当たり的な散発の単語ばかりである。
 おまけに深酒をするタイプらしく、
“飲み過ぎちゃってなんだか眠いわ。さあ始めましょう。オッホッホッホ。”
といった感じで授業を始めたりする。どうかすると欠伸のおまけで言葉を発しているのではないかと思うほど喋りの方も緩慢な感じである。この調子でやられれば、日本語ならばものの5分で睡魔が襲ってくるところである。幸い、というか、どちらかと言えば不幸なのだが、英語が聞き取れない悲しさで、常に全神経をキャシーに集中させているから、眠気も退屈も襲ってはこない。おまけに、そのおかげで私にとってはいくらか聞き取りやすい英語でもあり、ある意味ではありがたい存在である。


 キャシーと対照的に、ポンポンとテンポよく陽性の授業を展開するのがドナである。教室の本棚に扇子だの博多人形が飾ってあるあたりからして只者ではないと思っていたのだが、異文化圏からの生徒たちとの交流を自ら楽しみながら授業をやっている感じである。授業がConversationという、成績への影響が少なく、肩の凝らない内容であることもせいもあるかもしれない。
 「迷信(Superstition)」についてトークをするという授業があった。授業の最初にドナはいきなり日本人の生徒に、
「Do you have OMAMORI?
と尋ねる。生徒のひとりが差し出したお守りを見せながら、外国人の生徒たちに一所懸命説明する。「こっくりさん」などという言葉も意味も知っている。
 教えた生徒たちから授業を通じて得た文化を自分のものにし、授業に活用しているから、当然のように授業も盛り上がる。教えている側も楽しいだろうが、受けているこちらも楽しくなる。ドナの英語は非常にはきはきとしているから、こちらも聞き取りやすい。多少聞きとれない部分があっても、雰囲気でなんとなくわかったような気になるから不思議なものである。


 Skillの担当をするベンは、以前にも書いたとおり、耳からピアスをぶら下げている若者である。おまけに授業中、何かの話しの時にズボンをまくり上げて見せてくれた足には「ゴーストバスターズ」のタトゥーまで入っている。私のような世代から見るとチャラ男以外の何者でもない。これが日本の学校で教壇に立ったら猛烈に腹が立つのだろうが、ここがアメリカだと思えば特段腹も立たない。おまけに英語のスキルという点に関していえば、彼とて私の数万倍のアドバンテージを持っている。
 授業そのものは底抜けに明るい。また、年齢的にも学生たちに一番近いから、そこはお兄さん的な存在にもなっている。親しみやすさではかなり上の部類に入る。


 初日以来何かと縁のあった鷲っ鼻のジョンは、私のクラスの担当から外れたこともあってあまり接点がない。私の上のクラスにいるAさんに聞くと、宿題も多いし、なかなか厳しい先生のようであるが、私にとっては、毎朝ニュートン・センター駅で一緒になり、駅前のパン屋よりおいしいコーヒーが飲める店の存在を教えてくれたりもする、ただの人のいいおっさんである。ジョンが教壇に立って英語を教えている姿がどうにも想像がつかず、未だに正体は事務員のオッサンなのではないか、と思ったりもするのである。



 延々と、続く。




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