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2018/07/29

2018年夏 東北乗り歩きの旅【6】大船渡線BRT・列車の来ない線路敷

 前回の続き


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 南リアス線の終点、は、JR大船渡線との接続駅である。だがJR大船渡線の気仙沼ー盛は、震災で大きな被害を受け、巨額の復旧費用の前にBRT(バス高速輸送システム)での仮復旧を選択せざるを得なくなった。
 盛駅の3番ホームに到着した南リアス線の列車から降りると、向かいの2番ホームが大船渡線BRTの乗り場になっている。1.2番線の線路の跡はアスファルトで固められている。2015年に沿線自治体がBRTでの本復旧に同意しているが、それを知るまでもなく、ここに列車が走ることは二度とないということを盛駅のホームの姿は伝えている。


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 15時44分発の陸前矢作行きバスに、10数人ほどの乗客とともに乗り込む。赤いボディーの低床バスは、普通に都市部で路線バスで走っている車両と変わらない。車両前面の「BRT」マークや、車内の前ドア上に貼られた「東日本旅客鉄道株式会社」の事業者名が、鉄道代行の存在を示している。


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 線路敷を使用したバス専用道路を走る。道路との交差点にはこちら側に遮断機がついており、バスが接近すると上がる。以前は踏切だったのだろう、舗装に埋もれてうっすらとレールの跡が見える場所もある。
 もともと単線だった線路敷は狭く、ところどころにすれ違い箇所が設けられている。震災前に9.5往復だった列車本数は、BRT化されて倍以上に増便されており、日中でも最大1時間間隔となっている。すれ違いの回数も多い。


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 盛からおよそ13km、小友の先で専用道は終わり、一般道に出る。広田湾沿いに陸前高田を目指していた鉄道と離れ、内陸を高台へと上がっていく。高台に移転した高田病院から市街地へ向けて下るあたりは、山を切り開いて新たな宅地の整備が進んでいる。線路敷の活用はできないが、需要が期待できる病院や学校、住宅地などをこまめに結んでいけるのは、バスならではの利点である。もっとも、この時間帯に新たな乗客の姿は見えない。


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 16時31分、陸前高田に到着。ここで下車する。以前の大船渡線は陸前高田から内陸へ入り、陸前矢作・上鹿折を経由して気仙沼へ向かっていたが、県境越えで需要も少なく、道路事情もよくないためか、BRTの盛-気仙沼の直通系統は陸前高田-鹿折唐桑で海岸沿いの国道45号線を経由する。経路から外れた陸前矢作へは盛から、上鹿折へは気仙沼からそれぞれ別の系統が出ている。
 鉄道での復旧を断念しBRTでの本復旧を選択した地元自治体の決断は苦渋に満ちたものであったろうと推測するが、旅客流動や復旧工事の進展に合わせた柔軟な経路設定、停留所の増設など、その利便性を考えた時、これはこれでベターな選択なのだろうと思う。



 続く。

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