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2018/11/04

鉄道完乗こぼれ話【2】続・「鉄道完乗」の対象とはそもそも何か

 前回の続き。深い話なので、興味のない方はスルーで。


 鉄道の乗りつぶしを志した当初、私は当時の大半の人がそうであったように、まずはJRだけの全線完乗を目指した。行程の都合で私鉄を使うことなどがないわけではなかったが、乗車記録も残しておらず、私鉄はJRを全部乗り終えた後で考えようかな、という程度の感覚だった。


 私がはっきりと、「私鉄も含めた日本の鉄道全て」を完乗対象として意識するようになったのは、乗りつぶし熱が再燃し始めた2006年のことである。この時から、旅程の途上にある私鉄にも意識的に乗り歩くようになっていくのだが、当時はまだ乗るべき対象となる路線のデータが整理されておらず、同時並行で進むことになった。よって天橋立付近へ3度も足を運ぶ羽目になったりするのだが、これは致し方ない。


 前回書いたような経緯で、私が乗るべき鉄道は「鉄道要覧」に記載された「鉄道」と「軌道ということで整理をしたのであるが、これについてももう少し整理する必要があった。なぜならば、この中には乗ろうと思っても乗ることのできない鉄道というものが少なからず存在しているためである。


 その最たるものは貨物専用鉄道である。貨物の積み出し港付近に多い。また、JR貨物は大半の路線でJR旅客鉄道の路線を拝借して貨物列車を運転しているが、貨物ターミナルへの出入線など、一部区間では自ら線路を保有している。これらの路線には人間たる私は乗ることができない


 これとは別に、旅客鉄道会社が路線を保有していながら、通常は貨物列車しか運転されない路線もある。例えば武蔵野線は、旅客列車は府中本町-西船橋間の運転であるが、路線そのものの起点は東海道本線の鶴見である。鶴見-府中本町間は通常貨物列車しか運転されていない。
 ところがこの区間には、行楽シーズンなどごく一部の期間に限り、埼玉と横浜・鎌倉を結ぶ「ホリデー快速鎌倉号」などの臨時列車が運転されている。


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 また、以前は寝台特急「カシオペア」「北斗星」をはじめ本州と北海道を結ぶ旅客列車が運転されていたJR北海道・海峡線は、北海道新幹線と線路を共用する現在、定期列車は貨物列車のみである。だがここにも、臨時運転でクルーズトレインである「トランスイート四季島」などが運転される。こちらは団体運転でツアーを利用しなければ乗ることはできない。8月の旅で立ち寄った秋田港と秋田を結ぶ路線なども、クルーズ客限定で旅客営業をすることがある。


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 その一方で、純然たる旅客用路線でありながら、季節営業となるところもある。代表例は上越線・越後湯沢-ガーラ湯沢間が挙げられる。上越新幹線から分岐するこの路線は、スキー場の営業期間である冬季は毎日列車が運転されるが、夏は運休となる。


 こうした路線の扱いも非常に悩むところである。実際に貨物列車しか走らないような鉄道・路線を対象から外すことは全く問題がない。あとはひと思いに「定期旅客列車が毎日走る路線」だけに限定してしまってもよさそうなものだが、季節限定、曜日限定とはいえ列車が走ることが初めからわかっている路線を乗らずに済ませるのは、チリホコリを残したまま掃除を済ませるような後味の悪さが残る。かといって、特定の日にしか列車が走らなかったり、特定旅客しか利用できない路線にまで乗れと言われても困る。


 そこで私は、「旅客列車が定期的に運転される路線」を乗車記録の対象とし、特定日・特定旅客に対してのみ運転される路線や貨物専用線は、「通常旅客列車が運転されない路線」として、参考記録にとどめることにした。
 したがって、季節限定であっても毎日列車が走るガーラ湯沢線は乗車対象とする。逆に武蔵野線・鶴見-府中本町間や海峡線などのような路線は乗車対象とはしない。ちなみに、武蔵野線は現段階で未乗、海峡線は新幹線開業前に何度も乗車しているが、こちらは「参考記録」として整理している。 こうした路線は貨物専用鉄道も合わせると400km余りある。


 この辺りの線引きは非常に主観的なもので、人によっては異論のあるところだと思うが、何度も繰り返す通り、そもそも鉄道完乗など明確なルールが示されているわけでもなく、あくまで当人の自己満足の世界であるから、他人から目くじらを立てたり揚げ足を取られるような性質のものではない。細かいところまで突き詰めればきりがなく、例えば複線区間では上りと下り両方に乗らなければ完乗にならない、とか、札幌駅は1番線から10番線まで全部を通らないとダメだ、とか言われると、これは趣味の世界を通り越えて一種病的な世界に突入することになる。


 もとより、参考記録区間であっても、機会があれば乗ってみたいと思うのは趣味人としては普通の感覚であるから、今後折に触れてチャレンジしてみようとは思う。こうした話も、鉄道に興味のない人からすれば、拭き掃除とワックスがけの後に再度掃除機をかけるようなもので、変人認定の種にしかならない。だが、繰り返すが趣味とはそんなものである。


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コメント

乗り潰しにはいろんなマイルールがありますね。カウントするのは日の出から日没まで景色が見える間で夜行で通ってもダメ、二度乗車して両側の景色を見る、途中寝落ちしたらダメというルールで乗り潰しをしている人を知っています。まあ今は夜行もサンライズとムーンライトしかありませんが。かくいう私は夜行で通っても寝落ちしてもカウントします。

投稿: 急行大雪 | 2018/11/05 10:54

 急行大雪さん、コメントありがとうございます。
 お返事が遅くなって申し訳ありません。
 寝落ちしたらダメ、という猛者の話は私も耳にしたことがありますが、そうなると私の場合、おそらくもう1周くらいしなければならなくなりそうです(笑)
 実は夜行列車でしか通ったことのない区間も、何路線かあります。いつか乗りなおさねばならないとは思っていますが、記録は記録としてカウントしています。

投稿: いかさま | 2018/11/18 23:09

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