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2020年3月

2020/03/22

令和最初のひとり旅【支線6】那覇駅の転車台と牧志公設市場

 これまでの経過はこちら。

 【本線1】 【本線2】 【本線3】 【本線4】 
  【支線1】 【支線2】 【支線3】 【支線4】 【支線5】


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 奥武山公園の散歩ののち、国場川を挟んだ対岸の壷川駅からてだこ浦西行きのモノレールに乗る。列車は国場川から分かれて右にカーブし、支流の久茂地川に沿って走る。久茂地川の左岸にある旭橋駅は、那覇市の都心に近く、周囲を商業ビルに取り囲まれて、これまでの各駅とはかなり変わった雰囲気を持っている。これでゆいレール全19駅に足を記したことになった。


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 駅を出て久茂地川を渡ると、那覇バスターミナル。那覇市内や近郊へ向かうバスの拠点で、カフーナ旭橋と呼ばれる商業施設と一体化した大きなターミナルである。バス乗り場はコンビニエンスストアや待合室のある建物の周りを囲むように設置されていて、全部で11本ある。時刻表や路線図とにらめっこしていきたい場所を探すことになるが、なにしろ路線が多く、ビギナー旅行者の私にとってはハードルが高い。


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 その那覇バスターミナルと旭橋駅の間にひっそりとたたずんでいる、オブジェのような小さな円形のスペースがある。これは転車台の跡である。ゆいレールが完成するまで鉄道空白地帯だった沖縄だが、第二次世界大戦までは那覇を中心に南北と東へ鉄道路線が伸びていた。この辺りの話は私が愛読している朝比奈ひなたさんのブログに詳しいのでそちらをご覧いただければと思う。


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 終戦から70年を経た今、現地に当時の痕跡を探すことは非常に困難だが、このところ遺構や発掘品が整備されて展示されるようになっている。この転車台もそのうちのひとつで、現在の那覇バスターミナルの工事に際して発見された、旧沖縄県営鉄道那覇駅のものだという。形だけ見ると転車台だとは思えないが、むしろこの骨格だけが残っていたことだけでもある意味奇跡に近い。一般公開に際して10mほど移設されたとのことで、後日見つけた当時の那覇駅の写真と見比べると確かに若干ずれているが、こうした遺構を大切に扱ってくれるのは嬉しいことである。


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 沖縄県営鉄道の線路が伸びていた方向から90度右、ほぼ東方向に向かって伸びているバス通りを行くと、沖縄県庁近くの大きな交差点に出る。ここから約1.6kmが那覇市の目抜き通り、国際通りである。とにかく土産物屋が多く、品定めをしながら歩いているだけでも半日潰せるのではないかと思うが、通りに面した喫茶店でコーヒーを一杯飲んでゆっくりした後、私は国際通りから少し外れたところにある牧志公設市場へ行った。


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 牧志公設市場へ行ったのは夕食をとるためで、沖縄に詳しい会社の同僚が勧めてくれたうちのひとつ。本設の市場は現在建て替え工事中で、少し離れた仮設店舗で営業していた。日曜日の夕刻とあって、半分近くは店を閉めていたが、鮮魚や野菜を扱う店が50軒ほど並ぶ。北海道ではあまり見かけない魚が多く、眺めているだけでも面白い。
 市場の2階が食堂になっており、こちらも10軒ほどが営業中。修学旅行生がたくさんいて、あちこちで賑やかに食事中である。そのうちの1軒、きらく食堂に入り、オリオンビールの樽生と島ラッキョウでまずはひとり乾杯。さらに刺身盛りにご飯と汁物、青菜のついた定食をいただく。刺身は日替わりとのことで、今日はサーモン、ホッキ貝のほか、見慣れない魚が3点。店員に何度も聞き直して、イラブチャー、ガーラ、セイイカと判明する。あとで調べてみると、びっくりするような青や赤の鮮やかな色の魚であるが、味が濃く、おいしい。


 北海道では味わえない刺身と、久々の島ラッキョウのコリコリした歯触りとピリッとした辛み、そして下戸にやさしいオリオンビールを堪能してお会計は2,000円弱。すっかり満足した私は、ほろ酔い気分でホテルまで10分ほど歩き、前日の寝不足もあって早々にベッドにもぐりこんだ。



続く。


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2020/03/16

近況報告~北海道・3度目の外出自粛の週末

 北海道知事が新型コロナウィルスに係る緊急事態宣言を出してから3度目の週末である。この2週間で道内の感染者数はほぼ倍になり、3月15日現在で148名となった。
 元来どちらかというと鉄道に乗っているとき以外は引きこもりに近い私の場合、外出するな、と言われてもさほどのストレスではなかったのだが、会社ではマスク常時着用、感染リスク防止のために席替えもして離れ小島のような席に座って日々仕事、飲み会も自粛となると、じわじわと締め付けられるようにフラストレーションが溜まってくる。飲み会など、基本酒の飲めない体質の私にはどうでもいいことのように思えるが、酒は飲めなくともガス抜きは時に必要である。


 そんな中、先週の月曜日、遅くに自宅へ帰り風呂に入った時、追い焚きをしようと思ったら冷たい水しか出てこない。電気温水器を確認すると、漏電スイッチが落ちており、入れようとしても入らない。ネットで色々調べたところ、どうやらヒーターが漏電しているらしく、修理業者を呼ぶしかないという結論になった。この電気温水器は今年の正月にも混合弁の故障で湯が出なくなっており、2度目の緊急事態である。築11年を経過して我が家もいろいろな所にトラブルが発生するようになっている。


 翌朝サービスセンターに電話を入れると、修理業者が来るのは午後になるとのこと。嫁は仕事に出掛けており、私は会社に電話を入れて1日休暇をもらった。1日丸々休めるほど暇でもないのだが仕方がない。降ってわいた休みの日、修理業者が来るまでの間に税務署へ出掛けて確定申告の手続をしたり、家計の整理をしたりと、このところの多忙でできなかったことをまとめて処理した。午後には業者がやって来て修理。幸いヒーターの交換だけで済んだが、交換費に2万円。正月の混合弁と合わせて6万円の出費は痛いが、これでしばらくは無事に動いてくれそうでほっとする。


 会社に電話した際、「ボイラーの故障で」とはっきり伝えたつもりだったのだが、職場メンバーの一部にはそれが伝わっておらず、いかさま発熱説がささやかれていたりしたらしい。このくそ忙しい状況で半月も休むわけにはいかない。仕事の共有がうまくいっていないこと自体はマネージャーたる私の責任でもある。これについては多少言いたいこともあるのだが、たぶんそれを始めると旅行記を超える長期連載になりかねないのでやめておく。ともかく、止められない仕事が重なっていることもあり、健康と感染防止にはかつてないほど気を遣っている日常である。


 目に見えて観光客、特に外国人の姿が激減した札幌市内。日頃は昼夜問わず行列ができる人気のラーメン屋やスープカレー屋も、待ち時間なしで入れるほど空いている。大通地区の百貨店は、店員のコロナウィルス感染が発覚したとかで15日の日曜日は消毒作業のため臨時休業となった。感染者数は札幌市を中心に着実に増加しているが、検査が着実に行われている証でもあるのだろう。検査人数に対して陽性確認は約1割。148人の感染者のうちおよそ3割はすでに陰性が確認されている。恐れられているような「爆発的な感染」という状況ではないように感じる。


 こうした中で小中学校・高校の休校は続いており、今週には分散登校も開始されるが、引き続き子供たちは自宅にいる時間が長くなる。こちらもそれなりのフラストレーションを抱えて現在に至っている。塾が開校していて行き場のある上の坊主はまだよいが、塾もスイミングスクールも休校の下の坊主は相当のものと推察する。一応、塾で出された宿題を毎日定量ずつ解かせて、帰宅後に確認するようにしてはいるが、それ以外の時間はテレビ・ゲーム・スマホのローテーションである。


 しかも、通っているプールは先日まで自主練習OKで、下の坊主も時間帯を見計らって泳ぎに出かけていたようだが、「学校が休みなのにこの状況下でプールに通ってくるとは何事か」と一部の大人からクレームがあったらしく、先週半ばから高校生以下は入館禁止となった。大人がOKで子供はNGとはあまりに気の毒で、それならばいっそ全館休館にしてほしいと思う。昨今問題視されている「自称元気」の高齢者に対してはノーガードの状態で、どうにも解せない。


 3月14日、JRの全国ダイヤ改正がおこなわれ、JR北海道でも快速「エアポート」の増発を軸とする新ダイヤがスタートした。しかし、増発の主たる理由となった外国人観光客は見事に姿を消し、出張自粛も重なって、早くも来週からは特急列車の間引き運転と減車が始まる。コロナウィルスの影響により、主要区間の特急列車利用実績は3月に入って前年比3割と惨憺たる様相になっており、これでは致し方ない。減収は1月から3月までで47億円に達するとみられている。ただでさえ土台が揺らいでいるJR北海道が気がかりではあるが、そのことばかりを心配しているわけにはいかない。まずは自分自身と家族の心配の方が先である。



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2020/03/02

新型コロナウィルス対応に思うこと~ずれている(3)

 世の中はあげて新型コロナウィルス対策一色の様相になっている。2月28日に「緊急事態宣言」が出された北海道では、全国の先陣を切って小中学校の休校が始まっており、週末の札幌都心部からは人の姿が目に見えて減った。公共施設だけでなく、大通地区の百貨店をはじめ臨時休業とする商業施設が相次いだ。


 北海道では3月1日現在、72人の新型コロナウィルス感染が確認されており、3名の方が亡くなっている。クルーズ船内で感染した人を除けば、全都道府県の中でも突出している。
 最初の感染者が出た際、北海道は感染者に関する情報を非公表としたことで道民から批判を受けた。世はインターネットを介した情報社会である。黙っていようが隠していようが、ほんの少し漏れ出した情報は無遠慮に社会に拡散していく。現在、北海道の新型コロナウィルスに関する情報提供は迅速で、十分とはいえないまでもそれなりに充実している。


 こうした情報提供や迅速な動きには、鈴木直道知事の意向も影響しているのだろう。この人は夕張市長時代、JR北海道の経営問題に絡み、いち早く石勝線(夕張支線)のバス転換を決断した人である。さらにその前の東京都職員時代は衛生局や医療・福祉部門で勤務していた。こうした経験と決断力が今回も活きたのだろう。
 26日に発表された小中学校の休校要請についても、保護者や経済活動への配慮など詰めを欠く部分もなきにしもあらずだが、その早い判断は評価されてよい。2月末から1週間(土日を挟むので実質的には約10日間)という休校要請の背景には、3月中旬以降に控えた小中学校の卒業式への配慮もあったと噂されている。


 28日夕方、緊急事態宣言を伝える記者会見で、鈴木知事はテレビカメラと報道陣に向き合い、自分の言葉で話した。話しぶりは時にたどたどしかったが、それはかえって私たちに信頼感を与えた。何とか感染拡大も経済への影響も最小限に抑えたいという意思がはっきりと見えた。「あと1人だけ」と進行役が言って質疑応答が終わった後も、「まだ手を挙げていらっしゃる方がみえるので」と、予定を超えての質問にも応じた。


 一方、29日の安倍首相は、ほぼ全編でプロンプターを見ながらの会見だった。施策にかかわる部分もあったし、そのこと自体は特段否定するつもりはない。だが、国内での発生以来これまでの迷走ぶり、加えて28日に発表された全国の小中学校・高校への休校要請とこれをめぐる混乱、方針は打ち出されているが具体策はこれから、という会見の中身を考えた時、私には空虚な説明にしか見えなかった。「桜を見る会」をめぐる自己中心的な答弁でうんざりしていたせいもあるのかもしれない。「私はやっている感」に溢れた表情も気に入らなかった。


 何より違和感を感じたのは、説明が終わった後の記者からの質問に対する回答だった。回答はあまりに淀みなく、しかも明らかに終始原稿に目を落として話していた。事前に用意されていた質問だったのだろう。そして予定数の質疑が終わると、「予定の時間を過ぎておりますので」という広報官に促されてさっさと退出していった。「まだ質問があります」という記者の声(江川紹子さんだったらしいが)にも全く取り合わなかった。これが事あるごとに「丁寧な説明」を標榜する宰相の対応である。そこには誠意のかけらも感じられなかった。



 政府は1日、増産体制に入ったマスクを買い取り北海道へ供給する方針を示した。鈴木知事からの支援要請に呼応したものと思われるが、一方でマスク不足は北海道だけの問題ではなく、不必要な買い占めや転売により供給が滞っている実態に対する認識もなければその対応策もない。あろうことか、関係のないトイレットペーパーまで品薄になっている。北海道はこのことで、いち早い学校休校要請や緊急事態宣言から一転、ネット上では批判にさらされている。


 感染が拡大する中で、私たちは「次は自分が感染するのではないか」という恐怖にさらされながら日々生活している。会社内でも感染者発生の際の業務体制構築など対応検討が進んでいる。自分がその引き金になりたくないと思うが、そうならない保証があるわけではない。どういうことに注意して、どう対処していったらいいかという疑問と向き合いながら暮らす私たちにとっては、政府の動きはあまりに場当たり的に見える。「桜」隠しのためのポーズかと、穿った見方をしたくもなる。
 官邸や議員会館と国会との間を黒塗りで往復しているだけの人には市井の状況などまったくわからないのだろうな、と悲しく思う。自分の身は自分で守るしかない。買占めに走る民衆の心理は、その思いの裏返しなのかもしれない。



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