2025年の鉄道と私
札幌では12月に入ると、最高気温は5度を下回り、日に日に寒さが増していくのが常なのだが、12月1日に10月下旬並みの14.7度を叩き出すなどおかしな天気が続いている。8日から14日にかけて、この時期としてはまとまった降雪があり、気温もぐっと下がって、札幌市内の積雪は一気に平年の倍以上、48cmまで増えたのだが、その後再び気温が上がり、積雪は15cmまで減った。
そうかと思うと、26日夕方から27日午前にかけて、旭川市では猛吹雪となり、12時間降雪量は過去最大の36cmに達した。私はこの日、旭川の寮で暮らす下の坊主の回収に旭川へ行っていたのだが、深夜、飲み屋街から宿泊先のホテルまでの間であやうく遭難しかけ、翌朝はタイヤの3分の2ほどまで雪の中に埋まった車を掘り出すのに難儀した。
そんな2025年もまもなく暮れようとしている。今年は鉄道路線の改廃については比較的動きの少ない年ではあったが、新たに2つの路線が開業している。
ひとつは、先般惜しまれつつ閉幕した大阪・関西万博の会場への輸送機関として大活躍した、大阪メトロ中央線・コスモスクエアー夢洲3.2kmである。もうひとつは、広島電鉄の路面電車をJR広島駅ビルへ乗り入れさせるための、広島電鉄本線・(新)広島駅ー稲荷町0.6km、皆実線・稲荷町ー比治山下0.6kmである。
新しい路線の開業は非常に喜ばしいことであり、お祝いに駆けつけなければならない。また同時にそれは、7年前に鉄道全線を完乗した自分にとっては、その栄誉を保持し、「きれいな体で年を越す」ための必須条件となっている。もともと経済的な事情から、私の鉄道旅行は1年に1回か2回の制約を受けているが、ここ7年間はこのために行先まで制約を受けるようになった。限られた自由時間であるはずの旅の目的とはいささか矛盾しなくもないが、鉄道だけにこだわらない旅の楽しみ方を少しずつ覚えてきたこともあり、そのこと自体はあまり苦になるものではない。
私は今年の2月に部署異動があり、もともと高かった精神的負荷が倍増どころでは済まない業務を受け持つことになった。夏から秋にかけてはメンタル不調の淵を断崖の上から覗き込むにまで至った。本来ならまとまった休みを取って、さっさと旅に出るのもよいのだが、いっときはそういう気分もやや喪失気味であった。せめて出張の機会くらいあれば気分転換にもなるのだが、その機会さえめっきり減り、2月以降、一度だけ東京に1泊出張したのを除くと、仕事における私の行動半径は、会社から1.3km圏内をはみ出すことがない状況にあった。そのこともストレスに輪をかける、大変良くない状況となっていた。
そうは言ってもやはり「きれいな体」で年を越したいという思いはあり、タイミングと行程をいろいろと考えるうち、今年が我が家の結婚25周年に当たることに気が付いた。一緒に暮らせばいろいろと不満も多い相手ではあるが、四半世紀にわたって至らぬ自分を支えてもらったことについては感謝せねばならない。
一方で、嫁は私と「鉄道旅」をすることを好まない。一度、札幌から岐阜の実家に一緒に帰る際、夜行急行「はまなす」~特急「白鳥」~「こまち」~「ひかり」で、約20時間かけて地べたを這って帰ったことがあるが、この時嫁に「二度とあなたとは列車で旅しない」と言われた。その数年後、上の坊主が嫁のお腹の中にいた時に、まだ始まったばかりだった飛行機の「バーゲンフェア」を使い、2泊3日で長崎・別府を回った。嫁は「白いかもめ」に感動し、「ゆふいんの森」に感激したものの、ハイパーサルーンには興味を示さず、元祖「ソニック」に至っては「座り心地が悪い」と酷評であった。この分野において、全く興味のない人と価値観を分かち合うのは非常に難しい。
それでも、こういう機会は滅多にないことでもあるし、私はとにかく大阪の3.2kmと広島の1.2kmだけが片付けば、極端な話、後の部分はどうなってもかまわない。同行の意思を確認してみると、嫁から「尾道に行ってみたい」という発言が出た。これは決行のサインである。
他に行きたいところは、と尋ねれば、とくにこれといった希望はなさそうであったが、あとは私の独壇場である。私の趣味の要素をいくらか交えつつも、今回はむしろベタに観光することにしてコースをつくり、きっぷを手配して、11月、旅立つことになった。
以下、当ブログとしては大変珍しい、嫁とのふたり旅の記録である。
とりあえず年内の更新はここまで。皆様、今年も大変お世話になりました。
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