いかさまトラベラーの10年
前回記事の中で少しだけ触れたが、当ブログ「いかさまトラベラー」は今年2月で満10歳を迎えた。
2012年2月19日、ある人に自分の文章を読んでもらいたい、と言う不純な思惑と、当時閑職ともいえる部署・立場にいた私の暇つぶしの手段として、このブログはスタートした。それから10年、40代一歩手前だった私は50代一歩手前となり、小学生と幼稚園だった子供たちは、この春高校と中学校の卒業を迎えた。
思い立って読み返してみると、この間10年に渡り、まさに成長のない駄文を重ねてきているわけだが、そうは言ってもやはりさまざまな思い出が凝縮している。4年間の単身赴任をはさんでの生活の変化はもちろんだし、鉄道についてもちょうど乗りつぶしの集大成と言う時期と重なっており、家族の迷惑も顧みず相当あちらこちらと徘徊していたのがよくわかる。
2018年に日本の鉄道全線を完乗してしまうと、乗り鉄に関するネタがなくなった代わりに、北海道を中心にローカル線の動向を巡る話題がにわかに増えてきた。ここ2年は新型コロナウィルスの影響で乗り歩きもままならず、ネタ切れの様相を呈しながらも、なんとかここまでたどり着いた、という感がある。
カウンターが正しければ、この10年間で書いた記事は771件、当ブログを訪問してくださった方は、延べ55万人近くになる。最初の5年間、とりわけ元気と暇があって記事数も多かった3年目から5年目あたりまでと比べるとペースは鈍ったが、今も1日100人前後の方が覗きに来ていただいていることになり、ただただ感謝の一言に尽きる。
ブログを始めて半年後あたりから、ココログ利用者のコミュニケーションツールとして存在していた「ココログ広場」を通じて、いろんな方がブログを訪問してくださり、コメントを残していただけるようになった。正確な件数はつかめないが、ざっと1,800件ほどではないかと思う。まだブログに閑古鳥が鳴いていた頃からたくさんコメントをいただいた華凛さん、tutatyanさん、と~まの夢さん、buzzっちさんなどは今も強く印象に残っている。
特にbuzzっちさんは、コメントが実に軽妙で、私のくどすぎる文章をしばしば中和していただいた。関西に乗り鉄に行く、という話になった際、半ば社交辞令と受け取っていた失敬な私を何度も誘ってくださり、ついには夜の京都で食事をごちそうになった。文章から受け取るイメージと違わぬ温厚な人柄に甘え、ブログのリンクでお互いの記事に飛ばしあっこ状態になったり、地元の特産品を頂いたり送ったり、ついにはその2年ほど後に家族まとめて京都でご接待を受けることになった。
本業の方がお忙しいようで、ブログはお休みになられて久しいが、昨年の暮れ、喪中はがきを出したところ、久しぶりにLINEでメッセージを頂いた。メッセージの文章から伝わる優しい人柄はお変わりなく、安心した。
この他にも何人かの方と実際にお会いする機会を得た。SNSを通じた出会いに危険が潜んでいることは、この10年間世の中で起きたあらゆる事件が語っているが、幸い、私はそうした目に遭うことはなく、ブログから伝わる印象のままの素敵な方々とお話しすることができたことは幸運であったと思う。ささやかかもしれないが、これもブログが取り持つご縁なのだろうと思っている。
もちろん、実際にお目に掛かることはなくても、当ブログを訪問いただいているすべての皆さんとも、このブログがなければ交流することはなかったと思うし、それだけでも10年間続けて来た価値はあるのかなあ、と思っている。
冒頭にも書いたとおり、このブログを始めた当時と比べると、私も、私の周囲の環境も大きく変わった。この先また10年続けられるか、と聞かれると、精神的にも体力的にもネタ的にも自信はないが、私自身の安らぎの場として、また、私の知らないいろんな世界をテリトリーとする方々のブログを覗きに行くためのツールとして、マイペースで続けていけたら、と思う。
皆さま、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
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